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菊地 隆文 院長の独自取材記事

菊地脳神経外科・整形外科

(小金井市/東小金井駅)

最終更新日:2023/10/04

菊地隆文院長 菊地脳神経外科・整形外科 main

東小金井駅から徒歩8分の「菊地脳神経外科・整形外科」は、敷地内に14台分の広い駐車場があり、車での通院も可能だ。1982年に開業した同院の院長を務めるのは、杏林大学医学部を卒業後、同大学医学部付属病院や関東中央病院をはじめとした市中病院で研鑽を積んできた菊地隆文先生。患者の生き方や考え方を尊重し、患者に寄り添った治療に努めている。そんな菊地院長に、クリニックの特徴や診療の際に心がけていること、患者への思いなど詳しく話を聞いた。

(取材日2023年1月17日)

一つの場所で完結できるクリニックで患者の負担を軽減

こちらのクリニックの特徴を教えてください。

菊地隆文院長 菊地脳神経外科・整形外科1

脳神経外科、整形外科、リハビリテーション科、内科の診療を一つのクリニックで行っているところが大きな特徴だと思います。何かに特化するというよりは、高血圧症や糖尿病などの生活習慣病、腰痛や膝の痛みなどの整形外科的な慢性疾患、認知症など、高齢者が抱えがちな複数の疾患をまとめて診させていただいています。

一つのクリニックで診るメリットを教えてください。

患者さんのお話をよく聞いてみると、内科や整形外科など複数のクリニックを同時に受診し、双方から同じような働きの薬を処方されているケースが結構あるのです。個々の治療は適切でも、多くの薬を服用することで有害事象につながる可能性や、通院の負担が課題になることも考えられます。また、痺れや麻痺といった症状には、整形外科的な問題が原因ではなく、脳梗塞などの重篤な疾患が潜んでいる場合もあります。その点、脳神経外科に強みを持つ当院では、患者さんの症状が整形外科の問題によるものか、脳神経の問題によるものかを判別し、それぞれに適切な治療を提案することができます。患者さんに対して「専門ではないからあちらのクリニックへ行ってください」となると、伝え方によってはたらい回しにされたと感じてしまいますよね。一つのクリニックで診ることで、薬の重複を防ぎ、患者さんやご家族の負担を軽減できる点は大きなメリットだと思います。

すべて菊地院長が診られているのでしょうか?

菊地隆文院長 菊地脳神経外科・整形外科2

私は脳神経外科の医師ですが、杏林大学医学部付属病院や関東中央病院でのさまざまな経験をもとに総合診療を行っています。来院される患者さんの多くは私が診させていただいていますが、前院長の菊地邦夫先生や、高齢医学を専門としている私の妻である菊地令子先生を含め、医師4人の二診体制で診療しています。

患者一人ひとりを尊重し、寄り添った治療を提供

どのような方が来院されますか?

菊地隆文院長 菊地脳神経外科・整形外科3

整形外科の領域でいえば、近隣の保育園からケガをした乳幼児が毎週のように来院されますし、部活をしている中高生などお子さんの受診も多く、中年の五十肩を訴えて来院される方など、幅広い年代の方がいらっしゃいます。そのほか、脳神経外科も整形外科も関係ないような、他院からの紹介で糖尿病のコントロールをお願いされることもあります。脳神経外科や整形外科を前面に出すというよりは、「専門じゃないから」とはじかれてしまうような方たちが受診できるようなクリニックでありたいと思っていますね。

幅広く診療を行う上で心がけていることを教えてください。

ここ数年、医療上の指導を守らないならば、それは自己責任だというような風潮が強いと思うんですよね。例えば、脳出血してしまった人に対して、自分の意識が足りないからそうなったんだよねという自己責任論的なことがインターネットなどでも書かれているのを見るのですが、そういうのを見聞きしているうちに疲れてきてしまったんですよね。糖尿病の患者さんでも、クリスマスや誕生日にはケーキだって食べたくなるじゃないですか。でもケーキを食べたら怒られるからもう病院へ行くのはやめようと、医療の手を離れてしまうのが一番の問題なんですよね。それでは本末転倒なので、患者さんが医学的に正しくない行動をしてしまったとしても、それを責めるのではなく、まずは受け入れるよう心がけています。

