おおとし内科クリニック

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大利隆行院長

頼れるドクター

医療トピックス

吸入ステロイド剤が治療の基本
「気管支喘息」の正しい治し方

おおとし内科クリニック

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アレルギー体質を持った子供の病気と考えられていた気管支喘息。最近では、成人になってからの発症が6-7割を占める。今まで年間1万人以上いた喘息死患者だが、ステロイド治療の普及により2,000人を切った。気管支喘息は薬を正しく使い上手に治療していけば実質的に治癒ともいえる状態に持って行くことができるという。その治療の実態を、アレルギー専門医である「おおとし内科クリニック」の大利隆行院長に伺った。(取材日2014年10月27日) 

喘息の再発防止に大切なのは治療を続ける根気。薬の必要量も通院期間も医師の指示に従うべし

気管支喘息とはどのような病気ですか?

33270 mt 1 q1 1415596436 ▲肺構造を知ることも治療の一環。人体図を用いて細かく説明 人は呼吸をする時、鼻や口から空気を取り入れますが、その空気は喉、気管、気管支、さらに細い気管支という風にだんだん細く枝分かれして肺まで届きます。その空気の通り道を総称して「気道」と呼びます。その気道が、冷たい空気やホコリなど異物を吸い込んだ時に、健康な人より100倍も10,000倍も過敏に反応して収縮し、発作的に咳や息苦しさやゼーゼーという喘鳴(ぜんめい)が出る、つまり「気道過敏性」を示す病気が「気管支喘息」です。慢性のアレルギー疾患であるため、症状のない時にも炎症が起こっています。体が認識した異物を体外へ排除しようとする反応が免疫システムですが、アレルギーとは、それが必要以上に過剰に働いてしまう状態。気管支喘息の基本病態は気道の炎症であり、咳や呼吸困難といった症状が起こっていない時にも目には見えませんが炎症が続いています。

喘息は大人になってから新たに発症することもあるのですか?

33270 mt 1 q2 1415596436 ▲成人の気管支喘息にはストレスや寝不足なども大きく影響 一昔前は「喘息=子供の病気」というイメージがありましたね。子どもの頃にかかった気管支喘息(小児喘息)は体の成長とともに70%くらいは症状が消えていきます。しかし残念なことに、治ったはずの喘息患者さんの30%は大人になってからまた喘息症状が出ます。最近の気管支喘息の患者さん全体を見ますと、子供の頃にアレルギー体質でもなく、もともと喘息ではなかった方が大人になって発症する方が目立っています。60-70%くらいは成人発症ではないでしょうか。風邪などの気道感染症の繰り返し、受動喫煙も含めたたばこ、ストレス、大気汚染などが発症に関係すると考えられています。最近では、気管支喘息のような呼吸困難は出ませんが、約1か月以上乾いた咳が続く「咳喘息」と呼ばれる病気が目立って増えていますので注意が必要です。

気管支喘息ではどのような治療が行われるのですか?

33270 mt 1 q3 1415616488 ▲細やかな説明を信条とするアレルギー専門医の大利院長 診断は、問診、診察、胸部X線、呼吸機能、呼気中一酸化窒素などで。治療は原因・誘因を回避することが最重要ですが、もともとの体質やアレルゲン、気象条件やストレスなど回避することが困難なものが多いので、原因を回避のみで喘息を治療することは不可能です。気管支喘息が疑われた場合、症状の重症度にもよりますがステロイド剤の吸入が第一選択薬になります。吸入ステロイド剤+長時間作用性β2刺激剤(LABA)の配合剤が現在治療の中心です。喘息は気道のアレルギー性慢性疾患。抗炎症作用が最も強くまた局所にのみ作用する吸入ステロイド剤が効果抜群で、副作用も少ない薬剤です。小児ではロイコトリエン受容体拮抗薬がかなり効果を発揮することがありますが、症状によっては小児でも吸入ステロイド剤を使用します。

ステロイドは副作用が怖いイメージもあるのですが…?

33270 mt 1 q4 1418087129 ▲より使いやすく、高い効果が出るよう日夜改良されている 吸入ステロイド剤は気道の炎症を抑える効果が強力で、副作用が少ないので、世界的にも喘息治療の第一選択薬として位置づけられています。ステロイドの名前に身構える患者さんは多いですが、使い方さえ間違わなければ非常に効果的な抗炎症剤です。点滴や飲み薬で使用されるステロイド薬はmg単位ですが、気管支喘息で使用する薬はmgの1,000分の1単位の話です。当然、副作用も軽度です。また、吸入剤は気道から肺に入れる薬ですから、呼吸器以外の臓器への影響はほとんどありません。声がれや口の渇き、のどのイガイガといった副作用が出る場合もありますが、ほとんど一時的です。ステロイドを怖がるのではなく、喘息治療に最も必要な薬剤であると是非ご理解いただきたいですね。全く心配ありません。

喘息の治療中、患者が心がけることはありますか?

33270 mt 1 q5 1415596436 ▲専門医の指導をしっかり守り、正しいアプローチで治していく 症状が良くなって自分の判断で勝手に吸入ステロイド剤の吸入を止め、通院しなくなる患者さんがいます。その結果、逆に治療が長引くことになります。医師の指示が出るまで、根気よく治療を続けていただきたいですね。また、患者さん本人はもちろん、同居家族の喫煙も厳禁。喘息発作の防止に必要なのは、喘息発作のきっかけをできるだけ排除すること。風邪にかからない生活を心がけるのはもちろん、室内を清潔に保つことも大切です。日々のストレスや睡眠不足、アルコールも発作のきっかけになります。一日の気温の変動が5℃以上あると発作が出やすいといわれていますのでこれも要注意。女性の場合、妊娠、出産、授乳で吸入ステロイド剤を心配される方もいます。飲み薬には制限があり中止するものもありますが、吸入ステロイド剤は心配なく安全な治療薬といえます。

ドクターからのメッセージ

大利隆行院長

正しい喘息治療を受けるためには、アレルギー専門医に診てもらうことが重要です。「内科、アレルギー科」あるいは「呼吸器、アレルギー科」を掲げている病院を選びましょう。また最近、「咳喘息」の患者さんがかなり増えています。長引く「から咳」が3週間以上続くと疑わなければならない病気の一つで、冷気、会話により突然咳が誘発されることが多々あります。咳喘息の30%は気管支喘息に移行するといわれています。治療は気管支喘息と同じ吸入ステロイド剤が中心です。風邪の治療を長々としても治らない場合、必ずしも咳喘息とは限りませんが、違和感を覚えたら、一度専門の先生のもとへ足を運んでいただきたいと思います。

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