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長瀬 良彦 院長の独自取材記事

長瀬クリニック

(川崎市高津区/梶が谷駅)

最終更新日:2022/10/06

長瀬良彦院長 長瀬クリニック main

梶が谷駅、溝の口駅、津田山駅からアクセスできる、閑静な住宅街の中に「長瀬クリニック」はある。精密な内視鏡検査や消化器内科・肝臓内科をはじめとする内科全般の診療を得意とする長瀬良彦院長が、2011年に開業。地域に根差したかかりつけ医院でありながら、専門性の高い医療を受けられるのが特徴だ。とりわけ力を注いでいるのが、内視鏡検査。「つらい検査は嫌だ」と消極的になりがちな患者を少しでも減らすべく、患者の負担に配慮しながらも精度にこだわった内視鏡検査を受けてもらうために、さまざまな配慮をしているという。「自分の家族だったらどうするか、という視点で患者さんを診ている」という長瀬院長に、同院の特徴や診療にかける想いを聞いた。

(取材日2022年6月30日)

精密な内視鏡検査を通じて病気の早期発見を図っていく

クリニックの特徴を教えてください。

長瀬良彦院長 長瀬クリニック1

私の専門である消化器内科、肝臓内科をはじめ、生活習慣病を含む一般的な内科診療まで幅広く行っています。コンセプトは「なんでも相談でき、地域にいながら先進的な医療も受けられるクリニック」です。地域の皆さんのかかりつけ医として、健康管理や病気の早期発見・治療に取り組んでいます。また私は内視鏡検査を専門的に学んできましたので、胃カメラや大腸カメラの検査にも力を入れています。開業から10年が過ぎ、近隣の内科クリニックの患者さんが当院に内視鏡検査を受けに来られる機会や、当院の患者さんを信頼する先生に紹介する機会も増え、診診連携の関係性が親密になってきたという手ごたえを感じています。

内視鏡検査について詳しくお聞かせください。

患者さんがなるべく苦痛を感じないような検査を心がけています。胃カメラに関しては、最近新しい機械を導入しました。従来の約6割くらいの細さの内視鏡で、画質は今までと同様に高精度なため、検査の質を落とすことなく、あまりつらくない状態で検査を受けていただけると思います。患者さんになるべく負担の少ない検査になるように施術するのはもちろんのこと、検査の際には胃や腸の内部の凹凸をわかりやすくする色素を散布し、診断精度を高める工夫もしています。検査時には安定剤を使い、楽に検査が受けられるように心がけています。検査後はゆっくり休んでいただけるスペースを用意しているのも当院の特徴でしょう。検査後は患者さんが落ち着いてからお帰りいただけるように、丁寧に行うことを大切にしています。

「かかりつけ医」として、検査の結果を継続的に捉えていくことも重視しているそうですね。

長瀬良彦院長 長瀬クリニック2

患者さんにとって不安がある検査だからこそ、かかりつけの先生が検査をするという安心感も大事だと思うのです。個人医院ですので患者さんの状態を継続的に見守り続けられますし、他院へ紹介するときも今までの経緯を含めて適切に情報を伝えられると思います。また、胃の不調を訴えた際でも、前回の検査結果を考慮した上で緻密に診断・治療をしていくことも可能です。また当院では看護師が、これまで受けた検査でどんなときに苦痛を感じたか、といったことを患者さん一人ひとりの記録をまとめた「検査レポート」を作成しています。次に検査を行う際、気を配るポイントを把握しやすくなるだけでなく、以前あったことを振り返るきっかけにもなるので、患者さんとのコミュニケーションにも役立ちますね。検査結果を報告する際は、胃や腸の画像に印やコメントを書き入れる形で患者さんにわかりやすくお伝えしています。

自分の家族に対するような気持ちで患者を診ていく

先生が医師になったきっかけは?

長瀬良彦院長 長瀬クリニック3

祖父はつくばで医師・歯科医師として開業していました。母も歯科医師で、医科と歯科が連携した診療所を開いていました。その診療所で私は小さな頃から、待合室を歩行器で歩いていたそうです。そんな環境で育ったので、いつしか患者さんの病気を治す仕事って素晴らしいと思うようになり、物心がついた頃には医師をめざしていましたね。田舎の小さな診療所ですから、患者さんとの距離もすごく近かったのです。祖父はお産も対応しており、患者さんやご家族に呼ばれて往診にもよく行ってました。私も祖父と一緒に患者さんのお宅に伺って、祖父が診察している間は庭の犬と遊んで往診が終わるのを待っていたことも。祖父は96歳で亡くなったのですが、92歳まで現役で医師を務めていました。私が医師になったときには、「おめでとう」ととても喜んでくれましたね。

印象に残っている患者さんはいらっしゃいますか?

