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飯田 修平 理事長の独自取材記事

練馬総合病院

(練馬区/江古田駅)

最終更新日:2019/08/28

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江古田駅から徒歩7分、練馬区一帯の地域医療を担う「公益財団法人東京都医療保健協会 練馬総合病院」。2007年に移転新築した院内には新しい設備と専門性の高い職員がそろい、その高い医療実績から、他院からの紹介を受けた患者や研修に訪れる医療関係者も多い。院長・理事長を務める飯田修平先生は、肝臓がんをはじめとする手術を数多く手がけたベテランの外科医師。慶應義塾大学医学部の外科を経て同院の院長に就任後は、「信頼される医療」を掲げて数々の改革を実行している。改革の内容や今後の展望について聞いた。
(取材日2017年4月4日)

めざすは「安全で質の高い医療」

病院の成り立ちからお聞かせください。

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当院は、1948年、「練馬区にも良い病院を」という地域住民の情熱によって設立された病院です。これまで、地域医療改革への対応など幾多の苦難がありましたが、地域住民と職員の努力によって乗り越えてきました。現在、1日の外来患者数は約550人、入院患者数は約180人。患者さんは地域の方が中心ですが、練馬近辺をはじめ西武線沿線にお住いの方、中野区、板橋区、豊島区、所沢市、千葉県や神奈川県からも来院されています。診療科目は内科、小児科、外科、整形外科など15の科からなり、精神科、耳鼻科、特殊な心臓外科以外はほぼ全般的に対応しているほか、24時間365日の救急医療体制を取って突発的で不測の病気や怪我にも対応しています。2012年には、医療を基盤として長年公益活動に取り組んできた実績により、公益財団法人の認定を受けました。

公益財団法人認可の背景には、長年の活動があったそうですね。

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「医療の質向上」をめざして、多職種間の連携、地域の中核的な病院として住民や地域医療機関との連携に力を入れ、災害時対応など各種研究会の開催や、IT化による連携体制を充実させてきました。例えば、地域の診療所で対応が難しい患者さんを当院で検査する場合、従来とは異なり、紹介状は後からでもよく、診療所から24時間オンライン予約で、早急に検査を受けていただけるシステムを整えました。また、当院と連携している診療所や薬局は、災害時や非常時に備えて患者さんの医療データを当院のバックアップ用のサーバーに保管しています。万一のときは私の指示でこの保管データを各医療機関が利用することができるので、迅速な対応が可能です。

院長就任後は、徹底した組織改革に取り組まれたとか。

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院長に就任したのは、慶應義塾大学医学部の肝臓外科の医師だった私が当院に来てから5年後、ちょうど第一次医療法改正を機に経営が苦しくなっていたときです。就任後は、まず「職員が働きたい、働いてよかった、患者さんがかかりたい、かかってよかった、地域が在ってほしい、あるので安心、といえる医療を行う」という理念を掲げ、組織改革に着手しました。具体的に行ったのは、関係者との信頼の創造と、多職種が連携して初めて良質の医療を提供できるという意識改革です。結果として、急速に経営は好転しました。臨床とマネジメントとは全然違うと考えられていますが、チームでやるということでは一脈相通ずるところがあります。質を重視する外科の医師としての思考過程も、病院経営につながったと感じています。

15の診療科に加え専門分野に特化した施設を設けておられます。

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人間ドック・脳ドックで病気の早期発見と早期治療への医療連携を行う「健康医学施設」、漢方医療に加え地域連携や教育にも力を注ぐ「漢方医学施設」など7つの施設があります。「糖尿病施設」では専門職がチームを組み、食事・運動などの指導・教育から糖尿病のコントロール、合併症に対応しています。また、地域連携の核となる「内視鏡施設」では食道・胃・十二指腸・大腸の他、膵・胆道の検査依頼、「結石施設」では尿管腎臓結石と胆管系の検査・手術依頼が増加しています。外来でがんの化学療法を受けることができる「化学療法施設」も力を入れているところです。

今後の展望についてお聞かせください。

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当院は、2018年3月で開院70周年を迎えます。社会全体でさまざまな業務の不遵守、不具合が発見される今、当院も現状の問題に対する解決策を検討して実践・評価し、その結果を日常業務に定着させていかなければなりません。そのため、本年度は教育研修および医療の質向上活動では「基本の再確認」を主題とし、次の段階へとつなげる取り組みを行います。また、法人内に設立した「医療の質向上研究所」では、安全で質の高い医療を提供するための研究開発・実践にもさらに力をいれていく予定です。もちろん公益活動にも引き続き注力していきますが、患者さんの立場からすれば、公益財団法人であることや活動の内容よりも「しっかり検査・治療をしてくれる良い病院」であることのほうがずっと重要でしょう。これからも、患者さんにとって「いい医療」とは何かを考えて、質の高い医療の提供に努めます。

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