通院を続けてもらうことを大切にされているのですね。

菊地隆文院長 菊地脳神経外科・整形外科4

そうですね。ケーキを食べたとか、お酒をちょっと多めに飲んでしまったとか、そこを責めるのではなく、ちゃんと通院を続けて、薬を飲んでいただくことを大事にしています。もちろん、どうしたらより良くなるかとか、どうしたらより予防できるかなど、患者さんから求められれば、脳神経外科から整形外科、内科の領域に至るまで全部お話はします。比較的若い方ですと、エビデンスを好む方も多いので、積極的に数字をお伝えしてご説明差し上げることもありますが、高齢者の場合には、数字よりも、「こうしておいたほうがいいと思いますよ」といったかたちのアドバイスをするようにしています。患者さんを責めたりとがめたりということは極力せず、ありのままに正直に喋っていただいて、積極的かつ継続的に治療に取り組んでいただくという、通院のアドヒアランスをいかに高めるかを大事にしていますね。

なぜそう思うようになられたのでしょうか?

長く勤務していた関東中央病院で、救急医療・災害医療・虐待児の診療など、さまざまな経験をしてきました。その経験の中で感じたのが、適正な受診ができる人ばかりではない、理想論では解決しないということです。虐待が起きている家庭に対し、「子どもを学校に行かせないのはおかしい」と言うのは簡単ですが、ずっとそういう環境で育ってきていると、学校へ行くのが当たり前ではないので、なんで学校に行かせないんだと叱ったところで解決しません。病院受診をしなかった患者さんに対しても「どうしてこんなになるまで放っておいたの?」と言ったところで、過去を取り戻せるわけでも、やり直せるわけでもありません。ご本人の性格、介護やお仕事の都合などさまざまなご事情があります。そのような患者さん一人ひとりのご事情に寄り添えるように心がけています。

気軽に通院できるクリニックであり続けたい

駐車場が広いのもクリニックの特徴ですね。

菊地隆文院長 菊地脳神経外科・整形外科5

2022年秋にクリニックの西側に新しい駐車場をつくったので、現在は14台の車をとめられるようになっています。介護施設や療養病院からの受診依頼で来院される方も増えているので、ストレッチャーや車いすで受診しやすい状況をつくりました。当院は駅前の利便性はないかもしれませんが、駐車場が広い分コインパーキングなどを利用する必要はありませんし、いつ来ても駐車できますので、お子さん連れや高齢のご家族を連れてくる方も安心して通っていただけると思います。

今後の展望をお聞かせください。

通院が途切れないように、気軽に通院できる雰囲気づくりを続けていきたいと思っています。例えば、肝臓の数値が悪かったとして、患者さんも本当はお酒を飲み過ぎたという自覚があるけど、言いにくいので知らないふりをするんですよね(笑)。でも、そこで正直に「年末でちょっと飲み過ぎてしまったんですよね」と話してくれるようになったら、その人は本音を言えるようになったのかなと。そういうふうに、正直に話してもらえるようなところをめざすということですかね。

読者へのメッセージをお願いします。

菊地隆文院長 菊地脳神経外科・整形外科6

怒られると思わずに、まず一度受診してくださいとお伝えしたいですね。患者さんに来てほしいがために、患者さんに迎合するわけではなく、きちんと医学的なお話もしますし、必要に応じてエビデンスに基づいたご説明を差し上げる場合もありますが、決して怒ることはしません。他院でとがめられたり、怒られたりして病院に抵抗のある方でも、当院では正直に話せるような雰囲気をつくっていますので、安心してお越しください。

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