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小暮 俊介 院長の独自取材記事

若松河田眼科クリニック

(新宿区/若松河田駅)

最終更新日:2021/06/21

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「緑内障を専門とするなら患者さんと一生付き合うつもりで」という恩師の言葉を大切に、自らの診療ポリシーとしている「若松河田眼科クリニック」の小暮俊介院長。今も東京女子医科大学で非常勤講師として診療も担当するなど、緑内障を中心に高い専門性を持つ眼科医師だ。2013年に開業し、専門外の領域については多様なスペシャリストによる診療体制を整え、信頼性の高いチーム医療をめざしている。目のトラブルや病気で悩む人に受診しやすい環境で、高度な眼科診療を提供したいと語る。侵襲の少ない検査や治療に努め、患者の立場にたった診療を行う院長は、やわらかな物腰と気さくな人柄も印象的だ。そんな小暮院長にクリニックや緑内障の診療について語ってもらった。
(取材日2019年6月17日/更新日2021年6月17日)

専門性の高い診療を身近に受けられるクリニックに

まず、開業までの経緯をお聞かせください。

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父も祖母も眼科の医師でしたので、将来は医療の道へと小さい頃から考えていました。ただ最初から眼科をめざしていたわけではないのです。帝京大学医学部では眼科学教室に籍を置きましたが、さらに技術や知識を深めたいと思い、研修医として聖路加国際病院で全診療科を学びました。脳神経外科の診療にも携わり、眼科とどちらを専門としようかと考えた時期もあります。結局、目というのは直接状態を視認できる唯一の器官なので、自分でしっかりと診療をしている実感があったこと、また、眼球内の網膜血管や視神経を直に観察することが可能なので、その直接的な診療のやりがいに魅力を感じたことから、最終的に眼科を選びました。

緑内障を専門とされた理由を教えてください。

眼科医師として、かなり早い時期から緑内障という疾患に注目していました。脳神経外科に関わった時期があったように、人間の神経や血管に引かれる面があったのかもしれません。ある時、緑内障治療が専門の白土城照先生に出会い、弟子入りを志願しました。専門にしたのはそれからです。白土先生には「緑内障を専門にするなら患者さんと一生付き合うつもりで診療を」と最初に言われ、その言葉は今でも鮮明に覚えており、私の診療のポリシーとなっています。

若松河田の地で開業されたのはなぜですか?

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もともと将来は開業を考えていたことと、年齢的にもちょうどいい時期になってきたタイミングで、この場所との出会いがありました。それまで勤務していた東京女子医科大学がある地域に加え、駅からすぐの便利な立地だったのが大きいですね。同大学病院では今も緑内障の外来を担当していますし、以前から緑内障の診療を担当していた患者さんを継続して診ていくこともできます。運良くこの場所で開業することができて光栄に思っています。

クリニックにはどのような特徴がありますか。

まず、大学病院と病診連携が密に取れていることですね。先生方の協力を得て、疾患ごとに専門の診療部門を設けています。また、手術が必要な患者さんや、眼科以外の症状で心配事がある場合でも、すぐにご紹介することが可能です。また、眼底血流解析装置という眼底の血流をリアルタイムで測定する装置をはじめ、設備を充実させていることも特徴の一つです。後発白内障に対するYAGレーザー装置、緑内障や糖尿病網膜症、網膜剥離などに用いるレーザー光凝固装置も導入し、クリニックでありながら専門性の高い治療を提供できるのは強みだと思っています。診療面では、他院にて「緑内障と診断されたが、もっと詳しく知りたい」「今の緑内障の治療で大丈夫か」というような方がセカンドオピニオンとして多く来られますので、症状をよく調べて、状況や治療についてしっかりご説明することを心がけています。

緑内障の専門家として難症例の治療にも取り組む

ご専門の緑内障について教えてください。

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人間の目は、内側から外側に向かって眼圧という圧力がかかっています。何らかの原因で、この眼圧に視神経が耐え切れなくなり、視野に悪影響を与えるのが緑内障です。視神経がダメージを受ける要因としては、加齢による神経の脆弱性が挙げられます。初期段階では自覚症状はほとんどありませんが、進行すると視野が欠損し、最終的には最終的には失明に至る病気で、日本では中途失明の原因第1位となっています。日本緑内障学会が岐阜県多治見市で行った緑内障疫学調査によると、40歳以上では20人に1人は発症し、年齢により有病率が上昇すること、また緑内障患者さんの7割は正常範囲の眼圧で、 眼圧が高い人だけの病気ではないことがわかっています。

どのような検査を受ける必要があるでしょうか?

