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丸山 尚嗣 院長の独自取材記事

船橋市立医療センター

(船橋市/船橋駅)

最終更新日:2019/09/19

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桜の名所としても知られる船橋市の海老川近くに、東葛南部エリアの3次救急を引き受ける「船橋市立医療センター」がある。地元医師会からの要請で船橋市によって開設された同院は、救急患者の受け入れと地域の医療機関との連携を担う存在だ。早い時期からドクターカーを導入するなど、船橋市の救急体制の基盤づくりにも尽力してきた歴史がある。救急医療以外にも、集学的ながん治療、重篤な循環器疾患に対応する心臓血管治療部門、急性期での迅速な対応が求められる脳卒中治療部門、乳房温存療法や再建手術が可能な乳腺治療部門など、専門性の高い診療で地域医療を支えている。院長を務める丸山尚嗣先生に、同院が果たす役割や現在進められている新病院建設の構想について話を聞いた。
(取材日2019年6月25日)

専門性の高い医療で地域医療を支える

地域の中核病院としてどのような役割を担っているのでしょうか?

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船橋市の医師会からの要請を受けて当院が開設されたのが1983年。以来、東葛南部エリアで高度急性期医療を担っています。1994年には救命救急センターを開設し、ドクターカーを導入。病院内に船橋消防局の救急ステーションを設置し、重症で現場での迅速な処置が必要な場合は、通常の救急車と同時にステーションからドクターカーを出動させます。平日の昼間は当院の医師が同乗し、夜間や休日には医師会の医師が当番制でステーションに常駐して対応。現場に急行して限られた設備で処置を行うのは非常に難しいのですが、ドクターカーに乗車する先生方はそうした蘇生処置のトレーニングを受けています。このような先生方の協力があるからこそ、船橋市の救急体制は非常にうまく機能しているのです。このシステムを運用することで、心肺停止の状態から社会復帰を果たされる方もいらっしゃいます。地域の“最後の砦”として救急医療を支えています。

がん治療をはじめとする専門医療にも注力されていますね。

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地域がん診療連携拠点病院の一つとして、主要五大がん(胃がん、大腸がん、肺がん、肝臓がん、乳がん)はもちろん、膵臓がん、卵巣がん、腎臓がん、膀胱がんなどで症例を重ねています。肝胆膵の手術にも対応しているのが強みです。手術だけでなく放射線治療や化学療法にも力を入れており、IMRT(強度変調放射線治療)ができる放射線装置を導入し、実施しています。13ベッドがある外来化学療法室で、通院での化学療法に対応しているのも特徴の一つ。特に乳がんや子宮がんなどの婦人科系のがんは比較的若い世代にも多い疾患ですので、仕事や子育てをしながら通院で治療を受けていただけるようにしています。さらに肺がんの遺伝子検査を始めたほか、乳腺外科で遺伝カウンセリングを専門とする外来をスタート。今後は大学病院を中心としたがんゲノム拠点病院と連携しながら、遺伝子治療の分野も推進していく考えです。

強みのある診療科について教えてください。

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心臓血管外科と循環器内科がチームを組み、心筋梗塞や大動脈瘤などの循環器疾患に24時間対応しているほか、昨年からは脳卒中治療部門と乳腺治療部門を立ち上げました。突然発症する脳卒中では、早い段階でしっかりと治療ができれば麻痺などの障害を残さずに治る可能性につながります。そうした超急性期の脳梗塞に対するカテーテル治療ができる病院は少ないため、このエリア内で患者さんが発生した場合は当院へも運ばれます。また乳がんの治療では、乳房を部分切除する乳房温存療法を多く手がけているのが特徴。手術で切除した組織の切り口にがんが残っていないか、リンパ腺に転移がないかを術中に調べる迅速病理診断と、再発予防のための放射線治療が必要ですが、当院ではこれらをすべて自院で実施しています。形成外科と連携した乳房再建手術にも積極的です。2018年には新たに腎臓内科とリウマチ科を開設し、より幅広い診療を提供しています。

専門性の高い治療に力を入れていらっしゃるのですね。

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高度医療の分野は特に力を入れてやっていきたいと考えており、2018年にはロボット支援手術を導入しました。現在は泌尿器科での前立腺がんの治療が主ですが、いずれは消化器、呼吸器分野でも取り入れていく予定です。急性期の患者さんや専門治療が必要な患者さんを少しでも早く元気にして、地域の医療機関や在宅復帰につなげていくのが当院の役割。そのためには連携先の医院との協力が欠かせません。当院の連携医として登録していただいている医院は378件、歯科医院は132件(2019年6月25日現在)。顔が見える関係を築きながら、地域の医療レベルの向上をめざしています。さらに地域連携・患者支援センターでは、専任の退院調整看護師やソーシャルワーカーを配置し、入院前から入院期間や治療計画について話し合いをしています。患者さんの不安を少しでも解消するのと同時に、受け入れ先の医院との連携を図る目的があります。

最後に、今後の展望をお聞かせください。

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現在、船橋市では医療や福祉、健康に関わる施設を集約させた「ふなばしメディカルタウン」の構想が進んでいます。当院はその中心として、現在地より南側の東葉高速鉄道の沿線に新築移転する計画です。開設予定は2023年度。さらにその後、病院が移転した場所の直近である東海神駅と飯山満駅の間に新駅ができる計画があります。これまで駅から遠いことで患者さんにご不便をおかけしていましたが、駅前立地でアクセスも良くなります。この地域は全国でも珍しく2040年まで人口増加が見込まれる地域です。そうした地域のニーズに応える形で病床を500床に増やし、さらに病院機能を発展させていきたいと考えています。東京に近いエリアということもあり、都心の病院に治療に行かれる方もいらっしゃいますが、この地域で安心して高度な医療を受けていただけるよう、そしてこの地域の皆さまの健康と命を守ることを使命に、これからも努力してまいります。

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