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看取りまで対応する訪問診療は
自分らしく生き抜くための選択肢

北多摩生協診療所

(東村山市/久米川駅)

最終更新日:2022/06/13

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  • 保険診療

高齢や病気により自力での通院が困難となった際、その後の選択肢の一つに「訪問診療」がある。患者の自宅で治療を行うことで「住み慣れた街や家で暮らしたい、最期を迎えたい」という患者の想いに応えられる診療方法だ。メリットはそれだけではない。「北多摩生協診療所」の徐英哲(じょ・えいてつ)所長は、家族の負担を減らせることも訪問診療のメリットだと話す。同院では訪問診療が始まる前に看護師長が自宅を訪問、患者と家族の希望をしっかりと確認した上で、信頼関係を築きながら診療を進めている。「ライフスタイルの中でできることを考え、無理せずに医療を頼ってください」と話す徐所長に、患者の気持ちに配慮した同院の取り組みについて、また院内で受ける治療との違いについても話を聞いた。

(取材日2022年5月24日)

多職種チームで取り組む、看取りまで対応する訪問診療。家族の負担を減らしながら、患者の想いに応える

Q患者の自宅を訪問する際、どのようなことに気をつけていますか?
A
1

▲患者と家族と信頼関係を築きながら診療をする

プライベートな空間に立ち入るということもあり、患者さんが抵抗感を感じられないよう配慮しています。当院では訪問診療を開始する前に看護師長が訪問し、ご本人やご家族から話を伺う時間を設けています。どのように治療を進めていきたいか、緊急時の対応、お看取りについてもご意向を確認します。これまでの生活についても伺い、訪問時の注意点があれば併せて確認しておきます。訪問診療時には体調管理や治療はもちろん、患者さんが快適・安全・安心に過ごせる環境になっているか、生活環境のチェックも行っています。

Q院内で受ける治療との違いを教えてください。
A
2

▲パンフレットも用いて説明を進める

患者さんにとって、外に出向く通院は「アウェイ」、自宅で受ける訪問診療は文字どおり「ホーム」です。通院には適度な緊張感が伴います。化粧や服装など身だしなみを整え、電車やバスに乗り、医師や看護師と向き合います。疲れを感じても、それが張り合いになるという患者さんもいらっしゃいます。対して自宅では、いつもどおりの状態でリラックスして診察が受けられます。医療従事者が家に入ることに、最初は抵抗感を感じる方もいらっしゃいますが、看護師長の訪問とその後の診療で徐々に信頼関係ができてくると、お互いリラックスして診療ができるようになりますね。

Q訪問診療の回数や、対象となる患者さんについて伺います。
A
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▲患者の想いに応えるために診療にあたる

連絡は24時間365日つながる体制で、訪問回数は月に2回が標準です。急な体調悪化や終末期の方は、費用・回数ともにこの限りではありません。訪問診療を利用できるのは「自力で通院が困難な方」と定められています。また病院退院後に自宅療養が必要な方、がんや難病などで在宅療養を希望される方、終末期医療・ケア、緩和医療・ケアが必要な方も対象です。当院では希望があればお看取りまで対応しています。

Q訪問診療のメリットは何でしょうか?
A
4

▲他業種とも連携を取って診療にあたる

一つは患者さんにとってのメリットです。「住み慣れた街や家で暮らしたい、最期を迎えたい」とお考えの場合、通院困難となってもご自宅で医療が受けられる訪問診療はそのご希望に合った方法です。特に新型コロナウイルス感染症の問題があって以降、入院するとご家族との面会も自由にできなくなりました。その影響か、訪問診療を希望する患者さんやご家族が増えています。そしてもう一つはご家族にとってのメリット。訪問診療を取り入れることにより、患者さんの希望もかなえつつ、ご家族に無理な負担がかからないよう医療面でサポートします。

Qどんな想いで訪問診療をされていますか?
A
5

▲「自分らしく生き抜く」ためを考えている職員たち

患者さんご本人、そして介護をされているご家族の負担と不安を軽減できるように、医療ができることについて常に考えています。現代社会では高齢化が進み、家族の在り方や個人の価値観も多種多様になりました。「自分らしく生き抜く」ためにはどうすれば良いのか。患者さんやご家族と一緒に悩みながら診療にあたっています。訪問看護・訪問介護・ケアマネジャー・薬剤師・作業療法士などの多職種とご本人・ご家族も含めたチームで、療養上で起きるさまざまな問題を解決しています。

ドクターからのメッセージ

徐 英哲所長

ひと昔前は「家族の介護」が求められていた時代もありました。しかし現代では家族の介護力にも限界があります。共働きが当たり前となった今、ご家族にすべを求めることが困難なケースも多いです。患者さん自身が「一人で過ごしたい」と考える、時代による価値観の変化も無視できません。中には家族が頑張りすぎて疲れ果て、悲しい結末になってしまう事例も耳にします。患者さんとご家族のライフスタイルの中でできることを考え、無理せずに介護サービスや制度をうまく利用してください。そのための身近な相談場所として私たちがいるのです。

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