以前は眼圧・眼底・視野の各検査を行い、総合的に判断していましたが、現在はOCT(光干渉断層計)検査が中心となっています。OCT検査では、網膜の断面や網膜神経線維層の厚みを画像で観察し、その状態が容易にわかるので、緑内障のリスクを早期に捉えることができます。また、緑内障の前段階である、前視野緑内障といわれる状態も詳しく把握できるので、予防的な治療を行うことも可能です。

どんな治療が行われるのですか?

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まずは眼圧を下げるために点眼薬を用います。あまり効果が見られない場合は、SLT(選択的レーザー線維柱帯形成術)と呼ばれるレーザー治療を行い、それでも改善しない場合は手術が選択肢になります。ただ、治療方法は日進月歩で進化しています。当院でもその動きに対応して先進的な治療を行うために、マイクロパルス毛様体光凝固術に使用する半導体レーザー装置を導入しました。この機器を治療に用いることで、手術をしなくても眼圧の低下が期待できる可能性があります。手術の場合、入院が1週間程度必要で合併症のリスクも心配でした。この治療法では、こうしたデメリットは解決できるので、今まで手術しか方法がないと言われた方で、入院できない事情があったり、合併症に不安を持っていた方は、ぜひご相談いただきたいです。

専門の外来も増やし幅広いニーズに応える眼科をめざす

緑内障の従来の治療法ではあまり進行が抑えられない患者さんにも対応していると伺いました。

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緑内障の進行を抑制する目的で、眼圧を20~30%低下させるのが従来の治療法です。しかしながら、眼圧を十分に低下させても緑内障の進行が抑えられないケースも少なくありません。緑内障の原因の一つとして、視神経に流れる血流が悪くなる循環障害説があり、従来の治療で改善しないケースはこの原因による緑内障であることが多いように感じています。そこで当院では、視神経や網膜の血流を計測する、眼血流解析装置やOCTアンギオグラフィーを活用して診療に取り組んでいます。血流障害が原因として疑われる患者さんには、血流改善が期待できる薬剤を積極的に選択したり、薬剤による血流改善効果を評価することで診療に役立てています。また点眼薬による治療は、うまく点眼できなかったり忘れたりして効果が出ないこともあります。目の状況や治療の目的をよくご説明して、患者さんご自身が理解した上で、治療に前向きに取り組めるように心がけています。

今後の展望についてお聞かせください。

当院では、緑内障に加え、加齢黄斑変性や糖尿病網膜症を対象とする網膜硝子体の診療部門を設置し、東京女子医科大学眼科主任教授の飯田知弘先生、丸子一朗講師、荒川久弥医局長が在籍しており、初診時から診療にあたっています。また、2020年5月からはアレルギー疾患・ドライアイの専門家である、高村悦子教授の外来を開始いたしました。こうした専門診療をさらに充実させ、眼科診療がトータルに受けられる、そんなクリニックにしていきたいですね。また、どんなに装置の精度が高くても、最終的には医師の目と腕ですから、絶えず勉強をして研鑽を積んでいきたいと思います。また眼科医師はかなり不足しているので、後進の育成にも力を注ぎ、眼科学界全体に少しでも貢献できる働きができればと考えています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

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気軽に通院でき、高度な診療を受けられる場所として体制を整えています。患者さん一人ひとりとじっくり丁寧に対応することを心がけていますので、何でも気軽にご相談ください。緑内障については30代後半ごろに、眼科で検診を受けて、状態をチェックすることをお勧めします。緑内障はかなり進行するまで自覚症状がありませんので、何よりも早期発見が重要になります。特に緑内障の家族歴のある方や眼圧が高いと言われたことのある方は、自覚症状がないうちにぜひ受診していただきたいですね。

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