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加藤 康 院長の独自取材記事

加藤歯科医院

(三鷹市/三鷹駅)

最終更新日:2019/08/28

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三鷹市井口2丁目で開業から18年目を迎える「加藤歯科医院」の加藤康院長。医院の隣には弟さんが父から引き継ぎ院長を務める整形外科医院がある。まさに親子2代にわたって地域住民の健康維持に努めているクリニックだ。歯学博士号を持つ加藤院長は、入れ歯職人として入れ歯づくりにおける「動的」なバランスを考慮したアプローチなどからも、長年研究畑で養った視点からの医療を推進している。昨年医院をリニューアルし、再スタートの舵を切ったばかりの加藤院長に、こだわりの補綴治療や顎関節症についてたっぷりと話をいただいた。趣味であるオートバイの魅力を「マシンの性能がプリミティブに伝わるから」と語るように、隅々に先生の理論的な考えが垣間見えるインタビューとなった。
(取材日2014年1月9日)

大学院で薬理学を専攻後、勤務時代を経て地元で開業

最初に、先生が歯科医師を志してからの歩みについてお聞かせいただけますか?

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当院の隣では弟が父の跡を継いで整形外科医院を開業しています。幼い頃から父の働く姿を見てきたので、私にとって医師をめざしたのはごく自然なことでした。私も最初は現役で医学部への入学を考えていたのですが叶わず、同じ医療系ということで歯科の道に進むことにしたのです。大学院では薬理学部を専攻し、咬筋のカルシウム動態に関する研究で博士号を取得しました。医学には臨床系と基礎系があり、解剖や病理、薬理、生理などの基礎系は医科も歯科もそれほど違いはありません。それに、大学は自分で研究テーマを見つけ、調べて論文なりを書くということが一般的ですが、歯学部は入れ歯や被せ物を作ったりといった技工や臨床の実習が半分あり、職業訓練校のような側面が強いんです。当時、歯科と全身との考え方とのギャップを感じていたこともあり、それを埋めるためには基礎系の学部で科学者として、ものの見方や考え方を身につけた方がいいと思いました。また、大学院では研究以外に、学生の教育にも携わります。今まで教わる側だったのが教える側になり、立場が違うとものの見え方も違います。基礎系の学問というのは臨床の現場で役立つことは決して多くはありませんが、さまざまな立場から学問を見つめるという意味では大学院に入って得るものが大きかったですね。

大学院を修了されてから開業するまでの経緯についてお聞かせください。

当院を開業するまで10年ほど複数の歯科医院で勤務医をしながら経験を積みました。10年も勤務医をしてから開業する歯科医師というのはそれほど多くありません。大学の同級生の中には私が大学院を卒業する頃にすでに自分の医院を開業している先生もいましたからね。ただ、1つの医院でしか勤務の経験がないというのは、その院長先生のスタイルから抜け出すことができないのではという気持ちはあります。例えば、車の運転でも新車を1台しか経験していないのでは他の車に乗った時に対応できかねる機会があります。でも、いろいろ乗り継いだ後では「いろんな車に」と対応できるわけです。引き出しを作る、見方を広げるという意味では複数の医院に勤めて良かったかと思っています。特に最後に勤めた医院の院長先生は勉強会や講習会にどんどん参加しろという考えをお持ちでしたので、勉強をするには最適の環境でした。そうした研鑽の後、18年前に父の整形外科医院の隣で開業しました。

どのような患者が来院されますか?

