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常田 康夫 病院長の独自取材記事

藤沢市民病院

(藤沢市/藤沢本町駅)

最終更新日:2019/08/28

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1971年に藤沢市の公的な病院として開設されて以来、地域の基幹病院として医療を提供し続ける「藤沢市民病院」。患者の8割が藤沢市民であり、藤沢市医師会から非常勤副院長を迎えて週に一度の管理会議に出席を要請して密に情報を共有するなど、市内の病診連携・病病連携のハブとしても機能している。病院機能としては、がん診療連携拠点病院、地域医療支援病院、救命救急センター、災害拠点病院などの役割を担うとともに、臨床研修指定病院として医療職の教育にも注力。小児科と小児救急科の医師による24時間の小児救急体制をとり、藤沢市の子どもたちの多くが診療に通っている。2018年7月には7年をかけた再整備事業が完了し、グランドオープンを迎えた。新時代の医療を担う高度急性期病院としての同院の魅力とは? 常田康夫病院長に話を聞いた。
(取材日2018年8月6日)

救急とがん治療、2本柱で地域医療を支える

グランドオープン、まずはおめでとうございます。

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ありがとうございます。当院は、1971年に藤沢市の公立病院として開設されました。がん診療連携拠点病院、地域医療支援病院、救命救急センター、災害拠点病院などの機能を担うとともに、臨床研修指定病院としての役割も果たしてきました。1989年に現在の西館を、2006年に救命救急センターを増築。その後、東日本大震災で損傷した東館の建て替え、西館の改築、中間棟や全体的な整備を加えて、2018年7月に、晴れてグランドオープンを迎えることができました。今回の改修で、病院エントランス近くにバス停を移設。駐車場も拡充したことで、慢性的に問題となっていた渋滞もほぼ解消し、患者さんにとっては、より通っていただきやすい病院となったのではないでしょうか。

今回の改修で大きく変わったことはありますか?

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もちろん、35ある診療科のすべてでより良い医療をご提供できるよう一同努めておりますが、当院の強みはなんと言っても救急とがん治療にあります。今回、救急外科を専門としている医師を新たに迎えて事故時の外傷などをケアする救命救急センター内の外科部門を強化しました。予期せぬことが起こるエマージェンシーに対応できるよう、スタッフを増員して備えています。また、24時間の診療体制を整えた小児救急部門は、「子育てしやすい街」として認知を広げつつある藤沢市の子育てと小児医療を支えています。がん治療では2013年にPET/CTを導入しましたが、今回さらに放射線治療装置を刷新。外来で専任スタッフによる抗がん剤治療などの化学療法を受けられる外来化学療法室を拡充するなど、体制をさらに整えました。また、近年の乳がん増加を受け、乳腺外科も新たに立ち上げました。

「がん相談支援センター」にも力を入れていると伺いましたが?

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はい。がんは不治の病であったのは過去の話。国民の2人に1人ががんになると言われる現代では、抗がん剤もより良いものが開発され、がんは治せる希望が持てる病気になりました。がんと一緒に生きていくとなると「治療と並行して仕事を続けるには?」「再発への不安とはどう向き合う?」といった、がん患者特有の悩みを抱える方が多くいらっしゃいます。そうした方のご相談を、専任のMSW(メディカル・ソーシャルワーカー)が伺うのが「がん相談支援センター」です。今はまだそこまでご相談が多いというわけではありませんが、今後のニーズに備えてMSWを増員。月曜日から金曜日までの8時半から17時まで常にオープンしています。病院スタッフと連携をとりながら、一緒にがんと生きる道を模索していく、がん患者さんにとっての道しるべとなれればと考えています。

先生のご専門である腎臓内科ではいかがでしょう?

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急性期病院の腎臓内科として、他科の先生とも連携をとりながら診療にあたっています。救命救急センターの開設に伴い、透析ベッドを10床から20床に倍増。「血液浄化センター」として、合併症のケアを含む全身管理を行いながらの血液透析も提供しています。もちろん、地域の透析クリニックとの連携は欠かせませんが、当院の腎臓内科では透析に関わる手術を外科に任せることなく腎臓内科で担っています。患者さんはもちろん、開業医の皆さんにとっても、頼れる存在でありたいと思っています。また、当院の特色として、在宅で毎日できる腹膜透析にも力を入れています。透析通院が就労の妨げになるとのお話もよく聞きます。週3回病院に通わなければならない血液透析よりも、月1~2回の通院で済む腹膜透析を望まれる患者さんも少なくありません。患者さんの個々のライフスタイルに合った透析治療を提供できればと考えています。

今後の展望について教えていただけますか?

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再整備により設備が整いましたので、内容も充実させ、立派な建物に負けない医療を展開していきたいと思います。めざすのは患者さんに「この病院にかかりたい」と思っていただけて、スタッフにも「この病院で働きたい」と思われる病院。現場では困難も大きいものですが、働き方改革も意識しながら医療サービスの拡充に力を注いでいきます。「インフォームドコンセント(説明に基づく合意)」という言葉が医療の現場に広まって久しいですが、時代はそれを超え、「インフォームドチョイス(説明に基づく自己選択)」が求められる時代となっています。ご自身の病気への治療の選択肢をきちんとご説明した上で、患者さん自身の選択によって治療方針を決定する時代なのです。私たち医療者は患者さんのディシジョンメイキング、つまり意思決定を妨げることなくサポートしていけるよう、力を尽くしていきたいと考えています。

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