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中野 文明 院長の独自取材記事

なかの歯科クリニック

(江戸川区/西葛西駅)

最終更新日:2020/04/01

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西葛西駅南口から徒歩10分。広い公園を目の前に臨む場所にある「なかの歯科クリニック」は、開業して27年の地域密着型クリニックだ。中学生の時に歯髄炎が原因で6歳臼歯を抜歯したという中野文明院長は、その経験から「痛くない、歯を抜かない治療」を心がけているという。小さい子どもを持つ親が安心して治療を受けられるよう、キッズルームに保育士を配置するなど工夫を凝らす同院には、地域住民はもちろん、遠方から通う患者も少なくない。中野院長に地域のかかりつけ医としての役割、最近の歯科診療の傾向について聞いた。
(取材日2014年10月27日/更新日2020年2月19日)

子どもは強制ではなく、慣れてから治療を開始

開業から27年たつそうですね。

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自宅が浦安にあって、東西線沿線になじみがあったこともあり、この場所に開業しましたが、街並みは今も当時とほとんど変わっていませんね。駅から当院に向かって歩いてくると、右側は総合レクリエーション公園。これも昔から変わりません。変わったことといえば、目の前にあるビルに入居している会社が3回くらい入れ変わったことくらいでしょうか(笑)。開業時から、患者さんの多くは都営住宅の方です。ただ、開業当時は子どもがたくさんいて、午後になると幼稚園から中学生くらいの子どもの患者さんでいっぱいになり、ほぼ小児歯科という状態でしたが、最近はめっきり子どもの数が減りましたね。

保育士さんのいるキッズルームが特徴的です。

開業後しばらくして、子どもの患者は増えているのに、子どもを持つお母さんはなかなか治療できないことに気づいたんです。キッズルームでお子さんを預かることはできますが、3歳以下の子は1人でお母さんを待てません。そういう子どもを抱えるお母さんが安心して治療を受けられるように、週2日、保育士にキッズルームを任せることにしました。子どもたちもキッズルームで遊んでいることで、歯科医院に慣れるんですよ。開業当時は、暴れる子を動かないようにネットで抑えて治療したこともありましたが、子どもは泣くし、見ているお母さんもつらい気持ちになります。治療する私たちも非常に神経を使うので、それなら、強制的にではなく、子どもが慣れるまで待ってから治療しようと決めました。近くでお母さんの治療を見ているし、キッズルームは遊ぶ所ですから、歯科医院に対して嫌なイメージを持たず、慣れる意味でも効果がありますね。

お母さんたちも喜ばれているのでしょうね。

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皆さん「治療している間に子どもを預かってくれるのはありがたい」と言ってくださいます。当院では、キッズルームを待合室ではなく診察室の中に置いているのですが、これは大人が目を離した隙に外に出てしまわないように、また、ほかの患者さんに診察の順番まで静かにゆったりと待っていただくため。ちなみに保育士がいない日でも、1人で遊べる年齢の子どもは、来院したらキッズルームに入って遊んで、自分の番になったら治療しているんですよ。

銀歯を気にしない日本人

小児歯科に長く関わって来られた先生からご覧になった、最近の子どもの歯の傾向は?

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最近、子どもの虫歯が減ってきています。幼稚園・保育園や学校での検診やフッ素塗布、シーラントなど、予防の概念が浸透してきているからでしょうね。お母さん方も丁寧にブラッシングされています。しかし、別の問題もあります。顎が小さい子どもが増えているにもかかわらず、歯の大きさは昔と変わらない。そのため歯が重なり合ったり、ねじれて生えてきたりする叢生(そうせい)と呼ばれるケースが多いですね。歯は栄養が補給されていれば一定の大きさは守られるので、顎の大きさと歯の大きさが合わず、叢生が起こります。顎の大きさは、遺伝要素も強いですが、環境因子としては、咬合力による成長度合いです。つまり、よく噛むことが顎の成長にはとても重要。乳歯の段階で、歯と歯の間に隙間がない、ねじれて重なって生えているなどの場合は、永久歯になって歯並びに影響しますから、将来的に矯正の可能性があることを早い段階で親御さんに伝えています。

