医療法人社団京浜会 京浜病院

熊谷 頼佳院長

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大田区大森南1丁目の産業道路(国道131号)沿いに並ぶ「京浜病院」は、京急本線の梅屋敷駅から歩いて15分弱、JR京浜東北線の大森、蒲田両駅からバスでもアクセス可能だ。豊富な経験を活かしたオリジナリティー溢れる認知症治療を中心に、蒲田エリアの高齢者医療において、役割を果たしている。小児科の医師で医療行政にも携わった祖父、エンジニアから外科の医師に転身した父の跡を継ぎ、3代目院長を務める熊谷頼佳院長は、東京大学病院などで臨床研究に従事したのちに、病院経営に参画。1992年から同院の院長を務めている。認知症を脳の生活習慣病と捉える新しい視点と、独自の予防、治療の展開により、患者やその家族はもちろん、地域の医療従事者からも親しまれている。「すべては患者さんとご家族に笑顔を取り戻していただくため。現実に即した日本らしい療養病院の新しいモデルを、地域とともに実現していきたい」と語る熊谷院長に、医療、介護がハイブリッドに機能する、これからの高齢者医療について話しを聞いた。
(取材日2018年6月20日)

回復に向けた療養という新しい形をめざして

―貴院の成り立ちと、特徴について教えていただけますか?

小児科の医師だった祖父が本郷で開業した医院が当院の起こりです。その後、「子どもたちをもっと空気の良い海の近くで見守りたい」との思いから当地へ移転してきました。父は医学部に入学したものの、夢を捨てきれずエンジニアとして就職、しかし祖父の他界をきっかけに医学部に再入学して医師になった、少し異色の経歴を持つ2代目です。技術者としての力学的な計算力を生かして新しい術式を発表したり、工学的な経験を生かせる医療として人工透析に早い時期から取り組んでいたりしていました。以前は外科、内科、整形外科、脳神経外科などを扱う救急病院としての役割を果たしてきましたが、時代の流れとともに病院としての方針を転換。現在は高齢者への慢性期医療を軸に、回復をめざす新しい形の療養病院としての役割を模索しています。

―回復をめざす新しい形の療養病院とは?

従来の医療行政では、医療を急性期、回復期、慢性期と分けてきました。しかし、現実のニーズに即して考えると、回復期と慢性期の垣根は今後なくなっていくと考えられます。寝たきり患者の終の住処といった様相だった慢性期医療ですが、慢性期医療の発展は著しく、患者に対して「できること」も急速に広がっているのです。当院では、急性疾患の対応が完了した高齢患者に対し、60〜90日のリハビリテーションを行い、最終的には在宅や施設での療養に戻ることをめざした医療を提供しています。そのためには、従来のように医療と介護の間に溝があってはいけません。慢性期医療においては医療者と介護者が手を取り合って患者に向き合い、ハイブリッドケアを実践する必要があるのです。



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