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当院は離れた住宅街に位置しているので、駅から通うとなると移動手段は主にバスになります。よって、患者さんは古くからこの辺に住まわれているお年寄りが多く、治療も入れ歯などの義歯に関するものが圧倒的に多いですね。父の整形外科医院に通われている患者さんの中にも、院長の息子が歯科医院を開業したということで親子2代で来院していただいている方もいらっしゃいます。当院は目の前の道路拡張の影響もあり、昨年建て替えを行い、歯科用ユニットの入れ替えやデジタルレントゲン化をしました。お年寄りの患者さんの配慮から、改装後は車いすの方でも入りやすいように入り口をスロープにしたり、トイレも広くして手すりを付けたりと、よりバリアフリー化の徹底を図りました。お子様連れの患者さんの対応としてキッズスペースも作りました。あと、パッとはわからないかもしれませんが、院内の照明はすべてLEDなんですよ(笑)。

長寿高齢化の中で10年、20年先を見通した歯科医療を提供

診療のこだわりやモットーとされていることは何ですか?

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患者さんが「しっくりいく治療」を目指しています。30代、40代の患者さんが来院された際は10年後、20年後のことを考えた上で治療を行うようにしています。欠損した歯を義歯やクラウン、ブリッジなどで修復することを補綴というのですが、歯科には最終補綴という言葉があります。虫歯を削って仮歯を入れて歯茎の改善を待ったり、根幹治療などでお掃除をしてから義歯を入れる治療のことです。しかし、40代や50代で最終補綴を入れたとしても、20年後、30年後にはお口の中というのは変化します。特に、かつては都心の大企業に勤められていたような方は、定年後の生活環境の変化についていけず、精神的な変化がお口の中に影響を及ぼすケースが多いように見受けられます。生活が変わって精神的に刺激を受けると、その影響というのはお口の中にも如実に現れてくるんです。女性の患者さんにも更年期に入って痛みや違和感を訴える方もいます。年をとって身体は老いているのに、お口の中だけは若いままというのはあり得ないわけです。その対応として、10年後、20年後に悪化した場合でも二の矢、三の矢が打てるような治療を行う必要があると思います。

得意とされている治療は何ですか?

強いて挙げるとすれば、入れ歯治療でしょうか。現在、歯科業界ではインプラントが主流となりつつありますが、当院ではさまざまなリスクの懸念が拭いきれないため行っていません。その分と言うわけではないのですが、入れ歯を作る際は身体全体のバランスを考えて行うようにしています。これは人間に限らないのですが動物というのはどんな姿勢にある時も「動的」なバランスを保っています。例えば、洋服屋さんにあるマネキンは必ず台座の上に乗っていますが、あれはマネキン自体では2本足で立つことができないからです。立つことができたとしても軽く押しただけで倒れてしまう。だけど人間は少しぐらい押されても倒れません。動的な平衡性を保つことで立ち、歩いているからなんです。よって、顔が向いている方向によって重力やバランスが変化し、お口の中も最初に歯が当たる位置というのは変わります。簡単にいうと、首の骨を動かすと咬み合わせも変わるというわけです。しかし、今の大学の歯学部で教えている咬合に関する治療というのはすべて「静的」なバランスを基にしています。咬合器にしても顎の関節を再現しているとされていますが、実際は再現できていません。よく、患者さんを寝かせて治療される歯科医院がありますが、それでは寝た時に合わせた咬み合わせになってしまいます。しかし、立ち食いはできても寝て食べることはできませんよね。当院ではケースによっては寝ていただいて行うときもありますが、基本的には被せ物や咬み合わせを調整する時などはユニットの椅子を起こして行っています。ちょっと見はあまり違わないように思われるかもしれませんが、常にさまざまな方向から考えた上での治療を心がけています。

自費診療の入れ歯はどのようなこだわりをお持ちですか?

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保険適用の入れ歯と自費の入れ歯は材料の違いによって分けられていると思われがちですが、そうではありません。患者さんからよく「使っている入れ歯が合わない」といったお悩みをお聞きすることがあります。その原因は主に歯茎がやせ、衰えてしまっていることと咬み合わせが安定していないことの2つです。合わない入れ歯を長年使っているとどちらもますます悪化してします。そのような患者さんの入れ歯をお作りする際は、型を取るだけではなく、歯茎と顎のリハビリが必要になります。リハビリは仮の入れ歯を入れてから行うのですが、仮の入れ歯というのは保険が適用されていません。私は保険適用内でもしっかりとした入れ歯を作る自信はありますが、さらに精度の高いものをお求めでしたら時間と費用をかけて自費診療をお勧めしています。また、当院では20年来の付き合いになる優秀な技工士にお願いしています。入れ歯職人となるべく、材料や製作にも力を注ぎ、様々な症例に対応できる体制を整えています。

顎関節症や知覚過敏の治療に注力

顎のリハビリ以外にどのような治療を行っているのでしょうか?

