病気の早期発見と経過観察に役立つ
胃・大腸内視鏡検査の特徴とは
星ヶ丘ファミリークリニック
(名古屋市千種区/星ヶ丘駅)
最終更新日:2024/07/24
- 保険診療
胃の痛みや胸焼け、不快感、下痢や腹痛などの胃や大腸の不調には日常生活でも起こりやすいものもあるが、その影には病気が隠れていることも珍しくない。特に下血など出血を伴う症状や、症状が長引く場合は注意が必要といわれ、症状の原因を探るのに有用な検査の一つに内視鏡検査がある。「星ヶ丘ファミリークリニック」の田中創始院長は、できるだけ苦痛の少ない、安心な内視鏡検査をめざすため、患者の希望に応じて鎮静剤を使用したり、検査室などへの移動時の安全面を考慮してストレッチャーを用いたりと、さまざまな工夫を凝らしながら内視鏡検査を提供している。「さまざまな選択肢の中からアプローチを検討し、必要とあれば検査を行います」と話す田中院長に、内視鏡検査のメリットやリスクを中心に話を聞いた。
(取材日2024年6月17日)
目次
病気の発見はもちろん、健康であることを確認するのに役立つ内視鏡検査
- Q内視鏡検査ではどのようなことがわかるのでしょうか?
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A
胃や食道、十二指腸、大腸といった消化管の腫瘍や炎症の有無を確認するための検査で、特に悪性腫瘍であるがんを見つける上で役立ちます。がんの他にも、上部消化管であれば胃炎や胃のポリープ、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、大腸であれば良性の大腸ポリープのほか、潰瘍性大腸炎やクローン病といった炎症性腸疾患の発見にも役立ちます。がんは40代や50代あたりからリスクが高くなりますが、炎症性腸疾患は20代など若い世代に増えている印象があります。下痢や腹痛、発熱が続く場合は大腸の病気が潜んでいる可能性があるといえます。
- Qどのような人は内視鏡検査を受けると良いでしょうか?
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A
下血などの出血症状がある場合は先送りにせず検査を受けましょう。明らかな症状がなくても、体調が気になったりがんに対して不安があったりする場合は受診を検討しても良いと思います。例えばがんに関心を持つきっかけの一つに、健診や名古屋市のがん検診があるかと思います。胃のバリウム検査や便潜血は、あくまでがんの可能性を洗い出すための検査なので、必ずしもがんが隠れているとは限りませんが、30代などでもがんが発症するケースはありますから、「がんが心配だな」と思ったら、まずは一度検査を受けてみてはどうかと思います。
- Q検査にはリスクもあるのでしょうか?
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A
そうですね。眠ったような状態をめざすため、検査時の苦痛を少なくできるのが鎮静剤を用いるメリットですが、鎮静が深くなりすぎると呼吸が抑制されてしまうことがあります。そういった事態に陥らないよう、当院では患者さんの状態をモニターでも観察しながら、「安心・安全」をモットーに必要最小限の薬量で鎮静することに努めています。また内視鏡検査に伴う偶発症に出血や、穴が開く穿孔があります。これらも患者さんの身体に大きな影響を及ぼすため、検査時には細心の注意を払うのはもちろんのこと、ポリープを切除した場合などには止血剤を処方したり、食事内容について指導したりしています。
- Q検査はどのくらいの頻度で受けるのが望ましいでしょうか?
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A
胃の内視鏡検査は、できれば毎年の検査が望ましいです。難しい場合でも少なくとも2年に1回の頻度で検査を受けていただければと思います。一方、大腸内視鏡検査は、健診で便潜血陽性となった際には大腸がんの可能性がありますので、必ず速やかに検査を受ける必要があります。また、内視鏡で大腸ポリープ切除術を受けられた方は、切除術を受けられてから2~3年以内に大腸内視鏡検査を再度受けることを勧めます。
- Qこちらでは胃と大腸の内視鏡検査に対応しているのですね。
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A
はい。どちらの検査にも対応しております。50歳以上になると胃がんのリスクが高まりますが、胃がんは早期発見次第では完治もめざせるがんです。早期発見のためにはやはり検査は欠かせません。原則は別々に実施する検査ですが、ご希望があれば同日に行うことも可能です。忙しい人の場合、予定を確保するのが難しいこともあるかと思います。当院では土曜日も検査に対応していますので、まずはご相談いただければと思います。