医療法人社団慈誠会 上板橋病院

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細野治 院長
頼れるドクター掲載中

医療トピックス

効果のレベルが桁違い!
リウマチ治療の薬「生物製剤」

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関節リウマチは痛みを伴うつらい病気だ。進行すると骨が破壊される恐ろしさもあるが、今では治療法が進み、長年の症状を和らげる画期的な薬も登場している。ところが患者の中には、専門医の適切な治療を受けていないために、重い症状で苦しみ続けている人も少なくない。生物製剤という特効薬に一早く注目し、多くの患者の苦痛を取り除いている上板橋病院の小出純総院長に、最先端のリウマチ医療について聞いた。(取材日2014年10月10日)

とても効果が高い反面、副作用もある生物製剤。扱いに慣れた専門医の元で、つらい症状を取る!

関節リウマチとはどのような病気ですか?

32101 mt 1 q1 1416295547 ▲まずは、症状について医師に正確に伝えることが大事 関節リウマチは全身性の自己免疫疾患で、本来体を守るためにある免疫物質が出すぎてしまい、そのために体内に炎症が起きる病気です。原因はまだ解明されていません。主な症状は、関節や骨の腫れや痛み。進行すると関節が変形したり骨がかけたりし、壊れてしまった骨は元に戻りません。また、リウマチの病変は肺に入ることもあり、間質性肺炎という肺炎を引き起こします。リウマチ患者は、膠原病・自己免疫疾患の中では最も数が多く、全国に70〜80万人ほどいます。4人のうち3人が女性で、発症年齢の中心は40〜50代。指・手首・足首・膝・肘・肩・股関節など一ヵ所でも腫れや痛みが出たらリウマチの可能性があるので、注意してください。

治療は投薬で行うそうですが、どのような薬がありますか?

32101 mt 1 q2 1416295547 ▲患者に合わせて投与する薬は変える 抗リウマチ薬の代表は、「MTX」という薬です。この薬によって、リウマチ治療はぐんと進みました。当院では、患者さんの3分の2が、この薬によってリウマチをコントロールできています。なかには、MTXも使わず、比較的軽い抗リウマチ薬ですんでいる患者さんもいます。一方、これらの薬ではコントロールができない難治性の患者さんには、「生物製剤」の薬を用います。生物製剤は日本の21世紀の医学・薬学の分野でトップ3に入るほどの画期的な薬です。これまでのリウマチ薬とは効果のレベルが桁違いで、病状が進んだ人の痛みもとってしまうほどのよい薬です。生物製剤を使う患者さんも、MTXは併用し、治療の相乗効果を上げています。

生物製剤とはどのような薬なのか詳しく教えてください。

32101 mt 1 q3 1416295547 ▲点滴や注射で投与する リウマチの症状の出ている関節には「サイトカイン」とよばれる物質が出過ぎていて、これが炎症を引き起こしていることがわかっています。生物製剤は、このサイトカインにピンポイントで効く薬なんです。早い人はすぐ、遅くとも1〜3ヵ月以内で、つらい症状がとれます。当院で使っている生物製剤は7種類あり、患者さんの症状や検査結果、治療への通いやすさなどを考えて選びます。月に1度の点滴や、週に1〜3回の皮下注射など特徴は違いますが、狙いを絞って効果を発揮する点はいずれも同じです。バランスが崩れたサイトカインは、症状の場所だけではなく、血中にも出ています。そこへ点滴や注射で薬を入れるので、得られる効果も高いのです。

生物製剤には、難点もありますか?

32101 mt 1 q4 1416295547 ▲効果は高いが副作用もある。専門性の高い医師に相談するのが一番 この薬は、残念ながら料金が高いのとです。製造段階で費用がかかるため、保険治療でも月に約3〜4万円かかってしまいます。ただ、病気が進んで、手術をすることを思えば、たとえ高価でも早いうちに生物製剤を使って根治治療するほうが、むしろ得だという考え方もあると思うんですよ。病状が早期なら、1年〜1年半で薬が必要なくなる場合もありますので、私もできるだけ患者さんの負担を軽くできるように考えて治療しています。もう一つの難点は、副作用です。速く強く効く薬なので、ある程度の副作用はしかたがありません。軽めの副作用として、頭痛・充血・動悸・発汗・めまいなどがあり、5〜6人に1人は肺炎などの重い副作用が起きます。

重い副作用が起きた際は、どのように対応されるのですか?

32101 mt 1 q5 1416295547 ▲副作用を見越した対応のできる病院だからこそ、安心感を持てる 当院では、生物製剤治療にともなって肺炎などの副作用が起きた時に備え、病棟のベッドを空けてあります。患者さんに発熱などの症状が出たら、すぐに入院させられる態勢を整えているんですよ。投薬中から患者さんの様子をよく観察し、点滴の場合は30分ごとに体調の変化をチェックします。帰宅後でも問題が起きればすぐに対応して、私自身が診療にあたるようにしています。生物製剤は、結核や肺炎など肺に病気のある方には使えないので、事前の検査は徹底し、投薬日には、熱を測るなど患者さんの体調を調べてからにします。よく効く反面、軽く見てはいけない薬なので、扱いに慣れ、副作用への態勢を整えている医師のもとで使うことが大事です。

ドクターからのメッセージ

小出純総院長

関節に腫れや痛みを感じ、リウマチが疑われたら、なるべく早くリウマチの専門医にかかることをお勧めします。関節が痛むと、多くの人が整形外科を受診してしまうのですが、もしその先生にリウマチの知識が不十分だと、痛み止めの薬だけで治療してしまうことがあります。そうして半年〜1年経ってしまうと、その間に確実に病気が進行してしまいます。そうならないように、早めに専門医を受診してください。リウマチの治療は大きな進歩をとげ、生物製剤をはじめ、よい薬がたくさん出ています。薬は早期に治療を始めるほど効きますし、発症から時間が経ってしまった方でも、適切な治療によって症状は改善します。あきらめずに治療していきましょう!

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