日本赤十字社 さいたま赤十字病院

安藤 昭彦病院長

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2017年1月、JRさいたま新都心駅前に移転開院した、「日本赤十字社さいたま赤十字病院」。これまでも地域の急性期医療の中心として地域住民に親しまれてきたが、移転後は渡り廊下で結ばれた隣の「県立小児治療センター」と同院の産婦人科が協同して「総合周産期母子医療センター」の運営を開始。全身管理や治療を必要とする妊婦・胎児を受け入れるとともに、経営母体が異なる病院同士の初の共同運営の例として、全国的に注目されている。また「高度救命救急センター」を持ち、周産期に限らず高度急性期・急性期医療に特化した治療を展開。心臓カテーテル治療や脳卒中に代表される脳血管障害の治療、肺炎などの呼吸器疾患、ロコモティブシンドローム、がん治療など、ニーズの高い治療に力を入れており、県立小児医療センターと共に「急性期治療なら胎児から終末期まで」ほぼどんな疾患でも診られる体制が整う。「これからの超高齢社会で求められる急性期医療に対応できる病院をめざしているし、それだけの能力は十分備わってきていると思う」という安藤昭彦病院長に、病院の特徴や移転開院によって強化されたポイントなど話を聞いた。
(取材日2017年5月31日)

地域の周産期・高度急性期医療を一手に担う

―2017年の移転開院で、診療体制が強化されたと聞きました。

移転の一番の目的であり大きく変わった点は、併設する県立小児医療センターの新生児科と当院の産科・小児科とが協働して「総合周産期母子医療センター」を運営し、両施設一体となって周産期医療を提供できるようになったことです。もともと埼玉県の周産期医療は遅れていて、毎年約700、800件はある母体搬送(母体や胎児の全身管理・治療を行うための緊急搬送)を県内だけでは受け入れきれず、100件以上を東京都などにお願いしていました。しかし家から離れると患者さん本人も不安だし家族の負担も増える、また受け入れ病院の都合で高額の差額ベッド代がかかることも多いと、不都合が多かったんです。今回、県内2ヵ所目の「総合周産期母子医療センター」ができたことで、まだ年の途中の数字ではありますが、年間100件以上あった県外搬送は大きく減少しており、大きな成果を挙げていると感じています。

―救急分野にも変化があったそうですが。

集中治療室などの整備を行い、救命救急センターが「高度救命救急センター」へバージョンアップしたことで治療内容・受け入れ人数共に幅が広がりました。これまでやや手薄だった小児科も、県立小児医療センターと可能な限り協力することで胎児期から診られるようになり、高度急性期・急性期医療に関しては、胎児から終末期まで概ねあらゆる疾患に対応できる体制が整いました。2016年に始めた、救急隊などからの要請に応じて医師や看護師を派遣する「ドクターカー」も続けており、こちらは月100件程度の要請があります。旧病院は「かかりつけ医」としての役割も担い、急に来られた患者さんにも対応していたところがあったのですが、移転後はより高度急性期・急性期医療に集中するために、完全紹介予約制となりました。患者さんにも徐々に理解していただけているので、今後も診療レベルを高め、地元で選んでもらえる病院でありたいですね。

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