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生活習慣病と密接な関わりがある
沈黙の臓器・肝臓の怖い病気とは

御所東にしかわクリニック

(京都市上京区/神宮丸太町駅)

最終更新日:2023/04/19

御所東にしかわクリニック 生活習慣病と密接な関わりがある 沈黙の臓器・肝臓の怖い病気とは 御所東にしかわクリニック 生活習慣病と密接な関わりがある 沈黙の臓器・肝臓の怖い病気とは
  • 保険診療

「なんだか最近疲れやすい」「胃腸の調子が悪い」「なかなか痩せなくて……」。そんなよくある会話の中に、隠れた病気があるかもしれない。古くから“沈黙の臓器”と呼ばれ、状態が悪くなっても自覚症状に乏しく、気がついたときには重症化していることも多い肝臓の疾患。近年は肥満、糖尿病・高血圧・高脂血症といった生活習慣病とも密接に関わっていることが明らかになっており、酒を嗜まない人でもNAFLD・NASHといった非アルコール性の肝臓の病気も増えてきているという。国内外で肝臓の研究に従事しながら専門的に学び、多くの肝疾患治療に携わってきた「御所東にしかわクリニック」の西川太一朗院長に、肝臓の病気の種類や生活習慣病と肝臓の関わり、同院でできる検査などについて話を聞いた。

(取材日2023年3月25日)

症状が出ず気がつきにくい沈黙の臓器・肝臓。生活習慣の改善で、病気の進行抑制を図れることも

Q肝臓を専門とし、臨床・研究の両方に携わってきたそうですね。
A
御所東にしかわクリニック 痛みの少ない検査に努める。気軽に相談に来てほしいと話す院長

▲痛みの少ない検査に努める。気軽に相談に来てほしいと話す院長

大学院や米国留学なども含め、長年にわたり肝臓の研究を行いながら、多くの難症例の診断・治療にも携わってきました。肝臓は予備能力が100%でなくても十分に体を回すことができますが、50%・40%と機能が低下するにつれ、途端に体の疲労感、腹水や黄疸が出るなど異常が現れ、40%以下になると肝不全といって生死に関わる状態となる恐れがあります。肝臓は「沈黙の臓器」と言われるように、症状が出てから致死的になるまでの“のりしろ”が非常に少ないのが特徴です。初期の段階で患者さんご自身が病気に気がつくのは困難で、健診での数値異常や些細な体の症状がきっかけで偶然、病気が見つかるケースが多いですね。

Q肝臓の病気にはどのようなものがあるのでしょうか。
A
御所東にしかわクリニック 落ち着いて過ごせるよう待合室の雰囲気づくりも工夫

▲落ち着いて過ごせるよう待合室の雰囲気づくりも工夫

肝臓に蓄積されたダメージが慢性肝炎や肝硬変を引き起こし、進行すれば肝臓がん(肝がん)の発病率も上がる恐れのあるB型肝炎・C型肝炎、お酒による肝障害があります。また、医薬品やサプリメントの過剰摂取によって肝臓へ副作用が生じる場合もあります。そして現代で増えているのが、肥満が関連する肝障害であるNAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)・NASH(非アルコール性脂肪肝炎)。お酒を飲まなくとも、栄養過多・運動不足からくる肥満や脂肪肝から、慢性肝炎へとつながっていく方が増加中です。これは肝臓そのものの治療というよりも、原因となり得る脂肪肝、高血圧・高脂血症・糖尿病の治療が重要であるといえるでしょう。

Q生活習慣病とも関連する肝臓疾患にはどんな治療法がありますか。
A
御所東にしかわクリニック 一人ひとりの診断を見極めて、適した治療を提供する

▲一人ひとりの診断を見極めて、適した治療を提供する

進行してからの治療法はなく、肝移植への橋渡し治療しかできません。そうならないよう、肝線維化による肝臓のダメージが進行する前にいかにブレーキをかけていくかが大事になってきます。生活習慣の改善はとても重要ですが、病気になった経緯を考えれば、生活指導だけでは十分な効果を得られないケースも少なくありません。薬物療法導入前に生活習慣の見直しのみで改善が見込めるのか、一定の期間の生活指導でどう効果が出るのかなどを見極めて、薬物療法を上乗せするなど治療を選択します。

Q異常がある場合、こちらでは内視鏡検査も受けられるそうですね。
A
御所東にしかわクリニック 早期に検査を行い、治療することが大切

▲早期に検査を行い、治療することが大切

肝臓の状態が悪化し肝硬変まで進行すると静脈瘤が増えたり、また胃腸から返ってくる血流は基本的に肝臓へと運ばれてくるため、肝臓にダメージが蓄積されると胃腸の血液の循環が悪くなって、下痢しやすくなったり胃炎が起こりやすくなったりします。そういった症状も増えるため、放置することなく消化管の病気のスクリーニングを行わなければなりません。例えば肥満の背景がある患者さんだと、肝臓の状態ももちろん悪くなりますが、消化器領域で言えば大腸がんの罹患リスクが高まりますので、早い段階で検査を進める必要があると考えます。将来の大腸がん発症予防にもつなげるために、大腸ポリープも早期の段階で発見し処置をすることが大切です。

Q内視鏡検査を行う上で工夫されていることを教えてください。
A
御所東にしかわクリニック 胃・大腸の同時検査にも対応している

▲胃・大腸の同時検査にも対応している

鎮静剤を用い、不安や苦痛の少ない内視鏡検査の提供に努めています。大腸カメラに関しては、手術歴があり消化管の癒着などで挿入に痛みを感じやすい方でも、鎮静剤を上手に使うことで患者さんの苦痛の軽減につなげます。また鎮静剤は痛みの出やすい挿入のときのみ効かせられて、痛みを感じにくい観察の時間には目が覚めるように薬剤の量を調整します。リアルタイムで一緒にモニターを診ながら解説することで、患者さんの理解度の向上や治療・検査の継続につながるのではないかと考えます。またポリープの切除が必要な患者さんには、その場でご相談の上、ご納得いただいてから処置をします。

ドクターからのメッセージ

西川 太一朗院長

肝臓は症状が出にくく、患者さんご自身で病気に気づくのが難しい臓器だと言われています。ただ、肝臓の状態が悪くなると、疲労を感じたり、体がむくみやすかったり、おなかが張ったりといった症状のほか、意外なところでは体の痒みを訴える方もいらっしゃいます。放置している間に病気がどんどん進行し、気がついたときにはお薬などでの治療が難しくなる恐れもありますので、健康診断で指摘された場合はもちろん、疲れやすいなど些細な体の変化を感じたなど、気になることがあったら放置しないようにしましょう。当院は「相談しやすい専門クリニック」をめざしておりますのでお気軽にご来院ください。

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