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大野 仁 院長の独自取材記事

医療法人社団 調布眼科医院

(調布市/調布駅)

最終更新日:2021/10/12

大野仁院長 医療法人社団 調布眼科医院 main

新宿から特急で15分程度と都心からのアクセスも良い一方で、武蔵野の面影を色濃く残す自然も豊富な街・調布。京王線調布駅東口から徒歩3分、大通りを曲がるとすぐにある「調布眼科医院」。地域の中にあって高度医療を提供する同院には、毎日150人を超える患者が近隣からだけではなく、飛行機に乗って訪ねてくる場合もあるという。開業は1964年で、現在の大野仁院長は2代目。「患者さんのクオリティ・オブ・ビジョンの向上をはかるためには、高度先進医療への取り組みとそれを可能にする医療機器の充実は必要不可欠」と語る大野院長に、多くの患者が厚い信頼を寄せ、口コミでの新患が絶えない人気の秘訣をじっくりとお伺いした。

(取材日2015年3月31日)

高度先進医療を提供し、年間700件を超える手術を実施

調布に開業してから歴史が長いとお伺いしましたが。

大野仁院長 医療法人社団 調布眼科医院1

当院は、そもそもは私の義母が1965年に現在の場所に開業したのが始まりですから、開業からすでに50年になります。私自身は大学卒業後、およそ30年間に渡って大学病院の医長や公立病院の眼科部長、慈恵医大講師などを経て経験を重ね、2001年に院長に就任しました。

医院の特徴をお聞かせいただけますか。

一番の特徴は、地域の個人医院でありながら、病院並みか、場合によってはそれ以上の高度な医療設備を備え、検査から診療、そして手術までを一貫して行っている点です。もちろん、アレルギー性結膜炎などを含めた眼科一般の診療も行っていますが、白内障や緑内障、そして硝子体の手術を必要とする患者さんが近隣の眼科からも紹介されてきます。現在、年間の手術数は白内障手術がおよそ700件、そして硝子体手術が30〜50件ほどあり、その他の疾患の手術を合わせて800件以上の手術を行っています。患者さんは、もちろん地元にお住まいの方が多いのですが、遠くは北関東や東海地方、そして調布は伊豆七島へ向かう飛行場が近くにありますから、大島や八丈島から飛行機に乗ってやってくる患者さんも少なからずいらっしゃいます。うちで治療を受けた方たちからの口コミで評判を聞いて来たという方がとても多いですね。

では毎日来院する患者数もかなりの数になるのでしょうね。

大野仁院長 医療法人社団 調布眼科医院2

日々の患者数は150〜180人ほどになるでしょうか。そのため当院ではできるだけ患者さんをお待たせしないよう、基本的に診療には予約制を導入しています。ただし、予約のために患者さんに面倒をかけることがないように、パソコンや携帯電話、そして電話用には予約専用ダイヤルを設置して24時間いつでもご予約いただけるシステムを採用し、当日予約についても30分後の予約からおとりいただけるようにしています。ただ、これだけの受付システムを整えても、他の診療科の場合はまず診察をしてその後に検査を行いますが、眼科の場合、まず視力や視野の検査をしてから診療になります。そのため多くの場合、予約時間は診療時間ではなく検査を受ける時間となりますから、どうしても待ち時間が長くなる傾向があることは避けられないことをご理解いただければと思います。

多焦点眼内レンズにより、手術後眼鏡が不要になる場合も

院内の設備や環境はどのようになっているのでしょうか。

大野仁院長 医療法人社団 調布眼科医院3

白内障や緑内障、それに最近増加傾向にある加齢黄斑変性症といった多くの眼科疾患は、加齢が大きな原因となっているため、必然的に患者さんは高齢の方が多いですね。そのため院内はバリアフリーにし、車いすのままでも移動、検査、診察を受けていただけます。白内障の手術は基本的に日帰りになるため院内に入院設備はありませんが、患者さんのご要望があれば手術は当院で行い、入院は提携の病院でという対応も可能です。そして眼科の手術はとくに細菌が大敵ですから、当院の手術室は1フィート立方中に0.5ミクロン以上の微粒子が10000個以下であるという高いクリーン環境基準が求められるクラス10000基準を満たしているなど、衛生面の管理も徹底しています。

