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正しく理解し意識したい副作用
低用量ピル服用による血栓症

泉医院

(立川市/立川駅)

最終更新日:2019/04/10

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  • 保険診療

避妊だけではなく、生理中の苦痛を和らげ、子宮内膜症の治療にも効果が期待できる低用量ピル。多くの女性が活用しているが、その副作用で血栓症が起こる可能性も懸念されている。2013年12月に新聞で死亡例が取り上げられて以来、ピルの副作用による血栓症が注目されつつあるが、まだまだ認知されていないのが現状だ。そこで、多くの子宮内膜症患者の治療をしてきた「泉医院」の泉康二院長に話を聞いた。(取材日2014年8月26日)

副作用や適応年齢など正しい知識を持って有効活用したい低用量ピル

Qピルの副作用での懸念点が血栓症だと聞きました。
A
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▲ピルの副作用で重篤なものに血栓症がある

一般的に何も服用していない人に比べ、低用量ピルを服用している人は3倍から6倍血栓が増えるといわれており、亡くなった人の多くが、頭や足にできた血栓が肺に詰まり、呼吸困難を起こしていることがわかっています。ただ、ピルの服用によって血栓症を起こす割合は、1年間に1万人がピルを服用すればそのうち9人、死亡する人に至っては10万人に1人の割合ですので、それほど確率が高いわけではありません。最も血栓を起こしやすいのはピルを飲み始めて1~3ヵ月目までで、それ以降は発症率が減ってきます。副作用について明確に理解している患者さんはまだまだ少ないため、ピルを処方する際は、副作用についての詳しい説明が重要です。

Q血栓症になりやすい年齢や体質はありますか?
A
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▲40歳以上には特に注意が必要

まず、40歳以上の方は血栓症を起こしやすいのでピルはお勧めしていません。加えてBMI25以上の肥満体型や喫煙の習慣が、血栓症につながる重要なポイントです。前兆がある片頭痛(閃輝暗点等)がある人は、脳血管障害が発生しやすいとされているため服用できません。ほかには、高血圧や脂質異常症などの生活習慣病の方やお酒を多く飲む人も、血流が悪いために血栓を作りやすくなります。また、仕事や勉強で長時間同じ姿勢でいる場合、いわゆるエコノミークラス症候群になりやすいので、30分に1度はふくらはぎの筋肉を収縮させるような運動を心がけることが必要です。日頃から健康的な生活を心がけることが予防になります。

Q40歳以上でピルを服用したい場合はどうすればいいですか?
A
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▲患者の年代や状況に応じて説明を行っている

例えば子宮内膜症で30代からピルを服用していた人などの場合は、子宮内膜症治療剤や黄体ホルモンの付いた避妊リングなど、別の物に切り替えていきます。ただ、子宮内膜症治療剤は低用量ピルに比べて値段がその約2倍、避妊リングは保険適用となり、5年間は使用できます。避妊リングは子宮内に装着するので、出産経験がなければすぐには入れられません。その際は、子宮口を広げる処置が必要になることがあります。当院では、患者さんそれぞれの症状や生活の状態を考慮しながら、ご要望に合わせてピルを服用する以外の方法もご提案するようにしています。

Q血栓症と思われる症状があった場合、どう対処すべきですか?
A
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▲体の健康だけでなく、心の健康も大切にする、泉医院

突然の片方の足の痛みと腫れ、手足のしびれ、押しつぶされそうな胸の痛み、息苦しさなどの症状が現れた際は、血栓が肺動脈に詰まってしまっている可能性があります。その場合はすぐにピルの服用を止めて、循環器内科を受診してください。血栓があれば血栓を溶かす薬を使うことになります。また、痛み止めが効かないような激しい頭痛、吐き気、ろれつが回らないといった脳梗塞の症状があれば、脳外科でCT、MRI検査を受けてください。早期に対応できれば命に別状はありません。緊急性の高い場合は、救急対応のできる大きな病院へいくことをお勧めします。そして状況が落ち着いたら、かかりつけの産婦人科に報告していただければと思います。

Q循環器内科や脳外科を受診する際、気をつけることは?
A
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▲ピルを服用している時は、そのことをきちんと医師に伝達を

忘れてはいけないのはピルを服用していることを伝えることです。これまでの血栓症による死亡例では、患者さんのピル服用が伝わっていなかったために、血栓症が見逃されている例がいくつもありました。そこで厚生労働省が作成を促したのが「患者携帯カード」です。このカードは、患者さんへの副作用の意識づけであると同時に、医師に対して、血栓症の疑いがあることの呼びかけでもあります。ピルを処方する際には必ず一緒にお渡ししていますので、もしも血栓症の疑いがあり医療機関を受診した場合には、必ず医師に提示してください。それによって血栓症の早期発見につながり、健康を害することなくピルの服用を続けることができます。

ドクターからのメッセージ

泉 康二院長

規則正しい生活、禁煙、体重増加に気をつけていただければ、ピルはとても利用価値の高い薬です。中には男性ホルモン作用がなくニキビができにくい上、利尿作用がありむくみも起こりにくいものもあります。低用量ピルは子宮内膜症の治療や避妊のほか、月経過多やPMS(月経前緊張症)にも効果が期待できます。また、生理痛がひどく経血の多い人が将来的に子宮内膜症になることを抑制する効果も見込めます。使用目的や保険適用になるかなどをお話ししながらその方にあったものをお勧めしていきますので、ピルの使用を考えている方は、気軽にご相談ください。

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