ホームページに「銀歯を気にしない日本人」という記事を見つけました。

欧米には「日本人、中国人、韓国人を見分けるとき、口の中に銀歯があれば日本人」という笑い話があるんですよ。保険制度の仕組みにより窓口負担が数千円という国は日本くらいですし、保険診療で虫歯を治せば銀歯にするのが主流でしたから。日本の保険治療ではパラジウム金属を入れることが多かったのですが、アメリカでは歯科治療に使う材料はセラミックかゴールドで、むしろそちらの方が全世界共通といってもいいでしょう。アメリカには保険診療制度がないので、再治療とならないように、丈夫で長持ちする素材を勧めるんです。適しているのはゴールドでしょう。でも自然な色ではないので、ほとんどの場合はセラミックを選びます。その場合も、ゴールドのほうが丈夫であると必ず説明します。それをわかった上でセラミックを選択というステップを踏まないと、後から訴訟に発展することもあるそうです。日本人の感覚では考えられないことかもしれません。

詰め物やかぶせ物が必要な場合の選択肢を教えてください。

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虫歯の大きさによって変わりますが、例えば歯と歯の間に小さい虫歯がある場合、保険診療なら虫歯を削って型を採って銀歯を詰めます。しかし自由診療ならマイクロスコープを使って削るべき部分だけを精密に削っていくことができますし、詰める素材も選ぶことが可能です。その方が、結果的に再治療の可能性が減り、治療回数も少なく、再治療のコストも不要となるためお勧めしています。虫歯が大きい場合は、プラスチック素材では強度が足りないため、型を採ってセラミックを入れることをお勧めします。しかし、セラミックでは料金的に厳しい方には、セラミックとプラスチックが混ざったハイブリッドクラウンを提案します。銀歯以外の素材はどれも自費診療ですが、基本的には私の考えるお勧めの治療法に優先順位をつけて、それぞれの長所短所を説明した上で患者さんに選んでいただくようにしています。

大切なのは1本ずつの丁寧な治療と全顎的観点

治療にあたって大切にしていることは何ですか?

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歯の治療をするときには2つの観点からチェックします。1つは炎症。細菌感染によって起きる虫歯、歯周病がこれにあたります。もう1つが力、つまり噛み合わせ。この2つのバランスが崩れるとさまざまな問題が起こるので、治療時にはうまくコントロールすることが重要です。しかし、患者さんが気づいていないことも多くあるので、咬合、噛み合わせを含め、全顎的な治療を前提に診査をします。診査によって患者さんの問題がわかった場合は、「現時点ではこういう処置をします」「将来的にはこういうことが起きる可能性があります」と今後を予測、説明します。

全顎的治療について教えてください。

昔は今に比べて歯科治療の材料や技術が発達していなかったこともあり、再治療が必要な中高年層の方が非常に多いです。保険診療で治した歯が、また虫歯になって、詰め替えて、抜歯して、入れ歯を作って、また変えて……。悪循環に陥り、噛み合わせが崩れてしまうことも。そのような場合には全顎的な観点から治療を進めていくことが必要です。全体のバランスを確保するために、顎関節、歯並びなども含めて、広角的な観点で診査します。この場合、長い治療ステップとなりますので、理想的な治療プラン、妥協的な治療プラン、保険診療で行う最低限のプランを提示して、その後の治療計画を決定していきます。しかし全顎的治療が終了した後、例えばブリッジを行ってから、歯の根が割れるなどのトラブルが起きると、もう一度、治療を見直さなくてはなりません。そうならないように、全顎的治療の前に1本1本の歯をしっかり治療することにも力を入れています。

どのような方法で1本の歯を治療するのでしょうか?

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マイクロスコープで治療しています。マイクロスコープのメリットは非常に多いですね。裸眼で治療した後、マイクロスコープで見直すと虫歯が取り切れていなかったり、型を採って詰め物をした箇所がぴったり合っていなかったりすることもありますから。80歳で20本の歯を残そうという「8020運動」が推奨されていますが、予防だけでなく、マイクロスコープでしっかり治療している今の子どもたちが大人になる頃には、「8020」が当たり前になり、わざわざ推奨するということもなくなるかもしれませんね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

マイクロスコープを用いた治療/5万円~、セラミック治療/6万円~、ハイブリッドセラミッククラウン/4万円~、インプラント治療/18万円~、全顎歯列矯正/65万円~

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