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中田 政博 院長の独自取材記事

ナカダデンタルクリニック

(港区/六本木一丁目駅)

最終更新日:2021/10/12

中田政博院長 ナカダデンタルクリニック main

東京メトロ南北線六本木一丁目駅からすぐ。アーク森ビル3階に位置する「ナカダデンタルクリニック」。1992年に開業以来、都心で働く人たちの歯科医療に長年携わる歯科クリニックである。中田政博院長は、「歯科医院に足を運ぶとき、患者さんは怖いと感じたり不安を抱いたりするものです。患者さんの不安や緊張をときほぐし、患者さんのお口の状態や治療方法について、十分に説明することが、僕の基本方針です」と、にこやかに語る。その根底に流れるのは、院長が個人的に携わっている他業種の施設で接客のノウハウを学び、経験を重ねながら身につけたホスピタリティーだ。外国人の患者も多く、英語による治療も行う中田院長に、クニリックの特徴について聞いた。

(取材日2019年9月10日)

歯周病や噛み合わせ治療に力を入れる

開業されて、もうすぐ30年になるのですね。なぜこの地に開業されたのですか?

中田政博院長 ナカダデンタルクリニック1

開業は1992年の10月、アークヒルズ5周年の年でした。それまでは、日比谷の歯科医院に5年間勤務していまして、次に進むべき道について考えていました。勤務医として新たな職場を探すか開業するか悩んだのですが、「自分で一からやってみたい」という気持ちと、当時知り合った方々とのご縁などがつながり、たまたま、このアークヒルズの物件のお話をいただいたのです。開業当初は2階にあったのですが、その後、森ビルさんの意向で、今の3階の場所に移転し今に至ります。クリニックから外の景色が見えない立地でしたので、内装は、緑を中心に明るい雰囲気にすることにこだわりました。赤を使うのは、避けましたね。患者さんによっては血の色をイメージし、警戒心や緊張感が高まってしまいますからね。

どのような患者さんがいらっしゃいますか? 英語対応もなさっていますね。

年齢層は20代から60代くらいで、成人の方がほとんど、男女比が同じくらいですね。オフィス街ですので、この界隈で働いている方が多いです。場所柄、外国人の患者さんも多くいらっしゃいます。当院は港区の歯科検診の実施医療機関でもあり、「英語対応」に丸をつけていますよ。英語は得意ではなかったので、当初は僕もスタッフも大変でしたが、英会話の先生を招いて院内研修を開いたり、苦労しながらもたくさんの外国人の患者さんに対応しているうちに、スムーズに対応できるようになってきましたね(笑)。英会話の勉強では、患者さんに失礼のない丁寧な言い方、“polite”について学びました。「こちらへどうぞ」「この椅子に座ってください」など、患者さんに必ず伝える内容も、単語の使い方一つで、相手に与える印象がかなり変わるんですよね。ボキャブラリーは少ないかもしれませんが、スタッフ一同、日々一生懸命会話しています。

診療内容について教えてください。

中田政博院長 ナカダデンタルクリニック2

当院は、一般歯科、歯科口腔外科、小児歯科に対応しています。学生時代から、歯科口腔外科の分野が大好きでしたので、親知らずをはじめ大部分の外科処置や小手術などは、当院で対応しています。虫歯治療はさほど多くなく、歯周病、保存治療が多いですね。噛み合わせについても、力を入れて説明させていただいています。ここはオフィス街で、日常的にパソコンを使っている患者さんが非常に多いのですが、パソコンを使っている人は、マウスを動かしたりキーボードを打ち込むことで、指、肩、首筋と力が入り、無意識のうちに歯を食いしばっていることが多いんです。これによって噛み合わせのトラブルが生じ、歯周病や顎関節症だけでなく、肩こりの原因になることもあります。筆圧の強い方は、この傾向が強いですね。港区の2つの歯科医師会が中心となって実施している歯科検診、口腔がん検診にも力を入れています。症例により、大学病院へ紹介しています。

