歯肉が下がらずきれいな状態を保持
「予防も見据えた審美歯科」
おおはら歯科クリニック
(練馬区/大泉学園駅)
最終更新日:2018/10/02


- 自由診療
材質や見た目の美しさにこだわり、良質なかぶせ物を入れたのに、時間がたつにつれ歯茎が下がることにより歯の根元が露出し、黒ずんで見えてがっかりしてしまう。そんな経験がある人もいるだろう。「おおはら歯科クリニック」の大原知宏院長は、その状態を防ぐ方法があると知り、積極的に海外に足を運ぶと、天然歯の構造にできるだけ近づけ、歯茎に張りを持たせたまま技工物を入れる”BOPT(Biologically Oriented Preparation Technique)”という知識と技術を修得した。その技術を発揮するためには知識を持った歯科技工士との連携が必要だという。常勤する専属の歯科技工士とともに行う、BOPTを取り入れた治療について話を聞いた。(取材日2018年6月28日)
目次
天然歯の構造にできるだけ近づけ、歯茎を治療前の状態に保つ
- Q先生の行っている審美と機能を重視した治療とは?
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A
▲天然歯の構造を踏まえて、美しさが長持ちするアプローチを採用
歯というのは、歯牙だけではなく、歯茎、それを支える骨で成り立っています。歯の治療を行うときには、その状況を踏まえた上で天然歯に一番近い形態で治療するのがベストです。僕が学んだ方法は、表面に出ている歯がかぶせ物であっても、まるで歯が生えているような形状の歯茎を再現させるやり方です。歯茎の淵には歯にピタッとつくためのテンションがあるのですが、歯を深く削りすぎてしまうとそれが維持できなくなり、歯茎がぶよぶよになります。それを防ぐのがBOPTという方法で、淵の形状を重視した歯の削り方をするのが重要になってきます。
- Qなぜ、その削り方を取り入れようと思ったのでしょうか。
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A
▲治療後、歯茎が下がらない削り方を学びに海外へ
これまでの一般歯科の歯の治療において、治療後も経年的に歯茎が下がらないと言い切れるような治療方法はまだ確立されていないのが現状です。かぶせ物の土台として歯を削るとき、従来の方法では補綴物に厚みを持たせられるように歯の部分をちょっと深く削っていたのですが、経年とともに歯茎が下がってしまうケースが多いのはなぜなんだろうとずっと疑問でした。そこで、治療後時間がたっても歯茎が下がりにくくなる新しい方法があると聞き、海外へ学びに行ったのです。
- QBOPTを取り入れた治療のメリットは何でしょう。
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A
▲BOPTは見た目への配慮だけでなく、予防性も兼ね備える
この方法であれば、歯茎が歯に密着し歯肉幅も増すので、隙間から虫歯になるリスクを下げることにもつながり、結果として健康な歯や歯茎の状態を長く維持することもできます。歯はできるだけ治療しないほうが良いのです。1度治療したらその歯はそれ以上触らないでいいように、守ってあげることが一番大切。そのためには日々のケアやメンテナンスはもちろんのこと、かぶせ物も良質なものを使用することをお勧めします。ジルコニアを素材としたオールセラミックのものは、堅い素材なので傷がつきにくく持ちも良いので、審美的にも衛生的にも良いと思います。
- Qかぶせ物を作る際、歯科技工士との連携が重要だと伺いました。
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A
▲BOPTには、歯科医師と歯科技工士のチームワークが重要となる
とても重要ですね。この特殊な削り方を理解し、知識も共有できていなければぴったり合うかぶせ物を作るのは難しいですし、技工所などに外注に出しても、うまく連携を取るのが大変です。そのため当院では院内に歯科技工室を設けており、歯科技工士さんが常勤しています。彼はセラミック専門で20年以上というキャリアを持ち、技工の分野では陶材焼き付けを専門としていました。義歯の製作もできますし、この削り方も理解しているので連携がスムーズなんですよ。技工はほとんどエラーがないですし、とても責任感の強い人です。常に話し合いながら連携をとって仕事ができるので、多種多様なニーズに効率的に対応できています。
- QBOPTは虫歯などのかぶせ物以外にも応用できるのでしょうか。
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A
▲見た目と機能性、どちらも考慮した治療提案を心がける
まったく同じではありませんが、当院ではインプラントでも近い方法を適用しています。インプラントを入れる前に、プロビジョナルクラウンという治療用の仮歯によって、歯茎の形態をつくる作業ができるものを使用しています。事前にこの作業をすることが大切なんです。歯茎、辺縁歯肉のかぶせ、クラウン移設のテンションを維持しつつ、それが維持できる状態で仮歯を入れる。逆に少し角度を上げて入れて安定させると、天然歯が生えているのと同じような状態を維持できます。せっかく高額な治療をするのですから、見た目の美しさにはこだわりたいですよね。インプラントであっても、それを囲い込むような歯茎が再現できれば長持ちにもつながります。
自由診療費用の目安
自由診療とは前歯セラミック 7万9800円~ 奥歯フルジルコニアクラウン 5万9800円~ インプラント手術 18万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供を行っております。
カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)については、効果・効能に関して個人差があるため、 カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)を用いた治療を行う場合は、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。