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顎関節症や知覚過敏などは歯そのものに異常がなくても、日常の習慣や身体の歪みが原因で痛みや歯が染みるといった症状が出ることがあります。このような難治性の症状に対しても当院では歯や口以外の全身を見ながら治療を行っています。具体的な治療法は冷却療法です。冷却療法は頭部冷却法装置により、日常生活でストレスを受けた脳を生理的冷却することで余分なエネルギーを取り、本来の状態に戻す治療のことです。身体のバランスを整えるためには整復治療ももちろんですが、脳を冷却することが非常に有効なんですよ。当院では患者さんに自宅でもアイシングをしていただくため、氷嚢を販売しているのですが、歯ブラシよりもお求めになる方が多いほどです(笑)。ただ、患者さんに骨格の歪みを治す方法として最も行っていただきたいのはウォーキングです。私自身、毎日40分以上のウォーキングを実践しており、患者さんには歩き方の指導も行っています。歯だけに限りませんが、普段の生活から改善に向けて取り組むことが必要というわけです。日頃運動もせずに暴飲暴食をしてでは、いくら毎日歯を磨いていても健康は維持できません。歯も身体の一部であり、身体のバランスを整えるためには日頃からお口の中以外の努力も大切なのです。

お忙しい毎日をお過ごしかと思いますが、何かリフレッシュ方法はお持ちですか?

映画鑑賞や読書なども好きですが、あえて趣味を1つ挙げるとしたら、学生時代から乗っているオートバイでしょうか。今でも休日にはあちこちにツーリングに行っています。最近だと、去年の紅葉の時季に山梨に紅葉を見に行きました。ただ、バイクは車と違って風を直に浴びるので冬は厳しいですね(笑)。ツーリングはお天気任せところがあるので宿を事前に予約してというよりは、日帰りで行くことが多いですね。よく回っていたのは、朝早起きして中央高速で諏訪湖まで行き、国道152号線を南下して浜松まで抜け、東名高速に乗って帰ってくるという南アルプス縦断のコース。地図で見るとけっこうな距離です。現在、バイクは一番大きな750ccを筆頭に3台所有しています。車だと4トン車でもアメ車でもただ走るだけなら体力は要りませんが、バイクは排気量によって乗り方が違ったりするので、自分で操る楽しさがある。そこが魅力でしょうか。また、昔の車はボンネットを開けるとプラグやエンジンの位置が確認できて自分でも触ることができましたが、今の車は何が何やらびっしり詰まっていて「絶対に素人は触るなよ」というオーラが出ている(笑)。それに比べると、今私が乗っている空冷エンジンのバイクはプリミティブな分、さまざまなパーツの働きがダイレクトに伝わって自分で操っていることが実感できるんです。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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当院はセカンド・オピニオンも歓迎します。現在通われている歯科医院で何か疑問に思うなどがおありでしたら気軽にご相談いただければと思います。案外、歯科医院というのは院長の方針によって治療内容や進め方が異なります。先ほどお話ししたように、私は現在多くの歯科医院が推進しているインプラントや審美歯科とは違う、身体から歯を健康にする方針で治療に当っています。もちろん医師との相性も大事ですが、治療方針が合わないといった方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな時は当院に限らずに他の医院の門を叩いてみることで解決に向こうこともあります。事前に来院の目的をご連絡いただければゆっくりお話をお聞きすることができるかと思いますので、その際は予約時に一言お伝えください。

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