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宮下 守 院長、宮下 弘 副院長の独自取材記事

宮下クリニック

(大田区/梅屋敷駅)

最終更新日:2024/02/09

宮下守院長、宮下弘副院長 宮下クリニック main

患者とのコミュニケーションを第一に、地域に根差した診療を行う「宮下クリニック」。院長の宮下守先生は東京労災病院で初代小児科部長を務め、1997年に同院を開業。日本小児科学会小児科専門医の資格を持ちながらも、内科やアレルギー科など小児以外の診療にも対応する。2021年からは、息子である宮下弘副院長と日本糖尿病学会糖尿病専門医である宮下菜穂子先生が加わり、3診体制となった。弘副院長は日本小児科学会小児科専門医の他、日本アレルギー学会アレルギー専門医の資格も持つ。パワーあふれる守院長と、静かな優しさがにじむ弘副院長の絶妙なバランスが心地良い。新体制となって変化したことや、同院での診療方針などを詳しく聞いた。

(取材日2024年1月10日)

1院で治療が完結できることをめざして

小児科だけでなく、幅広い診療に対応されているそうですね。

宮下守院長、宮下弘副院長 宮下クリニック1

【守院長】私は小児科専門医ですが、小児科に限らず内科やアレルギー疾患にも対応しています。小児科には感染症が多く、内科にはがんが多いという特徴があるにせよ、病気については小児科も内科も変わりません。もともと小児科医は全身を診られなくてはいけないので、大人の疾患にも対応できるのです。2021年にアレルギー専門医である弘副院長と糖尿病専門医である菜穂子先生が加わったことで、より診療の幅が広がりましたね。当院では、1997年の開業以来、お子さんはもちろん、その保護者や地域の方々など多くの患者さんを診察してきました。子ども時代に通院していた患者さんも、今では立派な大人です。これからもかかりつけ医として頼っていただけるよう、多くの疾患に対応できる体制を取っています。

専門以外の分野に関しても、高い専門性があるとお聞きしました。

【弘副院長】もともと幅広く診療を行っていましたが、専門の医師が対応するほうが患者さんの利益になることは間違いありません。「小児科はあそこで、内科はあそこ」とかかりつけ医がバラバラだと患者さんも大変ですよね。なので、患者さんがあちこちの医療機関を受診せずとも当院で治療が完結するよう、以前は別の病院を紹介していた疾患についても対応できるようにしました。アレルギーの分野では、病院での勤務経験など学んできた知識を生かし、その病気がアレルギーによるものなのかを適切に判断できるようにしています。また、糖尿病については近年罹患者数が増えている傾向にあります。糖尿病を専門とする菜穂子先生が診療にあたっており、専門外の医師では薬の情報などもなかなか追いつけず、おかげで新しい情報にふれられるので、非常に心強く感じています。

診療時に工夫していることは?

宮下守院長、宮下弘副院長 宮下クリニック2

【守院長】患者さんへ説明するときには「目で見てわかる」ことを大切にしており、写真や図を用いて工夫しています。例えば、溶連菌に感染したお子さんの患部の写真を使って、患者さんの疾患の状態を説明することなどをしています。私は書籍を出版しているので、著書の内容から説明することも少なくありません。本を宣伝したいという意図ではなく、口頭ではわかりにくいことを説明するには写真や図が効果的なので、自著をよく使っています。【弘副院長】クリニックにいらっしゃる患者さんをできるだけ多く、お待たせせずに診療したいと思うと、どうしても一人ひとりにかけられる時間が短くなってしまいます。守院長と同様に、短時間でもよく伝わる方法として写真や図を用いながら、なるべく専門用語を使わずに説明するようにしています。患者さんの「わかりやすさ」を大切にしているので、何か体調面に不安があればお気軽にご相談に来ていただけたらと思います。

3人の医師による専門性の高い治療

「低身長」の治療にも力を入れていると伺いました。

宮下守院長、宮下弘副院長 宮下クリニック3

【守院長】低身長は、まず初めに自分の子どもの背が低いことに気づくことから始まります。体質的なものだろう、そのうち伸びてくるだろう、思春期がくれば一気にもっと伸びるはず、などと思っていないでしょうか。低身長の治療は3歳から開始でき、早ければ早いほど身長の伸びが期待できます。逆に思春期に近づけば近づくほど効果は期待できなくなります。治療に速効性がないため、身長が低いことに気づき早めに相談していただくことが重要です。当院では数多くの経験があり、大規模病院にも劣らぬ実績があると自負しています。乳幼児健診等でスクリーニングを行っていますが、年齢を問わず、少しでも身長に疑問がありましたらご相談ください。

