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加藤 順子 院長の独自取材記事

石川クリニック

(名古屋市南区/桜本町駅)

最終更新日:2019/08/28

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地下鉄桜通線・桜本町駅を出てすぐに看板が見えるほどの場所にある「石川クリニック」。名鉄線・桜駅からも歩いて5分ほどと、アクセス抜群だ。1969年から地域に親しまれてきた石川病院は、前院長の娘である加藤順子先生に引き継がれた8年前に、この石川クリニックとして再スタートを切った。加藤院長は産婦人科の医師として大学病院に長く勤務してきたキャリアの持ち主であり、石川クリニックも婦人科に主軸を置いている。インタビューを通して、どこかおっとりとしたやわらかな印象を持つ加藤院長にならば、人に言えない悩みや不安を抱える女性でも安心して口にできそうだと感じた。
(取材日2017年5月29日)

生命の尊さを強く感じながら過ごした大学病院時代

お父さまが院長をされていた病院をリニューアルして開業。医師をめざしたのもお父さまの影響が強いですか?

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父も母も医師ですし、父方の祖父や伯父・伯母も医師と、物心ついたときから周りが医者ばかりという環境でしたので、いつ具体的に医師をめざそうかと思ったかという記憶が曖昧なんです。小学校の卒業文集に「お医者さんになりたい」と書いた覚えはあるのですが……。大学の医学部のこともよく知らず、ほかの学部は4年で卒業できるのに、「医学部は6年だなんて、何をやるのかしら?」と思っていたぐらいでした。実際に入学してからは、基礎を幅広く学んだ上で臨床を積み重ねる日々。「とても6年では足りない」と思い直しました(笑)。

産婦人科を専門にされた理由はありますか?

産科でお産に携われるということです。ほかの診療科でも元気になった患者さんの姿を見ることはうれしいことですが、産科では赤ちゃんという新しい命の誕生に関われます。赤ちゃんを抱いたお母さんとご家族が、笑顔で病院を後にする。そんな姿をたくさん見られることはうれしいことだと思い、産科に興味を持ちました。退院から1ヵ月後には、1ヵ月健診で元気なお母さんと少し成長した赤ちゃんに再会できます。ただ、実際に現場に携わってみると、お産は決して安全なものではない、ということがわかりました。「大きな思い違いをしていたな」と。元気に赤ちゃんが生まれてくれて、お母さんと一緒におうちに帰れることは決して当たり前ではないということを実感しましたし、命の誕生という場に立ち合えるうれしさだけでなく、怖さや責任の重さを強く感じるようになりました。

大学病院の産婦人科に勤務していたときは、印象的な出来事も多かったでしょうね。

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必ずしも幸せな経験ばかりではないんですね。胎児が大きく成長しているのにお母さんに進行性の子宮頸がんが見つかって、赤ちゃんを諦めざるを得なかった方もいました。「お母さんあっての赤ちゃんだから」と私も頭では理解してはいるのですが……。そういった経験については、今も適切な言い回しが見つかりません。だからこそ、赤ちゃんもお母さんも元気に退院できることがどれほど素晴らしいことかと思えるんです。もちろん、うれしい経験もたくさんしました。たまたま友人の出産が私の勤務と重なり、友人の赤ちゃんをとり上げたこともあります。生まれたての赤ちゃんを見た友人の第一声は「うわっ、かわいくない!」でした(笑)。皆さん「かわいい」と言って涙するというのに、あんなセリフを言ったのは後にも先にも彼女だけ。今でも彼女と会うたびに笑い話にしますし、彼女の子どもが元気に育っているのを見るたびに、安心とうれしさが込み上げてきます。

クリニックに形態は変われど患者への姿勢は変わらず

大学病院などで経験を積まれた後、お父さまの病院であるこの地に戻って来られたわけですね。

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私が戻ってきた当時はまだ父が院長を務めており、「石川病院」という名称・形態でした。私はここの外来を受け持つ傍ら、大学病院の内科で勉強させていただきました。院長として私が正式に引き継いだタイミングで、病院からクリニックへと形態を変えました。

病院時代とクリニックになってからの違いはありますか?

石川クリニックとなってからは入院設備はなくして外来のみですが、入院や精密検査が必要な患者さんには近隣の総合病院と連携を取り、患者さんに不安や負担をかけない対応をとっています。患者さんに向き合う気持ちは変わらなくても、クリニックとしてできることには限りがあると思います。ですから今は「かかりつけ医として最大限できることをやっていこう」と考えています。

病院時代とは診療科目も変わりましたか?

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父は外科の医師でしたが、私に代替わりして婦人科も標榜するようになりました。現在は婦人科の患者さんが増えています。脳神経外科と整形外科は病院時代から標榜しており、当時からそれぞれ大学から専門の先生に来ていただいています。初めての患者さんだと思っていた方が「若いときにここで診てもらったことがある」とおっしゃっていたり、体に不調が出てきたときに「じゃあ、前に行ったあの病院に行こうかな」と当院に来てもらえるケースもあります。

患者が入りやすいよう間口を広げていたい

婦人科では、どのような症状の患者さんが多いですか?

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さまざまな症状の方が来院されます。更年期前後の症状を心配して来院される40~60代の方がいらっしゃる一方、生理不順や生理痛等でいらっしゃる20~30代の方もみえます。年齢に関係なく皆さんに知ってほしいのが「早期発見」です。「恥ずかしい」「症状もないし」と定期健診を受けない方も多いですが、症状のない早めの状態で病気が見つかれば、短期の小さな処置の治療で済みます。特に最近は、ネットで安心させてくれるような情報を見つけて「大丈夫」と判断し、発見が遅れるケースも少なくありません。本当に大切なことなので、医療機関で定期健診を受けるようにしてください。

患者さんと接する上で気を付けていることはありますか?

患者さんの訴えに耳を傾けることでしょうか。問診票や会話での訴えとは別のところに「本当の心配事」が隠されていることがあると思います。「患者さんの一番の心配・つらいこと」を見落とさずに話を聴き、できる限り適切な対応をしていきたいと思っています。あとは、「患者さんが受診しやすいクリニックにする」ということ。「受付時間ギリギリだけど……」「この症状で行っても大丈夫?」という時でも、「石川クリニックなら診てくれそう」と思ってもらえるように、間口を広くしておきたいです。

「地域に根差した存在でありたい」という思いが伝わってきました。

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そんな立派な旗を掲げているわけではないんですが(笑)。ただ、心配事や不安があるときに「石川クリニックに行ってみようかな。何かあれば、きちんとした病院を紹介してくれそうだし」と思ってもらえたらいいと思っています。電話での相談も多いので、当院で対応可能かどうかという判断を的確にし、受診された方にはここでできる処置を的確にしていきたいと考えています。

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