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地域一体となって患者を支える
多職種連携を重視した訪問歯科診療

ひばりが丘ファミリー歯科

(西東京市/ひばりヶ丘駅)

最終更新日:2020/09/15

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  • 保険診療

超高齢社会に突入した日本で、ますます需要が高まっていくと考えられる訪問診療。住み慣れた町で自分らしく生きていくため1人の患者を町の医療・介護事業者などが見守っていく「地域包括ケアシステム」をきっかけに認知度は高まっているが、訪問診療の活用に踏み切るまでの一歩が踏み出せないという人もまだまだ多い。その障壁の一つとなっているのは「自宅に知らない人が来る緊張感」だと話すのは、外来診療の傍ら訪問歯科診療に注力している「ひばりが丘ファミリー歯科」の植松一郎院長。西東京市の地域包括ケアシステムづくりにも携わりながら、多職種との連携の重要性を日々感じていると力説する植松院長に、訪問診療のメリットや訪問先での治療のポイント、そして多職種連携を重視する理由などを聞いた。 (取材日2019年10月17日)

多職種間連携によるスムーズな訪問歯科診療をめざす。治療からメンテナンスまで幅広く対応

Q訪問歯科診療に力を入れているそうですね。
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▲訪問診療で使用するポータブル機器

以前からスポットでの訪問はありましたが、もっとしっかり関わろうと思ったのは今から1年半ほど前。訪問診療に携わるさまざまな方たちと接するうちに、「多職種連携ができれば、もっと良い医療・介護が提供できる」という感触が得られたのが注力のきっかけです。訪問診療までのアプローチには大きく3つあって、1つは直接医療機関に患者さんが連絡するアプローチ。例えば、当院の患者さんが加齢に伴って通院が難しくなり電話でご依頼いただくようなケースです。もう1つは、歯科医師会を通しての依頼。3つ目は、ケアマネジャー経由など他職種からのアプローチです。そういう意味でも、他職種との連携は訪問診療のポイントになると思います。

Q訪問診療では多職種との連携が重要なのですか?
A
2

▲院内で勉強会を開くことも。情報交換を大切にする

地域の各機関が大きなコマとなって取り組む必要があるでしょう。国でも1人の患者を地域で見守る地域包括ケアを推し進めてきましたが、それが機能すれば非常に良い環境がつくれるはず。とはいえ実際は、「どうすればいいの?」という関係者が多いのも事実。そのため多くの自治体では、医療・介護の各代表による委員会を組織して勉強会などを行っています。地域包括ケアというと医師・薬剤師との連携を連想されるかもしれませんが、それ以外の職種との連携はもっと大事といっても過言ではありません。特にケアマネジャーは患者さんの基本情報を持っており、連携の核になる存在。ケアマネジャーを介した情報共有により、診療もスムーズになります。

Q訪問歯科診療で先生が大切にしていることは何でしょう?
A
3

▲コミュニケーションを重視して訪問診療を行う

1つは、基本的な問題を解決することです。訪問診療というと摂食嚥下の問題やポータブル機材などがよく話題になります。しかし実際に訪れてみると、お口の基本的な問題を解決につなげられれば患者さんに十分満足していただけることがわかりました。完璧さよりも、今できることを臨機応変にやることが大事だと思います。もう1つは、無理な治療はしないこと。外来診療ほど機材が充実していないため、何かあった場合にとっさの対応ができないことも考えられます。その代表は抜歯で、歯を残すリスクと抜歯による出血量の危険性とを比べ、慎重に判断すべきです。抜歯を選択した場合も、ご本人とご家族によく説明することは欠かせないでしょう。

Qそもそも訪問歯科診療のメリットとはどういったことですか?
A
4

▲フレイル対策を訴える植松院長

加齢や難病で通院が難しくなった方をご自宅で口腔管理することで、食事ができる状態を保っていき、ひいては健康寿命の延伸につながる。これも1つの大きなメリットになるのではないでしょうか。健康寿命に関連して今、フレイル予防が世間で叫ばれています。要するに「虚弱」ですよね。その兆候はお口に現れるとよくいわれ、例えば舌の押す力が弱くなると全身の筋肉の衰えが疑われます。フレイル対策には、運動、栄養、社会活動の3つが欠かせませんが、実はこの3つは、歯科医院に定期検診で通えば満たされるのではないかと思っているんです。栄養は言うまでもありませんが、徒歩の通院で運動になり、受診することで社会活動にもなりますから。

Q定期検診で訪問診療が不要な状態を保っていくということですね。
A
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▲院内では衛生士が丁寧にメンテナンスを行う

難病で通院が難しい方もいますが、定期検診で健康寿命の延伸につなげていける可能性はあると考えています。大事なのは、やはり栄養がきちんと取れる口腔環境に整えること。当院では、歯科衛生士が中心になってPMTCなどのクリーニング、歯ブラシ・歯間ブラシ・フロスなど適切なセルフメンテナンスの指導などをご提供しています。また、電動歯ブラシの使用も推奨していて、ブラッシングの仕方だけでなく先端に使うブラシの選び方、歯磨き粉の選び方までフォロー。当院の歯科衛生士は、メンテナンスについてさまざまな研鑽を積んできた経験豊富なメンバーで、クリーニングも極力痛みを抑えながら行ってくれるため、安心して任せられます。

ドクターからのメッセージ

植松 一郎院長

在宅での歯科診療のニーズは増えているとはいえ、まだまだ十分に行き渡っていないなと感じています。歯科医療側の情報発信が足りていないのかもしれませんが、「知らない人が自宅に来て口の中を診るのはちょっと……」と躊躇している方も少なくありません。そうした理由でお口のトラブルを放置している方は、ケアマネジャーや訪問看護師、ヘルパーなど身近な医療介護従事者に相談してみてはいかがでしょうか。僕の場合、はじめて訪問する時には、患者さんが緊張しないよう地域のケアマネジャーの方とご一緒するよう心がけています。そうした対応ができるのかも含め、身近なスタッフの方に話してみると良い解決策が見つかるかもしれません。

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