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精密な診断と治療継続の声がけに工夫
離脱を防いで改善をめざす

松清医院

(小平市/花小金井駅)

最終更新日:2022/03/10

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  • 保険診療

何らかの障害が起きても自覚症状に乏しいことから、沈黙の臓器といわれる肝臓。健康診断などをきっかけに医療機関を受診しても、そもそも悪化の意識がないため改善の兆しも感じにくく、治療途中で離脱する人も目立つという。結果的に、だるさや発熱といったわかりやすい自覚症状が出たときには、既に病気が進行していることが多い。「肝臓が悪くなると全身にさまざまな影響を及ぼすので、健康診断などで何らかのサインが出た場合は一度医療機関を受診し、治療を継続してほしい」と話すのは、肝臓を専門とする医師として豊富な診断・治療経験を持つ「松清医院」の松清靖院長。患者にアドバイスする際には、一人ひとりの頑張りを認めて励ますスタンスを徹底しているそうだ。肝臓疾患を放置するリスクや、治療継続の必要性について聞いた。

(取材日2022年3月3日)

進行するまで自覚症状が出にくい肝臓疾患。健康診断の数値を入り口に、早期受診を

Q肝臓疾患にはどのようなものがありますか。
A
1

▲肝臓疾患は大きく分けて急性肝炎と慢性肝炎がある

大きく急性肝炎と慢性肝炎に分かれます。急性肝炎は、肝臓に急激な炎症が起きる病気。ほとんどは自然治癒しますが、まれに劇症肝炎に進行する場合があります。慢性肝炎は、アルコールやウイルス感染などが原因で、6ヵ月以上炎症が続く状態です。肝臓には予備能力があり、少々の炎症なら機能を維持できますが、10年、20年と続くと肝硬変、肝がんへと進展する可能性があります。このほか、肝臓に脂肪がたまる脂肪肝もよく知られていますね。脂肪肝には、「アルコール性脂肪肝」と、アルコールとは無関係に発症する「非アルコール性脂肪性肝疾患」があります。近年は治療薬の進歩でC型肝炎が減少する一方、脂肪肝が目立つようになりました。

Qどのように発見されるのでしょう?
A
2

▲血液検査やエコーで肝臓の状態を見極め、治療に取り組む

早期発見・早期受診が望ましい肝臓疾患ですが、初期は症状が出にくく、自分で気づくのは困難です。やはり、健康診断の結果などをきっかけに医療機関を受診するのが望ましいでしょう。もし、足のむくみやだるさといった自覚症状が現れている場合は、速やかに医療機関を受診して肝臓専門の医師の診断を受けましょう。血液検査やエコーなどを使用して状態を見極めた上で、服薬治療や生活習慣の改善といった対策に取り組むことになります。特に脂肪肝は、腹部エコー検査で肝臓への脂肪のつき具合を把握することができるので、患者さんの負担がほとんどありません。当院では、診察室内にエコーを備え、気軽に肝臓をチェックできるようにしています。

Q健康診断の結果表は、どこを見るべきですか?
A
3

▲腹部エコー検査で気軽に肝臓のチェックができる同院

肝臓に関連する数値には、AST(GOT)値やALT(GPT)値、γ-GTPなどがありますが、特に見ていただきたいのがASTとALTです。これらは細胞内の酵素で、肝臓に障害が起きると血液中に漏れ出て数値を上昇させます。定義としては肝障害が6ヵ月以上続けば慢性肝炎なので、ASTとALTの数値が基準値を超えていたり、「要経過観察」が続いたりした場合は一度医療機関を受診しましょう。なお、医療機関を受診して再検査した際に数値が低めに出ると、様子見で良いと判断されることがあります。この場合も「一度受診したから」と油断せず、定期的な検査と結果に応じた受診を続けてください。

Q肝臓疾患を放置するリスクを教えてください。
A
4

▲異常のある肝臓は肝硬変、さらに進行すれば肝がんになるという

慢性肝炎は病期が進展すると肝臓は次第に硬くなり、機能が低下して肝硬変に至ることがあります。肝硬変になると強いかゆみや足のむくみ、腹水がたまったりもするため、ADL(日常生活動作)にも影響が出るでしょう。また肝臓へ栄養を送る門脈に血流が入りにくくなり、食道の静脈に血液が大量に流れ込むことによって食道静脈瘤を引き起こし破裂すると命に関わることもあります。さらに肝がんを発症することも考えられます。

Q継続した治療が大切だと聞きますが……。
A
5

▲小さな成功体験を積み重ねていくことが改善のこつ

肝臓疾患はかなり進行するまで自覚症状がないので、「医師に毎回指導されるのが嫌だ」「痩せられないので気が重い」などといった理由で治療を中断し、離脱してしまうケースがままあります。しかし、前述したとおり、慢性肝炎や脂肪肝を放置することは生活の質や命のリスクを高めることに直結します。だるさ、発熱、黄疸、褐色尿といったわかりやすい症状が出たときにはすでに進行していることがほとんどですから、効果が実感できなくても地道に治療を続けていきましょう。少し体重が減った、薬を減らすことができたなど、小さな成功体験を積み重ねていくことが大切です。

ドクターからのメッセージ

松清 靖院長

肝臓疾患は、初期はもちろん、進行してもすぐには症状が出ず、自分の状態を自覚しにくい病気です。健康診断などの数値は肝臓からのサインですから、見逃さずに受診のきっかけにしてください。当院では、肝臓の数値で異常を指摘された方や、体調に不安がある方のお話を伺い、エコーを駆使した精密な診断で適切な治療につなげています。「頑張って」とプレッシャーをかけるのではなく、「一緒に頑張ろう」というスタンスで治療を行っていますので、「医師に怒られるのが怖い」「一度治療を離脱してしまって、受診しにくい」といった方も気軽にご相談ください。

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