私が医師になって初めてがんの告知をした患者さんがいました。その後、私は別の病院に勤務することになったのですが、4年後に再び最初の病院で働くことになりました。すると、偶然にも私ががんを告知した患者さんを受け持つことになったのです。告知から3、4年たっていたことになります。そのような患者さんが2人おられて、そしてお2人とも私が戻ったときには残念ながら終末期で、私がお見送りしました。生前、その患者さんから「先生が受け持ってくださって、良かった」と言っていただきました。病気には良くなるものもあれば、治療にかなりの時間がかかるもの、あるいは基本的には治らない病気もあります。治らない病気を抱えておられる患者さんと触れ合うとき、どうすればこの患者さんが幸せを感じながら生活できるだろうかなど、いろいろな事を考えます。

コミュニケーションを大事にされているのですね。

長瀬良彦院長 長瀬クリニック4

先輩から習った「患者さんを診るときは自分の家族だと思いなさい」という教えを、今も診療理念としているんです。幼い頃から祖父の診療風景を見てきましたので、祖父のように患者さんに寄り添った医療がしたいという想いも昔からありました。何より私はおじいちゃん子で、ひいおじいちゃんやひいおばちゃんに囲まれた中で育ちましたので、高齢の方が頼ってくださることは、とてもうれしいですね。また、小さなお子さんやそのお母さんたち、さらに働き盛りの世代の方にも気軽に相談いただけるような存在をめざして、頑張っているところです。私に限らず、看護師をはじめとしたスタッフ一人ひとりも、とてもコミュニケーションを大切にしてくれていて、たいへん助かっています。

生活習慣から見直し回復をめざす

先生は肝臓内科や消化器内科にも精通されているそうですね。

長瀬良彦院長 長瀬クリニック5

日本肝臓学会肝臓専門医や日本消化器病学会消化器病専門医の資格も持っていますので、肝臓や消化器の疾患で通院されている方もいらっしゃいます。必要に応じて大きな病院を紹介することもありますね。肝臓の疾患に関しては、昔はC型肝炎などの治療が多かったのですが、今は肝臓に中性脂肪がたまる「脂肪肝」の患者さんが増えているのが気になります。在宅ワークが増えて運動する機会が減っているのが要因ではないでしょうか。健康診断で引っかかった方に対しては、専門家として他の病気の可能性も探りつつ、超音波検査やCT検査を通じて慎重に診断しています。消化器疾患に関しては、逆流性食道炎やカンピロバクターによる食中毒の患者さんもいらっしゃいますね。下痢・腹痛などの症状が長引く場合は、一度専門の医師に診てもらいましょう。

最近、クリニックに新しく導入したものはありますか?

新たにオンラインで予約いただけるようにしました。診療時間が近づいたら患者さんに電話やメールでご案内する仕組みになっています。このオンラインの予約システムは感染症の対策だけでなく、患者さんの待ち時間の短縮にもつながっています。また、ご高齢の方も利用しやすいように電話での音声案内も行っています。もうひとつ導入したものがありまして、受診前に記入できるオンラインの問診票システムです。事前に発熱などの感染症が疑われる患者さんを把握できたり、症状に応じて診察の準備をしたりすることに役立てています。この問診票を利用してくださる方は多くはないのですが、スムーズな診療のためにぜひご協力いただければと思っています。

最後にメッセージをお願いします。

長瀬良彦院長 長瀬クリニック6

40代、50代くらいから病気のリスクが高くなるので健康診断で指摘されたら早めに相談してほしいです。ごく早期の食道がんや胃がんなら、内視鏡を用いた検査で発見して治療につなげていくことも可能です。また、ピロリ菌の除菌を行っている方でも、がんのリスクがゼロになるわけではありませんので、安心は禁物。ぜひ定期的に検査を受けてほしいですね。また、生活習慣病などについても気軽に相談してほしいです。いきなり薬を飲んでくださいとは言わず、生活習慣を変えていくところなど、いろいろな選択肢をご提案します。

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