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経管栄養から献立づくりまで
栄養相談・指導に注力する訪問診療

文京根津クリニック

(文京区/根津駅)

最終更新日:2021/10/12

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  • 保険診療

継続的な診療が必要だが通院が難しい高齢者や寝たきりの人、終末期にあって自宅での看取りを希望する人、がんや難病療養中などの人々にとって、いまや在宅医療は欠かせない選択肢の一つだろう。「文京根津クリニック」の任博院長は、2006年から在宅・地域医療を専門として患者とその家族に寄り添っている。在宅療養において家族の負担は大きく、中でも患者の疾患への配慮を取り入れながら考えなければならない食事の献立作成や調理はかなり時間が取られてしまうという。日々の訪問診療の中でそうした家族の苦労を軽減し、患者のために生きている実感を得られるおいしい食事を提供したいという思いから、同院では管理栄養士による献立づくりや栄養相談・指導を訪問診療の中に取り入れている。

(取材日2021年6月4日)

経管栄養でも季節を感じられる工夫を。訪問診療に栄養相談・指導を取り入れる

Qこちらでは訪問での栄養相談・指導に力を入れているそうですね。
A
1

▲穏やかな人柄の任院長が丁寧に説明してくれる

日々の訪問診療で患者さんやそのご家族と接していくうちに、訪問栄養相談の必要性を痛感しました。どんな病気を抱えている人でも薬で生かされているわけではありません。人間の体に必要なのは薬よりはおにぎり、点滴よりはお茶だと思います。「口からおいしく食べ、おいしく飲む」ことが最も重要なことです。特に独居のお年寄りの場合、業者がお弁当だけ置いて帰っていくというケースが散見されます。若い人でも3食コンビニ弁当だと、きっと仕事をする気力がなくなってしまいますよね。ですから管理栄養士が現場へ行って栄養指導することは、在宅医療には必要不可欠なのです。

Q管理栄養士が訪問指導してくれるのは心強いですね。
A
2

▲「食事」と「運動」を中心に健康を提案

在宅医療チームの中に管理栄養士がいることの大きなメリットとしては、痛風、糖尿病、高血圧症の方などに対して、例えば血圧が上昇したからすぐに降圧剤を処方するのではなく、まずは塩分や脂質を控えてみようとか、肥満を解消しましょうというように、食事面からの調整が行えることです。こうした提案は、服用薬が増えていくことで健康被害が生まれる「ポリファーマシー」の予防にもつながります。薬剤同士の副作用は研究され尽くされていないのが現状です。薬は最小限に抑え、「食事」と「運動」を中心に健康を提案していきたいですね。

Q具体的にどんなことをしてもらえるのでしょうか。
A
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▲チームで食支援に取り組んでいる

管理栄養士がご自宅に30分~1時間ほど滞在し、患者さんご本人またはご家族、独居の方の場合は担当のヘルパーさんなどに実際調理を行って指導します。またこれまで日常でどんなものを食べていたのかを把握するために冷蔵庫の中やゴミを拝見させていただいくのも基本ですね。さらには実際にお食事を召し上がっているところを拝見し、姿勢や食べ方のアドバスもさせていただきます。患者さん一人ひとりの状況をしっかり把握し、時には歯科医師や訪問看護師、言語聴覚士らと連携することで、より質の高い食支援をめざしています。

Qレシピ提案なども行っておられるのですか?
A
4

▲管理栄養士だからこそ実現できる「おいしい食事」の提案

朝昼晩3食1週間分のレシピを提案することを行っています。その後、実際に調理や食事をしてどうだったかフィードバックを受け、「量が足りない」「味が薄い」などの意見を取り入れながらレシピの見直しを図ることも行っています。調理のみならず、毎日3食分の献立を考えるだけでも、同居のご家族には大変な負担がかかりがちです。そうした悩みを軽減し、かつカロリー計算や塩分計算を反映した「おいしい食事」の提案は、管理栄養士だからこそ実現できる重要な仕事だと考えています。

Q経管栄養の方にも選択肢を用意されていると伺いました。
A
5

▲患者一人ひとりに寄り添った対応を心がけている

特に消化器のがん、食道がん、大腸がんなどを患った患者さんや胃ろうの患者さんは、経管栄養になってしまいがちです。しかしそういった方でも、季節の変化に合わせた味覚やお味噌汁を少しだけ取り入れてもらうなどの工夫を取り入れています。また食事量が減った方、嚥下がうまくいかなくなってきた方など、患者さんの悩みや症状に合わせたレシピ提案、ご家族がどうしても調理ができない時や独居の方のために宅配弁当などのご提案も行っています。

ドクターからのメッセージ

任 博院長

生きることは「食べる」こと、生きることは「歩く」こと、生きることは「色づく」こと。これが当院のスローガンです。若い人も年配の人も、よく食べてよく動いてさまざまな人と接点を持つことで、いつまでも若くあることができると思うのです。管理栄養士による訪問栄養指導は、この中で最も重要な「健康的に食べる」習慣の実現につながります。食事によって解決できることも多々あります。どんな患者さんにも、生きていることを実感できるような献立の提供を心がけておりますので、ぜひ気軽にご相談ください。

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