森田 優 院長の独自取材記事
もりもり歯科
(調布市/調布駅)
最終更新日:2025/11/26
京王線の調布駅北口から徒歩3分、旧甲州街道沿いのマンション奥に「もりもり歯科」がある。2025年に開業した同院の森田優院長は誠実な印象の歯科医師だ。日本歯科大学卒業後、大学院で摂食嚥下について学び、小児歯科で7年間研鑽を積んできた。3人の子どもの父親として「自分の子も歯磨きを嫌がる」と正直に語る森田院長は、子育て中の親の苦労を実体験として理解している。「怖くない歯科医院」をコンセプトに、天井モニターでのアニメ視聴、笑気吸入鎮静法、病院らしくない落ち着いた内装など、歯科医院を怖いと感じる子どもの恐怖心克服に向けた工夫を随所に施す。生まれ育った調布への愛着と、地域に根差した信頼される歯科医院をめざす思いについて話を聞いた。
(取材日2025年11月5日)
生まれ育った調布に「怖くない歯科医院」を
調布のこの場所に開業された経緯を教えてください。

調布はもともと私が生まれ育った町なので、落ち着く、慣れ親しんだ場所でした。実は父も近くの住宅地で歯科医院を開業していて、当初はそこを継ぐ予定だったんです。ただ、上が住居で下が歯科医院という建物で、これから長く働くためには建て替えが必要でした。建て替えのために休診すると患者さんに迷惑がかかってしまうということで、父もまだ現役で働くつもりでしたから、それぞれで開業することに。調布は最近駅前の開発が進んでファミリー層も多く、いろいろな人が利用する駅になっています。ほかのエリアも探しましたが、やはり調布が一番良いと感じていました。そんな中、この場所を見つけることができたんです。駅から近いけれど大通りから少し入った静かな場所で、お子さん連れの方にとっても安心かなと思い決めました。
「怖くない歯科医院」というコンセプトにした理由は?
勤務医時代、歯科医院が苦手でなかなか足が向かず、状態が悪くなってやっと受診したという大人の方が結構いらっしゃったんです。そういう方は幼少期に怖い思いをしたことがトラウマで、歯科医院に行けないという方が多いんですよね。子どもの頃の体験が大人になってからも影響するということを、これまでの診療経験で痛感しました。そこで、開業するのなら、そうした成人の方も通いやすい歯科医院にしたいと思ったのです。さらに大切なのは幼少期の体験なので、お子さんが怖がらないような工夫も重点的に考えました。
怖くない環境づくりの具体的な工夫を教えてください。

まず内装は、歯科医院らしくない雰囲気にすることにこだわりました。落ち着いた色味と明るすぎない照明でリラックスできる空間になったと思います。診療台の天井にはモニターを設置し、診療中も観られるように工夫しました。お子さんはモニターでアニメを観ながら治療を受け、終わったらカプセルトイでご褒美がもらえます。ちょっとでも歯科医院に来ることが楽しみになるよう、これからもさまざまな取り組みを考えたいですね。それから笑気吸入鎮静法も各診療台で使えるようにしました。これは恐怖心が和らげるために行う麻酔で、お子さんだけでなく、嘔吐反射が強い大人の方にも使っていただいています。実際に、笑気麻酔ができる歯科医院を探していらっしゃる方も少なくないんです。笑気麻酔は鼻から吸入しながら治療を行います。無臭なので、お子さんも嫌がらずに受けてくれます。年齢制限は特になく、意思疎通ができる年齢であればどなたでも可能です。
小児歯科での経験と父親としての視点を治療に生かす
これまでの先生のご経験について教えてください。

