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三輪 健 院長の独自取材記事

平成横浜病院

(横浜市戸塚区/戸塚駅)

最終更新日:2019/08/28

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戸塚駅から車で8分。中規模病院として地域の急性期医療を支えながらも、地域の高度急性期病院と診療所との間に存在する病院として、いわば「かかりつけ医」の役割も担うのが「平成横浜病院」だ。三輪健院長は、病院の使命を「地域医療の役に立つこと。それだけです」と明確に定め、着実な改善のための方策を実践し続けている。病院が多いこの地域において、医療に何が求められているのか。例えば、高齢化社会が進み、高齢者は多くの病気を抱える場合が多い。重症化した際は高度急性期病院での治療が求められるものの、高度に専門化が進んで細分化されている大学病院などでは、他に抱えている病気については、なかなか対応ができていないのでは。それならば、中規模病院において、急性期の症状も含めて多くの病気を同時に診てもらえる場は、地域のニーズに応えることになる。患者にとって、まだ使い勝手が悪いとされている隙間を埋める医療を実践する中で、2017年の8月からは一般病棟・回復期リハビリ病棟・地域包括ケア病棟の3病棟に分かれて、高度急性期病院や診療所ではやりづらい医療を実践し、地域の患者を支える。
(取材日2017年8月3日)

急性期医療を支え、かかりつけ医の役も担う

「かかりつけ医」でもあろうといる姿勢が、病院の特徴ですね。

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人口の多い「団塊の世代」が、2025年には75歳以上になるため対策が必要だと言われる「2025年問題」に象徴されるように、高齢化社会は進み続けています。その中で、地域医療に携わっている私たちのような中規模病院に何ができるのでしょう。そこで「高齢者ならば当然のようにいくつか抱えている病気を、高度急性期病院では、総合的に診療してもらえない。一般的な急性期病院でもありながら、抱えている別の病気もまとめて診てもらえる病院は、多くのニーズに応えられるのではないだろうか」と考え、病院として一丸となって、そのようなチーム医療を提供することにしたわけです。多くの病院・診療所がある戸塚地域において、病院も「かかりつけ医」として活用していただきたいですね。それが、当院に「総合診療科の外来」がある理由です。病院だから検査がしやすい点でも、診療所ではできない範囲も診やすい「かかりつけ医」かと思います。

急性期医療と自宅療養との間をつなぐ診療も、実践されています。

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高度な急性期病院などでの急性期を終えた患者さん(ポスト・アキュート)にも、在宅診療・介護施設などから症状が急性増悪した患者さん(サブ・アキュート)にも応えられる病院が求められています。それらは、数も多いですからね。2017年の8月からは一般病棟・回復期リハビリ病棟・地域包括ケア病棟の3病棟に分かれた当院では、大きな医療機関、地域の診療所、在宅医療、介護施設などとの連携を取ることによって、リハビリテーションの役割を効果的に果たせる環境を整えています。リハビリスタッフは現在でも58名いますし、来年にはさらに充実させるために増員する予定です。リハビリテーションは、高度急性期病院や診療所にはシステム上、どうしてもお願いしきれない重要な場面ですからね。特に、当院では周囲でもまだ少ない「地域包括ケア病床」をこの8月から44床に増やしたため、より在宅や介護の場面からの入院がしやすくなりました。

包括的な連携を実践するため、地域との対話も密にされています。

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さきほど言った3病棟は、当院の役割を果たすためのベストな体制だと思っています。この体制をしっかり機能させるために、高度急性期病院や、在宅医療や介護施設に関わる人たちとの話し合いを繰り返さなねばなりません。必要な時にすぐに紹介し合って連携するという環境をつくるため、年に何度も、こちらから足を運んで話し合いをさせてもらっています。何度も話し合う中で「こういう症状でも診てもらえるのですね」などと、より効果的に活用していただけるような理解が生まれているのです。しかも、こちらが足を運ぶうちに、連携先の皆さまも「顔を出したい」と来ていただけるようにもなりました。すると、対話が深まるだけでなく、病院そのものをよく知ってもらうことにもなるわけです。遠慮なく、なおかつ正確な理解をもってお互いを頼り合う、地域の医療・介護全体がチームとなって機能するための環境は、じわりじわりと良くなってきています。

院長も総合的な診療をされています。手応えをお聞かせください。

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入院患者は多くいますから、それぞれ専門としている診療科目以外の症状についても、当院では総合的に自分で診なければなりません。開業した「かかりつけ医」のような勉強も毎日続けねばならないですね。もちろん、どうしてもわからない専門的な症状については他院に任せることもあるものの、基本的には、患者さんがあちこちに行かずとも、複数の病気についても相談できるように何でも診るようにしています。このような診療を続けるうちに、病気について相談していただけるだけでなく、病気の背景になっているかもしれない家庭環境での悩みなど、複雑な事情に対して医療者として全人的に向き合うことが増えてきました。時には、精神的なきつさを「聞く」ということで楽な気持ちになる患者さんもいらっしゃるのだな、と、今の時代における医療でやれることはまだたくさんあるのだな、と気づかせられたりもします。何でも相談していただきたいですね。

最後に、今後の目標とされていることをお聞かせいただけますか?

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地域の患者さんのために、何のお役に立てるのか。当院がめざすべき目標は、ほとんどそれのみと言えると思います。スタッフはその目標に応え、非常に頑張ってくれています。例えば、抱えている病気の他に認知症にもなっている患者さんを、よほど重度でなければ認知症が専門でない看護師が診る、なんていうことも昔の医療ではなかった光景ですね。また、当院の性格上、リハビリのスタッフがしっかりしていなければならないのですが、ここが非常に頼もしいのです。リハビリのスタッフというのは、院内でも最も若い職域にあたりますが、スタッフたちは最初から本当にやる気を持って来ていて、病院の中で一番元気に働いているんです。彼らの前向きな姿勢に影響され、看護師たちも患者さんの扱いが変わるほどです。このような良い流れをさらに増やしていきたいですね。総合的な診療のできる医師も、少しずつでもさらに多くなるよう努力してまいります。

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