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岩倉 孝雄 院長の独自取材記事

岩倉病院

(江戸川区/小岩駅)

最終更新日:2020/04/01

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小岩駅から徒歩3分。下町の情緒あふれる駅前の商店街を一歩入った先に「岩倉病院」がある。1955年の開院以来、半世紀以上にわたって地域の周産期医療を担い続けてきた産科・婦人科病院。「初代院長の祖父の代からずっと自然分娩を基本に、地域医療への貢献を心がけてきました」と、3代目の岩倉孝雄院長は温かな笑みを浮かべる。女性専科である同院のモットーは「お母さんと赤ちゃんの明るい家庭のために」そして「全女性の健康と生活向上のために」。妊娠初期から出産、入院、退院後までトータルにフォローするとともに、ニーズに合わせた各種教室も多数企画。婦人科診療においては、外国語の話せる医師を配置するなど幅広い患者層にこまやかに対応する。4Dエコーをはじめとした先進機器の導入や、近隣病院との柔軟な連携体制も、多くの女性たちから厚い信頼を寄せられる一因だろう。「祖父と父が築き上げた伝統を守りつつ、新しい取り組みを検討することで、皆さまのお産のお手伝いをしていきたいと思っています」と、穏やかに語る岩倉院長に、病院の歴史や日々の診療で心がけていること、今後の展望まで、じっくりと話を聞いた。
(取材日2018年3月20日)

地域密着型の医療で女性の笑顔を守り続ける

開院以来、多くの出産に立ち会われてきたそうですね。

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当院は、祖父が開院して以来、地域医療に取り組んできました。これまで多くのかけがえのない瞬間に立ち会えたことを、心からうれしく思っています。患者さんは20代の方が中心ですね。ただ出産平均年齢は上昇傾向にあります。当院のお産はずっと自然分娩メインで、できるだけ各患者さんのご要望にお応えしたいと思っているのですが、例えば近年増えている帝王切開での出産の場合、子宮を切るため、2人目以降の出産には子宮破裂の可能性が否めません。そうしたリスクを踏まえつつケース・バイ・ケースで対応させていただくようにしています。モットーは「お母さんと赤ちゃんと明るい家庭のために」そして「全女性の健康と生活向上のために」。常に「やさしくきれいに丁寧な看護」をめざしながら周産期医療の提供と女性の健康保持に日々努めています。

妊婦さん向けの各種教室や入院施設も充実されていますね。

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妊婦さん向けには、妊娠中の体重増加にアプローチするマタニティーヨガや産科教室、母乳の飲ませ方や沐浴などを指導する妊娠前・後の各種フォローを充実させています。近年、力を入れているのは、マッサージ師による妊娠中の腰痛ケア。今後、一層定着させていきたいと思っているところです。病床は33床あり、3階に大部屋を、4階に個室を完備。和室の用意もあり、付き添いのご家族が宿泊できるようになっています。出産以外の入院患者さんは、婦人科系の病気の方ですね。子宮筋腫や子宮脱など、悪性の腫瘍と乳腺に関わる病気以外の手術は可能な限り院内で対応、必要に応じて大きな病院をご紹介しています。子宮脱とは、加齢と共に骨盤底筋が弱まることで膣が緩み、子宮が体外に出てくる症状。50、60代以上の女性に多くみられます。大きな病院で手術を行うケースが多く、当院のような地域密着型の病院で対応できるのは珍しいと思いますね。

診療する上で心がけていらっしゃるのはどのようなことでしょう?

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お母さま方の不安を和らげることを一番に考えています。初めての妊娠・出産を迎えるという方からは、「食べてはいけないものは何でしょうか?」「注意することはありますか?」など、いろいろと質問されたり、お悩みの相談を受けたりすることもしばしば。中には不安からか、いたたまれない気持ちになって、診察中に泣いてしまわれる方も少なくありません。でも、あまり考え過ぎても良いことはありませんし、できることには限りがあるもの。まずは 赤ちゃんにミルクを飲ませてあげる、など不可欠なことを優先して考えていただきたいと思っています。分娩については、「安全なお産」という言葉が独り歩きしていますが、あくまで「結果的に安全なお産だっただけで、進行中は何が起きるかわからない」というのが実際のところ。助産師さんと連携を取りつつ、万が一、何か不測の事態が起こった場合には迅速に対処できるよう、尽力していきたいと思っています。

医師を志したきっかけ、印象に残るエピソードをお教えください。

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17歳で西ドイツへ1年間留学したと際、「国際的なフィールドで活動できる人になりたい」という気持ちが生まれたんです。産婦人科の医師として地域医療に携わってきた祖父や父を尊敬していた自分に気づいたことも、医師の道へ進むきっかけになったと思いますね。印象的だった患者さんは、医師になりたての頃、相談を受けていた30代半ばの方です。妊娠を希望されていたのですが、当時は不妊治療を専門に行う病院もほとんどなく、思うように治療が進まなくて。ついには「あきらめました」とおっしゃり、しばらく音沙汰もなくなってしまったんですよ。それが半年ほど過ぎたある日、「先生、私、自然に妊娠しました!」と、わざわざ私の自宅の電話番号を調べてご連絡くださったんです。本当にうれしかったですね。多くの出産に立ち会ってきましたが、赤ちゃんが無事生まれ「ありがとうございました」と退院される方と接するたび、いつも幸せな気持ちになります。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

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最近増えているのは、いろいろな情報に踊らされ「マタニティーブルー」のようになってしまう方。特に初めての妊娠・出産の場合は不安も大きいと思いますが、「案ずるより産むが易し」のことわざもあります。一人で抱え込みパニックになるのではなく、何でも相談していただきたいですし、妊婦生活を楽しんでほしい。そしてもっとゆったり大らかに、出産に臨んでほしいなあと思いますね。実は来年1月に、病院目の前のビルで小児科の診療をスタートする予定。これで妊娠・出産を経て母親になった地域の女性の方々のサポートまでさせていただけるのではないかと思っています。これからも安心安全を第一に、それぞれの患者さんに親身に寄り添いながら、ご要望に沿った出産の実現に向け、できる限りの努力し続けていくつもり。そして祖父、父が築き上げてきた伝統を守り、より一層充実させ、地域貢献に尽力していきたいと思います。どうぞお気軽に受診ください。

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