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長引く痛みは我慢せずに受診を
巻き爪矯正治療

荻窪上田クリニック

(杉並区/荻窪駅)

最終更新日:2021/10/12

荻窪上田クリニック 長引く痛みは我慢せずに受診を 巻き爪矯正治療 荻窪上田クリニック 長引く痛みは我慢せずに受診を 巻き爪矯正治療

歩くたびに鈍い痛みが伴うこともある『巻き爪』。その原因としては、歩き方の悪い癖やヒールの高い靴、深爪などのほか、遺伝的な要素も挙げられるという。4種類の巻き爪矯正治療と手術に対応し、近隣のクリニックからの紹介患者も多数受け入れている『荻窪上田クリニック』の上田周院長に、治療の種類や受診の目安、巻き爪の予防・再発防止のポイントなどについて、詳しくお話をうかがった。

(取材日2013年4月10日)

多彩な矯正手法でアプローチ。痛みを防ぐカギは正しい歩き方と靴選び

Q巻き爪の症状について教えてください。
A
荻窪上田クリニック 拡大した写真を見ながら巻き爪の症状について解説

▲拡大した写真を見ながら巻き爪の症状について解説

見た目に爪が皮膚に食い込み気味で巻いていても、必ずしも痛みを伴うわけではないんです。爪が指の皮膚に対して、30〜40度程度の角度でアーチ状になっているのが正常な状態で、これが90度、つまり垂直に立ち上がるような形になると、一般的に『巻き爪』と呼ばれる状態に該当します。主に炎症による痛みと腫れがみられますが、例えば山登りをしたりスポーツをしたりといった非日常の場面で一時的に痛み、時間が経つと自然におさまるといった場合は、あえて受診する必要はありません。長時間立っていると常に痛みがあり、徐々にその頻度や強度が増してきて、触れただけでも痛いといった場合は、迷わず速やかに受診していただきたいです。

Qどういった人が巻き爪になりやすいのでしょうか?
A
荻窪上田クリニック 巻いた爪で深爪の症状が出てしまうと痛みが生じる

▲巻いた爪で深爪の症状が出てしまうと痛みが生じる

まず第一に遺伝があります。爪の形状、骨格などから、親が巻いている場合は子どもも巻きやすいという傾向が強いですね。女性の場合、ヒールの高い靴を履くことが悪化要因の一つと言われていますが、ヒールの靴でも足の甲がしっかりホールドされていて、靴の中で足が動かないようにフィットしている靴であれば、巻き爪になることはありません。また若年者に比べると、高齢者のほうが巻きやすい傾向にあります。高齢者は筋力の低下に伴って、かかとから着地して指先で踏みしめる歩き方ではなく、スリッパが脱げないようにペタペタと歩く時のような歩き方をする人が多いため、指が反り上がった状態になって巻きやすくなります。

Q具体的な治療方法にはどういったものがありますか?
A
荻窪上田クリニック ワイヤーやコーティング剤など巻き爪矯正に欠かせないアイテム

▲ワイヤーやコーティング剤など巻き爪矯正に欠かせないアイテム

最もポピュラーなのがワイヤーによる矯正治療で、保険適用にはならないものの、一番リーズナブルで治りやすいため、選ばれる方が多いですね。ドリルで爪に小さな穴を開けて、爪の先端にワイヤーを装着する『超弾性ワイヤー治療』、爪の根元にワイヤーを装着し、短い爪にも対応可能な『VHO巻き爪治療』が挙げられます。爪の切りすぎが原因の場合は、アクリル樹脂製の人工のつけ爪を装着します。また最近では巻いてしまった爪の上から貼る極薄の矯正板「BSスパンゲ」も、痛みや違和感の少ない治療法として、女性を中心とした爪が薄い方へおすすめです。手術も含め、これらすべての治療法に対応しているクリニックは少ないと思います。

Q巻き爪治療にはどの程度の期間を要しますか?
A
荻窪上田クリニック 患者一人ひとりの症状によって処置が異なるので丁寧な診察を

▲患者一人ひとりの症状によって処置が異なるので丁寧な診察を

まず痛みを取り除くための治療を行い、その上で巻いた爪を矯正するという具合に、大きく二段階のプロセスを踏みます。患者さんごとの爪の特性、さらには治療中の治り具合に応じて、方法を変えながら進めていくこともあります。治療期間は少なくとも1年。爪が薄い人ですと、ちょっと巻いただけでも痛みが出やすいですし、爪の厚みがある方はなかなか治りにくいといったこともあります。個人差はありますが、通院の頻度としてはBSスパンゲの場合は月に1回。ワイヤーによる治療の場合は2〜3ヵ月に1回です。遠方にお住まいの方などの場合は、こうした通院頻度を考慮の上、仕事の都合など社会的な要因によって方法を選択されることも可能です。

Q巻き爪の予防、再発防止のために、どんなことを心がけるべき?
A
荻窪上田クリニック 巻き爪や皮膚の小さなトラブルにも親切に応じてくれる上田先生

▲巻き爪や皮膚の小さなトラブルにも親切に応じてくれる上田先生

まず第一は正しい歩き方。かかとで着地して親指を使って歩かなければ、たとえ矯正治療をしてもなかなかよくなりません。そしてご自身の足に合った靴を選んでいただくこと、深爪をしないことです。巻き爪は生活習慣病的な要素が大きく、どうしても再発しやすいため、患者さんにはいったん治療が終わっても、「これまでの生活を続けていたのでは、2、3年後にはまた巻いてしまいますよ」とお話するようにしています。中にはウオーキングなどの運動療法を始めて、再発防止に努めている患者さんもいます。再発を防ぐためには患者さんご本人の自覚と努力が欠かせません。

ドクターからのメッセージ

上田周院長

巻いているから痛いのではありません。巻いた爪の手入れが悪いから、炎症を起こして痛みが出るのです。爪が巻いているからといって焦ることはありません。足の指を触ったときに、爪と指の皮膚が同時に触れる長さに爪を切るという日頃のケアがとても大切ですから、正しい歩き方と併せてぜひ実践してみてください。また、巻き爪は痛みを伴う症状だけに整形外科を受診される患者さんがおられます。外反母趾の患者さんが巻き爪になりやすいといった事情から、整形外科の先生の中にも巻き爪に詳しい方もいますが、実は爪は骨ではなく、髪の毛と同じたんぱく質で、皮膚の一部。ですから最初の受診先は、皮膚科を選ぶことをお勧めします。

自由診療費用の目安

自由診療とは

巻き爪(陥入爪)治療/超弾性ワイヤー挿入術1趾4000円~、VHO式矯正1趾1万円~、B/Sスパンゲ1趾4000円~(すべて税抜)

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