アイビー大腸肛門クリニック

山田麻子 院長

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痔に悩む女性を減らしたいとの思に駆られ、消化器内科から転身

―痔の治療は手術などの外科的処置が中心になるのでしょうか?

必ずしもそうではありません。大切なのはなぜ痔になってしまったのかということです。それが便秘や下痢などの便通異常によるものであれば内服薬でそれを改善しつつ、軟膏や座薬を使って、痔の症状を緩和していきます。それでもよくならない場合や痛みや出血がある場合、あるいは、いぼ痔やきれ痔にみられる脱肛(排便時に直腸の粘膜組織が外に出てくること)がある場合は、外科的治療を検討します。このうち内痔核(ないじかく)と呼ばれる肛門の内側にできるいぼ痔に関しては、注射によって痔を硬くし、直腸粘膜に固定させることで、便の通過に伴う出血や脱肛などの症状を緩和する「硬化療法」という治療もあります。メスを使わないため術後の痛みがほとんどなく、日帰りないし一泊で済むことがこの治療のメリットです。ただし痔が大きい場合や出血が多い場合は、やはり手術で切除しなければなりません。当院では中・軽度の方を対象にした日帰り手術も行っています。一方、入院治療が必要な方は本院にご紹介しますが、その場合も術後の経過観察は当院で受けることができますので、ご安心ください。

―ところで先生が医師を目指されたのはなぜですか?

人に喜んでもらえたり、人を助ける仕事に就きたいという思いは小さな時からありました。弁護士や警察官になることを考えた時期もありましたが、文系よりも理系の科目のほうが得意でしたし、実家が病院で医師として働く両親の姿をずっと見てきたので、やはり自分に向いているのは医師だと思ったんです。上の2人の兄も医師で、両親からはお金もかかるし、お前は医師にならなくてもいいよと言われていたんですけれどもね(笑)。

―消化器内科が専門だった先生が痔の治療に携わるようになったのはなぜですか?

埼玉国立がんセンターから寺田病院に移った当初は消化器や大腸の内視鏡検査をメインに行っていましたが、その際、痔に悩んでいる患者さんがとても多いことに気づいたんです。ところが「痔がありますよ」とお話ししても、たいていの方は、「そうなんですよ。でも恥ずかしくて病院にかかれなくて」とおっしゃる。でも痔って、決して侮ってはいけない病気なんです。例えば、肛門の近くに穴が開いて膿や粘液が出る「穴痔」は、放置して悪化すると、がんができたり、人工肛門になってしまう可能性があります。そこで痔の専門家でもいらっしゃる副院長の寺田俊明先生に、私も痔の勉強をして診療に携わりたいと相談したことが大きな転機になりました。女性である私が診療することで、痔に悩む女性を少しでも減らすことができないか、そんな思いに駆られてのことでした。



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