大腸がんの早期発見・治療に向けて
負担の少ない内視鏡検査に注力
西山天王山やまだ内科クリニック
(長岡京市/西山天王山駅)
最終更新日:2023/02/13
- 保険診療
大腸内視鏡検査というと、「つらそう」「ちょっと恥ずかしい」と感じる人も少なくないのではないだろうか。「当院は、医師・看護師ともに内視鏡検査の経験豊富なスタッフがそろっています。恥ずかしいという気持ちもあるかもしれませんが、こちらはまったく気になりません。病気の早期発見のためにもお気軽にご相談ください」と話すのは、「西山天王山やまだ内科クリニック」の山田真也院長。同院では「大腸がんで苦しむ患者さんを減らしたい」という思いから、受診のハードルを下げるために、患者の負担や苦痛が少ない大腸内視鏡検査に注力している。今回、山田院長に同院の取り組みについて詳しく話を聞いた。
(取材日2023年1月10日)
目次
検査のハードルを極力下げ、大腸がんの早期発見をめざす
- Q大腸内視鏡検査とは、どのような検査でしょうか?
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A
大腸ポリープや大腸がん、感染性腸炎、潰瘍性大腸炎やクローン病をはじめとする炎症性腸疾患などを発見するために、大腸内視鏡検査を実施します。特に、近年は大腸がんの患者さんが増えています。大腸がんは早期発見によって治る可能性も期待できるため、適切な検査が欠かせません。当院では大腸がんで苦しむ患者さんを減らしたいという思いから、大腸内視鏡検査に力を入れて取り組んでいます。
- Q大腸がんのリスクについて、詳しく教えてください。
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A
検査では大腸ポリープの有無や数などを確認の上、大腸がんのリスクやそれ以降の受診の目安などを判断することが可能です。なお、大腸がんは飲酒や喫煙、赤身のお肉の過剰摂取、暴飲暴食などの習慣がある方はリスクが高くなるため、注意しなければいけません。糖尿病や脂質異常症、高血圧などの生活習慣病も大腸がんを引き起こしやすいことがわかってきています。また、最近では遺伝性の大腸がんも想定以上に多いのではないかと疑われているため、家族歴のある方は一度検査を受けたほうが良いでしょう。
- Q生活習慣病や家族歴のある方は注意したほうが良いのですね。
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A
そうですね。古くから大腸ポリープが大きくなって大腸がんになるということは知られていましたが、最近ではポリープを介さずにいきなり発がんするケースも少なくないことが明らかになっています。「まさか自分は大腸がんにならないだろう」と思いがちですが、大腸がんは誰でもなり得る病気です。便秘や下痢を繰り返す、血便が出る、便が細くなるなどの「警告症状」がある方は、必ず内視鏡検査を受けるようにしてください。健康診断などの便検査で「要再検査」と診断された方も、速やかに受診しましょう。また、たとえ若くても油断は禁物。40代後半以降は大腸がんのリスクが高くなりますが、中には30代で大腸がんが見つかるケースもあります。
- Q検査のハードルを極力下げるように努めていると伺いました。
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A
大腸がんは早期発見できる数少ないがんですが、「内視鏡検査はつらそう」といったイメージから検査に一歩踏み出せない患者さんも少なくないと思います。しかし、検査は継続的に受けていただくことが大切なので、当院ではできる限り検査のハードルを下げるように心がけています。例えば、鎮静剤を推奨し、下剤も複数の種類をご用意しています。最近の便通の状況を確認しながら各患者さんに見合った検査前の食事内容の指導や下剤の服用方法のご提案をしています。また、検査後のおなかの張りを和らげるため、二酸化炭素送気システムも導入しています。
- Qインターネット予約もできるそうですね。
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A
忙しくてなかなか受診できない方のために、インターネット予約も導入しています。インターネットであらかじめ検査日を予約の上、受診していただき、診察の結果、検査が必要と医師が判断した場合、予約日に検査を受けていただくといった流れです。受診の際は、便秘や下痢などの排便状況も詳しく伺います。服薬中の薬によって検査方法や処置内容が変わるので、服用中のものがあれば詳しく教えていただきたいですね。緑内障の方も使用する鎮静剤が異なるため、必ず申告してください。なお、検査を介助するスタッフは、内視鏡検査の経験が豊富な看護師です。しっかり連携し、快適な検査を進めていけるよう努めていますので、安心してお任せください。