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内服や軟膏から低侵襲手術まで
痔の治療で生活の質の向上へ

牧田総合病院

(大田区/大森駅)

最終更新日:2020/08/12

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  • 保険診療

恥ずかしさや不安から受診をためらう人が多い肛門疾患。中でも痛みや出血を伴う「痔」に悩んでいる人は少なくないだろう。そうした心理的なハードルを下げ、患者に寄り添っていく診療を行うのが「牧田総合病院」で部長を務める佐原力三郎先生。長年、大腸・肛門疾患の治療に携わってきた佐原先生は、「痔そのものは必ずしも治療をしなければならないとは限りません」と前置きした上で、「症状によっては、日常生活に支障を来してしまうことがあります。その場合は治療を受けていただくのがいいでしょう」と話す。痔は大腸疾患とも関わりが深く、大腸がんや炎症性腸疾患から症状が出ていることもあるため、専門の医師による的確な診断が重要になるのだそう。佐原先生に痔の治療法について話を聞いた。 (取材日2020年7月15日)

検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!

Qどのような症状があれば、受診を考えるといいのでしょうか?
A

肛門疾患の一つである痔は、外から見える肛門だけでなく、そこから4cmほどの奥行きのある肛門管で引き起こされることもあります。ここは非常に敏感な感覚を持つ臓器のため、ご本人が自覚できるのが特徴で、出血、痛み、腫れ、違和感、排便障害などの症状があります。一過性のものも多く、分娩などでもなりやすいと言われていますが、その場合は時間とともに治まっていくケースがほとんどです。ただ、慢性化して不調が続くようなときには、日常生活の質を上げるためにも治療をお勧めします。肛門疾患は大腸がんや炎症性腸疾患といった大腸疾患の影響も受けるので、診断では症状の陰に隠れた疾患がないか、的確に見極めることが重要になります。

Q痔の種類を教えてください。なりやすい傾向などもありますか?
A

主な痔には痔核、裂肛、痔ろうの3種類があります。それぞれ原因が違い、痔核は排便障害、裂肛は外傷、痔ろうは感染によって引き起こされることが中心。一般的にいぼ痔と呼ばれる痔核は、長時間座っていることや、残便感が気になりいきみ続けてしまうことよる、肛門部分への過剰な負荷や血液のうっ滞などが原因です。切れ痔と呼ばれる裂肛は、硬い便の排便時に切れるなどが影響します。潰瘍性大腸炎やクローン病など、炎症性腸疾患の症状の一つとして裂肛になるケースもあります。痔ろうは飲酒などの生活習慣によって、下痢を繰り返しているような方に多く見られます。痔のなりやすさには、男女差はほとんどありません。

Q痔になったら手術をするのでしょうか?
A

痔の種類によっても治療法は変わりますが、ほとんどが生活習慣の改善と薬での治療です。一般的に手術が主流とされている痔ろうでも、手術をするのは全体の3~4割ほど。多くは患部に塗る軟膏や座薬を使っていきます。特に一過性の痔核や切れ痔の場合は、薬を用いることがほとんどですね。大切なのは「患者さんが何を求めているか」。患者さんのご希望と病態に応じて、必要があれば手術治療を行います。当院では痔ろうの手術で、根治性と括約筋の機能温存を両立にこだわった低侵襲の手術を実施しています。局所麻酔の場合は日帰りで、下半身麻酔の場合は入院での手術となります。

検診・治療START!ステップで紹介します

1問診票への記入

医師の診察を受ける前にどのような症状があるのか、いつ頃から症状が出ているのか、既往歴などを問診票に記入する。排便の前に痛むのか後なのか、出血はあるかどうか、何がきっかけで症状が出たと思うか、症状の推移などをできるだけ細かく書き込むことで、スムーズな診療へとつなげていく。問診では「旅行に行きたいが行けない」「運動時に障害がある」など、日常生活の中で困っていることを医師に相談する。

2医師による診察

診察室のベッドに横になり、肛門鏡を使って肛門から4cm奥までを診る視診や、肛門から指を挿入して患部を調べる直腸指診を受ける。リラックスした状態で痛みがないようにと、配慮しながら行ってくれる。診察後、痔の種類や病態がわかったところで、医師からどのような治療の選択肢があるのか説明を受ける。手術を希望する場合は、具体的な手術の内容、入院日数、費用などについても教えてもらえる。

3手術前の準備・検査

手術を選んだ場合、基本となる下半身麻酔での3泊4日の手術治療であれば、入院の数日前にあらかじめ血液検査、尿検査、CT撮影などを行う。出血のしやすさ、尿の状態、基礎疾患による影響などを検査することで、手術を受けても問題がないかを調べる。医師による検査の評価で、問題がなければそのまま手術日を迎える。手術前日の食事や排便について、手術後に注意するポイントなども、ここでしっかりと説明を受ける。

4手術を受ける

手術当日は朝食を抜き、座薬で排便を促す。手術は低侵襲で行えるようにこだわり、排便時に抵抗が少ないよう機能維持も重視しているとのこと。30~40分ほどで終了する。術後3時間以上たてばベッドの上で軽食を食べられるほか、夕食からは常食になる。排便は翌日からになることが多いのだそう。水分をよく取り、黒胡椒や唐辛子などの刺激の強い食事は控える。傷口を清潔に保つために、入浴の際にはお湯で丁寧に洗い流す。

5術後の経過観察

手術翌日、排便時に出血があるか、痛みがあるかなど医師による問診を受ける。便が出にくい場合は下剤でコントロール。異常な出血や疼痛、腫れなどがなければ予定通りに退院が可能だ。退院後は1週間以内に受診し、経過を観察する。その後は2~3回の受診で終了がほとんど。痔の種類と手術方法によって回復期間に差はあるものの、痔核の場合で1ヵ月ほどだそう。気になることがあれば診察の際に相談できる。

ドクターからのメッセージ

佐原 力三郎部長

肛門疾患についてネットで情報を入手して不安になられる方も多くいらっしゃいますが、まずは専門の診療科を受診しましょう。ご自分で判断されるのではなく、医師の診断を受けてアドバイスをしてもらうほうが適切ですし、なにより早く解決の道筋が立てられます。肛門疾患は自覚症状がなければ治療をしなくてもいいケースがほとんどですので、検査で見つかったとしても必ず治療をしなければならないわけではありません。痛み、出血、腫れ、違和感、排便障害などの症状が当てはまり、日常生活に支障を来すようでしたら、ぜひお気軽にご相談ください。当院では患者さんが話しやすい雰囲気づくりを心がけ、信頼関係を大切にした診療を行っています。

Dr

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供を行っております。
カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)については、効果・効能に関して個人差があるため、 カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)を用いた治療を行う場合は、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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