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角 ゆかり 院長の独自取材記事

医療法人社団ゆかり会 虎ノ門ウィメンズクリニック

(港区/虎ノ門駅)

最終更新日:2019/08/28

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虎ノ門駅1番出口を出て大通り沿いを行くと、すぐに淡いピンク色の看板が目に入る。第二誠ビル3階にある「医療法人社団ゆかり会 虎ノ門ウィメンズクリニック」は、ビジネス街には貴重な存在の婦人科だ。白を基調として清潔感にあふれた院内は、季節ごとの花や絵が飾られ、ほっと心和む雰囲気。白衣をきりっと着こなす角(すみ)ゆかり院長は、さっぱりとした口調の中にも、女性らしいやわらかさを感じさせる方。女性ならではのデリケートな症状や問題を扱う科のため、問診はもちろん内装の隅々に至るまで細やかに配慮され、楚々としたスタッフの姿も印象的だ。多忙な女性の健康を守るため日々心を砕く角院長に、診療の特色からプライベートに至るまで、たっぷりと話を聞いた。
(取材日2013年4月4日)

じっくり耳を傾け、患者の体が発する声を汲み取る

完全予約制のクリニックなのですね。

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病院に勤務していた頃は、たくさんの患者さんに対応する必要があり、どうしてもお一人お一人の診察時間が限られてしまっていました。私としては、どの方にもしっかり時間をかけて丁寧に診察したいのです。ただ、時間のはっきりしないまま他の患者さんをお待たせするのは心苦しいので、思い切って完全予約制にしました。とはいえ、前後の患者さんの状況によっては少しお待たせしてしまうことや、予約をお取りいただきづらい曜日・時間帯もあります。けれども、緊急の避妊や月経移動についてはお待たせすることができませんので、当日の対応を行っています。クリニック受付やお電話以外に、インターネットの窓口も設置し、周りの人を気にせずにいつでも予約していただけるようにしています。

素敵な内装ですが、どのような点にこだわられましたか?

診察室での会話が外に聞こえないようにする、その点には特に気をつけました。診察室は2つありますが、一方に妊娠した患者さん、もう一方には不妊治療中の患者さんが入られることもあります。音が筒抜けで、話しにくいことや聞きにくいことがないように、遮音性の高い壁を使用しています。また、待合室に飾っている絵は、どれも私のお気に入りなのですが、季節ごとに入れ替えているんですよ。いらっしゃった患者さんに、少しでもくつろいでいただければうれしいです。

診察の際、心がけていらっしゃることはありますか?

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患者さんのお話をよく聞くことですね。婦人科にかかる患者さんは、自分が気になっている症状に意識が集中してしまうあまり、その他のことをお話されないことが多いのです。例えば、月経痛。「痛い」という情報だけでは治療ができません。どこがどのぐらい痛いのか、体の状態を詳しく聞くことで、患者さんの症状や病気を深く知ることができます。また、生活環境についても欲しい情報がたくさんあります。ですから、よくお話を聞きますよ。しつこいと思われるかもしれないぐらい(笑)。患者さんによっては、自分の症状についてよくお調べになっていて、ご希望の対処方法がすでにある方もいらっしゃいます。できるかぎり患者さんのご希望には添えるよう、治療方針を考えるようにしています。

父の背中を追って、産婦人科の医師への道を選んだ

産婦人科の医師をめざしたきっかけを教えてください。

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自宅で産婦人科を開業していた父の影響が大きいですね。仕事ぶりをいつも傍らで見ていましたし、何かあれば、夜中でもすぐに駆けつけていましたね。私も、生まれたばかりの赤ちゃんを患者さんに見せてもらったりしていました。子どものころから、出産の感動にたくさん触れてこられたことは、すばらしい経験だったと思います。自然に医師になろうという気持ちが芽生えていましたが、実は、産婦人科の医師になると決めた時は家族に反対されたんですよ。父は私が20歳の時に亡くなりました。産婦人科の医師はなかなか自分自身の休養は取りにくいのです。早くして亡くなった父の苦労を知っていたので、「なぜそんなにたいへんな仕事を選ぶのか」と家族は心配したのだと思います。でも、父の歩んだ道を同じくたどって、どういうものなのか見てみたいという気持ちがありました。産婦人科の医師は、出産、そして女性の健康を支える、すばらしい職業ですから。