糖尿病を専門とする外来ではどのような治療を行っていますか。

【弘副院長】当院の糖尿病専門医である菜穂子先生は、大学病院で経験を積んだ医師で高い専門性を持っています。治療時には、患者さんの血糖のコントロールを図って合併症の予防をめざすことや栄養指導などを行っています。糖尿病は高血圧や高脂血症といった慢性疾患の中でも、罹患数が右肩上がりに増加している病気です。糖尿病は食生活や生活習慣の改善が必要で、長く付き合っていかなければなりません。医師との付き合いも長くなるため、通いやすく相談しやすい環境である必要があります。当院では土曜日の週1回の外来ですが、糖尿病患者さんが通いやすいような外来にしていきたいと思っています。また、入院を必要とした場合などは、必要に応じて近隣の大学病院とも連携して治療を行っています。

アレルギー疾患としてはどんな患者さんが多いですか?

宮下守院長、宮下弘副院長 宮下クリニック4

【弘副院長】アトピー性皮膚炎や喘息、花粉症などのアレルギー性鼻炎の患者さんが多くいらっしゃいます。アレルギー症状で診断が難しいのは喘息です。専門家であればさまざまな症例から喘息と判断できるのですが、一般内科の先生の場合判断がつきにくいことが多いと思います。薬を飲んでいてもまったく良くならないなど、症状の改善が見られない時は当院を受診してください。

患者の利益を追求し、「敷居の低いクリニック」へ

診療時に大切にしていることを教えてください。

宮下守院長、宮下弘副院長 宮下クリニック5

【弘副院長】総合的に診るということです。専門性も大切ですが、それ以上に「ここに来れば何でも対応してもらえる」という安心感を患者さんに持ってもらいたいと思っています。多くの人にとって医師は医師であり、専門性があるかないかは関係ありません。医師であれば何でも診てもらえると思って、クリニックを訪ねてくださいます。飛行機で「お医者さんはいませんか」と呼びかける時に、「循環器の先生は……」「消化器の先生は……」と言わないのと同じです。せっかく頼って来てくれた患者さんを、専門外だからと帰すことはしたくありません。ここに来れば、子どもも大人も、皮膚も神経系も、糖尿病や高血圧も、耳や鼻や整形外科的な部分も何でも診てもらえると思っていただきたいと思います。そのためにさまざまな学術書から勉強し、他院で診療をさせてもらうなどして経験を積んでいます。

今後の展望についてお聞かせください。

【守院長】患者さんの中には、「症状が出てからではないと受診してはいけない」と思っている方が多いようです。病気に限らず、困っていることや不安に思っていることがあれば、小さなことでも相談してもらえるクリニックにしていきたいと思います。特に、糖尿病などの慢性疾患は、早期に改善に向けた治療を行うことが大切なので、健康診断で糖尿病予備軍と結果が出た場合には相談にいらしてください。数値が悪くなってから改善するのはとても大変ですが、軽度の時から治療を行えばその状態を維持することもめざせます。また、糖尿病の外来については、将来的に患者さんやそのご家族同士が交流できるコミュニティーをつくりたいと思っています。慢性疾患は長い付き合いが必要な病気ですので、同じ悩みを持つ方同士で励まし合い、治療のモチベーション維持につなげていただくのが理想です。

記事の読者へ、メッセージをお願いします。

宮下守院長、宮下弘副院長 宮下クリニック6

【守院長】当院は十分な広さがあるとは言えません。熱がある患者さんが多くなってしまったときには外でお待ちいただくなど、患者さんにご迷惑をおかけしている面もあります。しかし、「場所は狭くても内容は大きく!」という想いで診療しているので、引き続きかかりつけ医として利用していただければと思います。
【弘副院長】当院は、患者さんの悩みに即座に対応するため、あえて予約制をとっていません。そのため、混雑した際には診察時間が短くなってしまうこともありますが、守院長や菜穂子先生と一緒により多くの患者さんを診ていきたいと思っています。どんな小さなお悩みでも大丈夫です。お気軽にご相談ください。

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