異業種のエンターテインメント施設で培った接客力

診療ポリシーについて教えてください。

中田政博院長 ナカダデンタルクリニック3

歯科医院には、「医療費が高いのではないか」「痛くされないか」など、不安を抱えた患者さんがやってきます。ですから初診の患者さんに、僕はまず自己紹介からはじめます。すると「こちらこそ、よろしくお願いします」とお返事いただく患者さんもいますし、無言の患者さんもいます。でも、その「無言」の中には、「緊張」が含まれていることが多いですよね。その緊張をほぐすため、エックス線画像を撮る際に「きれいな写真を撮るので、にっこり笑ってくださいね」と、声をかけることもありますよ(笑)。ここで、患者さんの緊張がほぐれることも多いんですよ。診療においては、まずは患者さんの話を良く聞いた上でお口の中を拝見し、僕なりに解釈した現状、そして治療方法を複数ご提案して選択を委ね、納得していただいた上で治療を始めています。このようなインフォームドコンセントに力を入れているのは、開業当初から変わっていません。

「患者さん第一」の要素は、どこで培われたものなのでしょうか?

歯科医院は、患者さんの歯を削ったり、時にはメスを入れたりなど外科的要素が強いですよね。だからこそ、患者さんから「この先生になら安心して委ねられる」と思っていただき、めざすゴールに向かって患者さんと僕たちが一緒に歩んでいけるような信頼関係が必要なんです。実は僕は、開業する直前から現在まで、かれこれ28年間、週末に都内近郊のエンターテインメント施設の一員として、接客業の副業をもっています。そこでは、歯科医師という立場ではなく、施設スタッフの一員として、たくさんのお客さんと接しています。そこでは、お客さんの立場に立った本当の意味での接客に加え、笑顔、安全第一への配慮について、深く学ばせてもらっています。そこで得ることができたスピリットを、歯科診療にも生かしているのです。

そうすると、診療がお休みの休日は、その施設で勤務されているのですね。

中田政博院長 ナカダデンタルクリニック4

そうですね。今は、基本的に毎週土曜のみですが、メンバーが不足している時には日曜出勤することもあります。一日で2万歩以上歩くので運動になりますし、そこで働くことが、ストレス解消になっていますね(笑)。開業が決まった28年前、諸事情が重なり、半年間フリーの身で過ごすことになりました。「せっかくの機会だから、期間限定で前から興味のあった施設でアルバイトしよう」と始めたのが、この仕事。以来、「月曜から金曜は歯科医師、週末は奥深い接客の仕事」という日々を積み重ねてきました。自分の好きなことをやり続けてこられたのは、とても幸せなことだと想います。

「プロの集団」として、患者と向き合っていく

医療スタッフの体制について教えていただけますか?

中田政博院長 ナカダデンタルクリニック5

歯科医師は僕のみです。ほかに、常勤の歯科衛生士が3人と、受付が1人います。院長の僕が言うのもなんですが、歯科衛生士は長く勤めているベテランで、患者さんとの信頼関係もしっかり築けているようですよ。また、クリニックの顔となる受付スタッフも、受付のプロだと思いますね。僕の個人的な考えですが、アルバイトや非常勤スタッフの人数が多くなると、クリニックの方針を皆で共有し、患者さんに最適な医療サービスを保ち続けるのは難しいと思うんです。患者さんがいつ訪れても変わらない「プロの集団」として、これからも精進していきたいと思います。

歯科医師をめざしたきっかけを教えてください。

大田区の蒲田出身で、両親は工場を経営していました。小中高までアトピーで苦しんだので、同じ病気で苦しむ人たちを守る術を身につけたいと思い、医学部進学を考えていたのですが、最終的には歯学部に進学し、今に至ります。高校は、都立三田高校。このアークヒルズからほど近い場所です。まさか母校とこんなに近い場所で、生涯の仕事をするなんて、思ってもみませんでした。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

中田政博院長 ナカダデンタルクリニック6

「歯科医院は怖い」と思わせない治療がモットーですので、明るくて親しみのもてる先生だと思ってもらえるよう、そして、緊張していた患者さんが笑顔で帰れるよう、これからも努力を続けていきたいと思います。「病気を診るのではなく人を診る」の精神で、患者さんの安心感を引き出していきたいです。肩こりがひどい場合、はり治療やカイロプラクティックもご紹介しますし、他の疾患の可能性があれば専門の病院も随時ご紹介します。全身症状に影響する歯科疾患もありますので、まずは、なんでも気軽に相談に来てください。

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