医師としてのご経歴をお聞かせください。

慶應義塾大学病院産婦人科に入局して1年間研修し、浜松の日本赤十字病院に勤務したのが、一人前の医師としての第一歩でした。ずっと実家暮らしだったものですから、初めての一人暮らし、初めての勤務地という貴重な体験をさせていただきました。出産件数は多くはない病院でしたが、産婦人科の医師として今でも心に残っている患者さんがたくさんいます。その後、都立台東病院では医長、東京都済生会中央病院産婦人科では副医長を務めました。そして、パークサイド広尾レディスクリニックでは、院長として開業から携わらせていただきました。東京女子医科大学女性生涯健康センターは、女性医師の育成を目的とした施設なのですが、こちらでは婦人科の講師を務めていました。女性の健康を守るという観点から、婦人科・内科・皮膚科・メンタルケアという総合的な医療を実践していた施設なので、私自身もいろいろと勉強をさせていただきました。

虎ノ門で開業されたのはなぜですか?

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パークサイド広尾レディスクリニックで院長をしていた頃から港区医師会に入っていて、医師会で知り合った先生に「虎ノ門近辺は、産婦人科の個人クリニックがほとんどなくて、患者さんが困っている」とお聞きしました。駅の周辺は「大都会」といった趣の虎ノ門ですが、道を一本奥に入ると昔のたたずまいを残した中小企業の社屋も多いんです。そんな雰囲気も気に入って、近隣で働く女性に気軽に来院していただけるクリニックをめざしました。また、総合病院との連携も必要です。周辺には、東京都済生会中央病院など多くの総合病院があるので、患者さんの病状やご希望に合わせて紹介先を選んでいます。

女性の健康を守るため、性教育の重要性を訴えたい

休日はどのようにリフレッシュされていますか?

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実は、祖父・母・私と3代続けて兵庫にある歌劇団のファンなんです。物心ついた頃からずっと観てきて、もうその歌劇団のない生活は考えられません。毎月必ず観に行っていますよ。医学部受験の真っ最中にも、神戸の大劇場に一週間も舞台を観に行ったぐらい(笑)。舞台が始まると、一瞬で違う世界に連れて行ってくれますよね。華やかでドラマティックで……。フィナーレに出演者が階段を降りて歌う「パレード」というものがあるのですが、パレードを見る度に「ああ、本当にいいな」と思ってしまいます。多忙な日々を一瞬で忘れて、また次の日から頑張ろうという気になれますね。

今後のクリニックの展望を教えてください。

完全予約制なのですが、予約が取りづらく、患者さんをお待たせしてしまうことを申し訳なく思っています。今後はドクターを増員して、予約の取りにくい状況を改善していきたいと考えています。産婦人科ひいては社会における展望としては、中学生や高校生への性教育の活性化に携わっていきたいですね。

性教育の活性化について、お考えを詳しく聞かせてください。

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少子化が進み、昔は近所のあちらこちらで赤ちゃんの泣き声が聞こえたものですが、最近は赤ちゃんを抱っこする機会がないまま大人になってしまう人も少なくありません。赤ちゃんに接する機会がないまま、自分で子どもを産み育てることになった時、果たして戸惑わずにいられる人がいるでしょうか?現代女性は、妊娠や出産などのライフイベントについては、驚くほど知識が少ないように思います。また、子どもたちへの性教育を行うのは学校の養護の先生であることがほとんどでしたが、中高生は真剣に知識を求めていますし、もっと専門的な話を聞きたいと考えています。一言に「性教育」といっても、性病や避妊についての説明だけでは不十分で、生殖のための適齢期や検診の重要性についてもきちんと教えてあげるべきです。女性であれば婦人科、男性なら泌尿器科というように、これからは私たち専門家が「性と健康」について解説していきたい、そう考えています。

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