大学卒業後、初期研修を受けた後に大学院に行き、そこで摂食嚥下といって、飲み込みや食べることを専門に研究しました。その後、一般歯科を主に診療する歯科医院に2年間勤め、開業の直前までは小児歯科をメインにしている歯科医院で7〜8年間勤めました。実は最初、小児歯科は経験がなかったので少し苦手意識があったんです。でも、苦手だからこそやってみようと思って飛び込んだところ、小児歯科の楽しさや面白さがわかってきました。最初はなかなか治療に取り組めなかったお子さんが、さまざまな関わりを通じて、少しずつ上手に治療できるようになっていくんです。その成長を感じ取れたときは、こちらもうれしくなりますね。患者さんと長く付き合えて、その成長を一緒に共有できるところに、小児歯科のやりがいを感じています。
お子さんのお口の機能発達についても注力されているそうですね。
大学院で学んだ摂食嚥下の知識を生かして、口腔機能発達不全症に力を入れています。近年、口が常にポカンと開いているとか、食べにくそうで食事に時間がかかるとか、指しゃぶりがやめられないといったお子さんが増えています。そうした状態は、お口周りの筋肉の発達が弱いことが原因であることもあるんです。お口周りの筋力が低いと歯並びに影響することもあるので、決して軽視できる問題ではありません。当院では唇を閉じる力や舌を押す力を測る機械を設置し、数字で客観的に評価できるようにしています。お子さんの癖などが気になる親御さんは、お子さんが食べている様子を動画で撮って見せていただけるといいですね。癖の原因によってアドバイスも変わるので、しっかり見極めて対応していきたいと思っています。
先生の親としての経験も、診療に生かされているのでしょうか。

私には、4年生、2年生、幼稚園の年少の子どもがいます。子どもたちの歯磨きの仕上げは私がすることが多いのですが、嫌がられます(笑)。歯科医師の子どもでも歯磨きを嫌がるんですよ。ですので、親御さんの気持ちはよくわかります。お子さんのお口の中を虫歯にならないようにしっかりケアするのは、本当に大変なことです。そうしたことは親御さんに共感しながら、でも歯科医師として修正できるところは修正し、お子さんのお口が健康でいられるお手伝いをするというスタンスで対応しています。親として子どもたちの食べる姿勢やスピードにも気をつけていますが、実際どうしたら子どもに改善してもらえるかというのを日々試行錯誤している状態です。そうして試行錯誤したことが、診療にも生きていると思います。理論上だけでなく、実際に体験しているというのは、私の強みかもしれないですね。
家族みんなが通える地域密着クリニックに
小児歯科の診療で大切にしていることは何ですか?

治療が必要なお子さんや、歯科医院にまだ慣れてないお子さんの場合は、きちんと本人にわかるように言葉で説明することを大切にしています。道具を見て怖がるお子さんも多いので、どういうものに使うのか説明したり、本人に持ってもらったり。吸引器は掃除機みたいなものだよとか、歯を削る機械はジェット機みたいでかっこいいねとか、わかりやすい言葉で説明しながら打ち解けていきます。実際に見てもらって治療はその次、というように段階を踏んで慣れてもらうようにするのは常に意識しています。突然男性の私が対応すると怖がるお子さんもいるので、女性スタッフと連携して、最初は歯ブラシから始めてもらうなど、お子さんの様子を見ながら対応を変えています。子どもだからわからないと思うのではなく、子どもを1人の患者として尊重することを大事にしています。
小児矯正にも対応していると伺いました。
矯正歯科を専門とする歯科医師と連携して、月1回矯正治療も行っています。無料相談会も開催しているので、お子さんの歯並びに不安を感じている親御さんは相談にいらしてください。虫歯の治療をしていて、もし矯正が必要になれば継続して当院で対応することができます。矯正と虫歯の治療が別々の歯科医院だと、お子さんが歯科医院に慣れるのにも時間がかかりますし、通院も大変です。開業するのなら総合的に診療できる場所にしたいと思っていたので、矯正の先生と連携することにしました。よく何歳から受診すべきか聞かれますが、歯は生後6ヵ月前後から生えてきます。歯が生えてきたら、0歳でも一度歯科医院を受診してください。
今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

調布は私の地元でもあるので、地域に根差した歯科医院になれればと思っています。お子さんも働き盛りの方も高齢の方も来やすい、家族で来てもらえるようなクリニックにしていきたいです。特に小さい頃から歯科医院に通う習慣をつけておくと、大人になった時も定期的に通うことができ、何かあったときに早めに対処できます。状態が悪くなってからの治療はお金も時間もかかるので、いいことはありません。今の子どもたちが将来健康なお口を維持できるよう、私も真摯に歯科医療に取り組んでいきたいと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とは小児矯正/33万円~