検査、治療機器について具体的に教えていただけますか。

網膜疾患の検査機器については、従来の診察や眼底検査だけでは分かりにくかった網膜の状態を、網膜の断層画像を撮影することでより正確な診断を下すことを可能にしたOCT(光干渉断層計)の中で、「シラス5000」という今年発売された新しいモデルを導入しています。また、硝子体の出血や混濁、黄斑疾患、糖尿病網膜症などを治療するために行う硝子体手術に対しては、わずか約0.4mmほどの穴を3カ所開けるだけで手術を行うことで手術時間を短縮し、さらにコンステレーションという機器を導入したことで眼球への負担や術後の炎症も従来に比べて軽い27G小切開硝子体手術ができるようになりました。そして当院で一番取扱い症例の多い白内障手術については、わずか2?の極小切開で手術を行うことを可能にしたCENTURIONという超音波白内障手術装置を今年から導入しています。この装置の導入により、現在白内障の手術はおよそ10分程度で終了しますから、入院が難しい認知症患者の方の日帰り白内障手術なども当院では受け入れています。また、眼内レンズの度数や挿入角度などについては緻密な計算が必要になりますが、計算ソフトについても学会などで情報を得て、様々な計算式を組み合わせたり、使い分けたりして患者さんの要望にあった見え方を提供しているのです。そのため従来は難しいと言われていたレーシック手術経験者の白内障手術時における眼内レンズの挿入についても、当院では対応可能です。

治療方針の面で、特徴的な点はありますか。

大野仁院長 医療法人社団 調布眼科医院4

私は、患者さんが求める視力の質はその方の年齢や職業、生活環境によって異なると考え、治療に入る前には患者さんの希望、生活スタイルなどをじっくりとお聞きして治療方針を決めています。その上でインフォームド・コンセントの徹底を実践するため、診察券と連動した画像ファイリングシステムを導入し、経過観察データなどをモニター表示してわかりやすく説明しています。また手術の際にも、ご家族の方には待合室で手術の様子をモニターでご覧いただけるようにしています。白内障の手術において、当院では積極的に乱視補正眼内レンズや多焦点眼内レンズ(遠近両用レンズ)を使用しています。2009年に厚生労働省から多焦点眼内レンズ(遠近両用レンズ)の先進医療指定病院に認定されており健康保険との混合診療が可能で、多焦点眼内レンズを用いた白内障の水晶体再建術を行っています。また、角膜や虹彩、水晶体といった組織を含む前眼部の構造を立体的画像にして検査を行うことができる前眼部三次元OCT「カシア」を用いた検査も先進医療の検査であり、白内障手術時期やより緻密な度数計算に使用しています。当院においては治療費の一部が健康保険適用となります。眼科の世界では、よく「クオリティ・オブ・ビジョン(見え方の質)」という言葉が使われます。例えば白内障手術をする場合、レンズの濁りをとるだけではなく加齢などが原因で起こっていた乱視も同時に治す、つまりマイナスの状態からゼロの状態に戻すだけでなく、プラスの付加価値も一緒に提供することで患者さんの「クオリティ・オブ・ビジョン」の向上に努めているのです。

高い水準の結果を出すためには高度先進医療への取り組みが必須

高度先進医療に積極的に取り組む理由をお聞かせください。

大野仁院長 医療法人社団 調布眼科医院5

それは、視力は感覚機能であり、よく見えるようになったかどうかは患者さん自身の感覚によるからです。例えば、内臓疾患を患った場合、手術が成功したかどうかはデータ数値で判断できます。ここの数値が正常に戻ってよかったですね、というように。しかし、感覚器である眼の手術はそうはいきません。患者さんが「よく見えるようになった」と感じなければ成功とは言えず、満足度も患者さんそれぞれ異なります。ですから私は、患者さんが求めている要望以上の付加価値を提供し、満足していただこうという考えに至りました。付加価値を提供するために、医師が技術を研鑽するのはもちろんのこと、検査や手術の器具など常に精度の高い先進技術を取り入れた最良の設備を整え、高度先進医療に積極的に取り組んでいるのです。

眼科医の道を選ばれたのはなぜですか?

多くの他の診療科では、検査や術後の管理、治療は内科で、そして手術は外科でといったように分業化されているのに対し、眼科医は1人の患者に対して検査から手術、そして術後の管理から日常の治療まで、すべてに責任を持ってかかわることができる数少ない診療科だったからです。その分、良くも悪くも結果がダイレクトに返ってきますが、それだけにやりがいを感じることができますからね。

休日はどのように過ごしていらっしゃいますか。

カメラが趣味で、地元の医師会の写真部にも所属しています。昔はよくSLを撮影していたのですが、最近は自然に題材を求めることが多いですね。部活では作品を展示し、専門家をお招きしてアドバイスをいただいたりもしています。作品は、待合室や診療室など、院内にも展示して、患者さんにも楽しんでいただいています。

最後に今後の抱負をお聞かせいただけますか。

大野仁院長 医療法人社団 調布眼科医院6

白内障の手術などを中心に、医療技術はまさに日進月歩で進化しています。それだけに患者さんの要望のレベルも自然と上がっています。ですからこれからも患者さんのクオリティ・オブ・ビジョンの向上に力を尽くしていくと共に、入院しないで手術を受けたい、大病院に行かなくても近くのクリニックで検査を受けたいなど、患者さんの様々なニーズに対応するクリニックづくりに努めていきたいです。

自由診療費用の目安

自由診療とは

※多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術(自由診療のレンズの場合)/片眼30万円~

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