全国のドクター8,982人の想いを取材
クリニック・病院 161,453件の情報を掲載(2020年2月17日現在)

  1. TOP
  2. 神奈川県
  3. 横浜市旭区
  4. 長津田駅
  5. 横浜旭中央総合病院
  6. 山中 太郎 院長

山中 太郎 院長の独自取材記事

横浜旭中央総合病院

(横浜市旭区/長津田駅)

最終更新日:2019/08/28

21950 df 1 main 1407324661

横浜市旭区の大規模ニュータウン若葉台の中央で、1981年に開院した「横浜旭中央総合病院」。24の診療科目と11の専門外来を設け、病床数は515を数える総合病院だ。救急医療や在宅医療を含めて、急性期から慢性期まで地域で求められる医療に幅広く取り組む中核病院として、周辺住民から親しまれている。2011年9月に着任した山中太郎院長は、もともとは山梨医科大学でウイルスを研究していた学者だが、同院が属するIMS(イムス)グループの中核である板橋中央総合病院で、新しい医師の教育・研修システムをつくりあげた経験を持つ。そのため、同院でも地域を愛し、地域から愛されるスタッフを育てることに情熱を燃やす山中院長に、病院の役割や理想とする病院の姿、医師に求められるものなどについて話を聞いた。
(取材日2014年7月1日)

急性期から慢性期まで地域が求める医療を

若葉台団地ができたときに開設された病院なんですね。

1

そうです。団地のシステムの1つに組み込まれる形で、1981年7月に開院しました。ですから、当院の基本的な役割は、救急も含めて、若葉台、霧が丘地域の健康・医療に貢献することです。3〜4万人の地域人口を抱え、外来には1日900人、多いときは1000人を超える患者さんが来られます。住民は高齢化してきていますから、年齢的には60〜70代の患者さんが中心となります。この地域はクリニックの数が少ないという特徴があります。すべての診療科のクリニックがそろっているわけでもないと思います。国は病院とクリニックの病診連携の方針を打ち出していますが、この地域ではそれもなかなか難しい面があります。仮に、私たちの病院がなくなれば、この地域の方の中には今よりも遠方の病院に通わなければならない人も出てくるでしょう。ですから、当院はこの役割を果たすために、地域住民から求められる医療を実践していく姿勢で取り組んできました。

何か際立った特徴はあるのでしょうか?

2

どういう医療に強いとか、どういう設備を持っているとか、どういう名医がいるとかということは、私はあまり意味を持たないと思っています。なぜなら、機械は5年もたてば古くなりますし、人も10年すれば年を取るからです。私たちに求められているのは地域に医療を持続的に提供していくことであり、当たり前の治療をきちんと提供していくことだと考えています。そのために何が必要かと言えば、医療従事者としての良心であり、この良心を常に鍛えることです。病院や医師は傲慢(ごうまん)になってはいけません。自分がいなくなっても治療がきちんと継続して行われるよう、チームを作ってメンバーに医療知識や技術を伝えていくことが大事です。ひとつだけ特徴を言うなら、当院は医療集団であるIMS(イムス)グループの一員です。グループの人事交流や教育研修が、医療の質を高める上で、大きな力となっていると感じています。

救急医療に力を入れておられますね。

3

年間5000〜6000台の救急車を受け入れています。町田、瀬谷、大和、相模原などからも搬送されてきます。地域医療への貢献をめざす病院として、救急医療は当たり前のことです。特に最近の救急医療で大きな割合を占める、脳と心臓の急性疾患に対応するため、一度に広範囲の撮影が可能な脳血管撮影装置や、精密な高解像度の画像が得られる心臓血管撮影装置なども導入しています。当院では臨床検査技師も放射線技師も当直させていますから、24時間、夜中でも血液検査やMRI、CT撮影が行えます。でも、これも当たり前のことだと考えています。また、重症筋無力症やパーキンソン病などの患者さんには20年前から在宅医療も提供しています。一般的な疾患での在宅医療はクリニックの先生、神経難病は当院と役割分担して、地域医療に貢献します。

先生は研究者でもあり、教育者としても経験があると伺いました。

4

山梨医科大学を卒業した後、大学院でウイルス学者をしていました。山梨は寄生虫のために肝臓疾患で死亡する人が多く、山梨医科大学には肝臓の専門家が集まっていたんですね。B型肝炎を研究し始めたら面白くなり、ウイルスの遺伝子組み換えが専門になりました。2001年にIMSの中核病院である東京の板橋中央総合病院に入り、ウイルス疾患などを担当していましたが、新しい臨床・研修制度に伴って教育システムを私が作ることになり、若い医学生、若い医師たちを育てました。気が付くと、160人いる医師のうち、70〜80人が私の教育システムで育った医師たちが占めるようになっていました。それまでは医学部の教授を回って医師を紹介してくれるようにお願いするのが通例でしたから、自前で医師を育てられたケースだったと思います。スーパー医師は要りません。当たり前のことが当たり前にできる医師を育てればいいと思います。

院長としての抱負と、読者へのメッセージをお聞かせください。

5

院長の仕事は、病院をどう持続させていくのか、どういう医療サービスの提供が必要なのかを考えることです。患者満足度は、職員の満足度に比例します。患者さんに満足してもらうために、職員一人ひとりが満足し、仕事に誇りを持つ必要があります。900人いる職員に直接、その思いを伝えるのは難しいので、月に一度は書いたものを渡し、こうした私の考えを伝えるようにしています。病院という組織の基本になっているのは人です。人を育てることが重要です。IMSではグループ内の病院間で人事異動を行っており、これが人を育てることにつながっています。めざすのは、当たり前のことが当たり前にできる病院、そして地域から愛される病院です。われわれスタッフがまず地域を愛することができれば、地域からも愛され、地域に貢献できるはずだと信じています。そのため、職員が誇りを持って地域の方に医療サービスを提供できる体制づくりに今後も努めていきます。

Access