歯列矯正が必要になる前に
0歳からの小児歯科受診でリスクを把握
こどもGROWオーラルセラピークリニック
(名古屋市昭和区/八事日赤駅)
最終更新日:2024/01/31
- 自由診療
わが子が口をぽかんと開けている時、親は「口を閉じて」と注意するが、また気がつくとぽかんと口を開けている。何度言っても直らない癖に、口酸っぱくとがめることしかできない親も多いのではないだろうか。「口を開ける癖も、子どもが悪いのではありません。口呼吸が原因で、さらに突き詰めればもっと小さい頃に口呼吸になってしまう要因があったからです」と説明するのは、「こどもGROWオーラルセラピークリニック」の細川史磨子院長。さらに「口呼吸は歯並びの悪さにもつながり、呼吸が浅くなることで健康にも悪い影響を与えかねません」と警鐘を鳴らす。細川院長に、歯並びを悪くすることにつながる癖や口呼吸の原因について、小児の歯科医師の視点から聞いた。
(取材日2023年12月14日)
目次
歯並びが悪くなる原因の一つ「口呼吸」。子どもの成長過程に潜む、口呼吸を誘発するリスクとは
- Q子どもの頃のお口の状態は、成長にどんな影響があるのですか?
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A
歯並びが悪いと、将来のお口の健康や体の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。歯並びが悪くなる原因には、遺伝的要素以外にもさまざまあって、その一つが口呼吸です。赤ちゃんは本来鼻呼吸なのですが、授乳している間に口呼吸に変わってしまうことがあり、授乳の方法や姿勢、哺乳瓶であればその形状など、いろんなことが影響していると考えています。また離乳食の時期も口呼吸に影響を与えます。舌の動きや飲み込みの成長度合いは月齢ではくくれませんが、離乳食の開始時期が早すぎたり、アレルギー症状があったりすることでの影響で口呼吸が誘発される恐れもあります。このことが歯列にも影響を及ぼす可能性があると考えています。
- Q赤ちゃんの頃の食生活が後の歯並びに影響するのですね。
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A
各成長段階で気をつけるべき内容はたくさんあるので、当院では、時間に余裕のある妊娠中から注意点をお伝えし、生後も気になる要因があれば対処につなげます。妊娠中の座り方や姿勢もその一つです。赤ちゃんも、例えば舌のひだが短いためにおっぱいがうまく吸えないことがあります。その場合、おっぱいに刺激が伝わらないので母乳も出にくくなります。お母さんとしては「自分の母乳の出が悪いのかしら」と自分が原因だと思ってしまいがちですが、この場合は赤ちゃんのほうに原因があるといえます。心配なときは母乳マッサージをするよりも、まずは小児歯科の専門家に診てもらいましょう。お母さんでは気づきにくいことがたくさんあります。
- Q家庭で気をつけることはありますか?
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A
顎の発達や口を閉じる筋肉を鍛えるという意味で、多く噛むことが大事です。やわらかい食べ物が多いと噛む回数が減りますが、かといってスルメなどを食べさせるということよりも、リンゴやキャベツの芯などを「かじり取る」というのを意識してほしいですね。たとえ離乳食の時期でも、赤ちゃんは唾液を出しながら歯茎でつぶすので、神経質に材料を刻まなくても大丈夫。唾液がたくさん出ることで、飲み込むという練習にもなっているんです。あと、おやつの食べ方ですが、おやつは、量や質、食べるタイミングなど、細かい注意点がいくつかあります。でも修行僧ではないので、小児歯科で情報を得てお母さんが臨機応変に与えてほしいと思います。
- Qこちらのクリニックではどのようなことができるのでしょうか?
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A
口呼吸は、唇を閉じる筋肉が弱いせいでなる場合と、鼻呼吸をするための横隔膜というおなかの筋肉がうまく使えていないのが原因でなる場合がありますから、状態を見極めてトレーニングをします。当院では、矯正が必要になる前の段階で、小児の口腔機能育成を目的としたトレーニングを行っています。これは、正しい発育を促し、歯並びが悪くなる前から、もしくは歯並びが悪くなった原因からアプローチしていくもの。90種あるトレーニングの中から選んで組み合わせ、0歳から年齢別にプログラムを設定しています。口呼吸が気になるのは2歳前後のお子さんに多いですね。口呼吸改善のために舌の体操やマウスピース型の道具を使う方法もあります。
- Qまずは相談だけでも受けつけていらっしゃるそうですね。
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A
当院のホームページ上で予約していただければ、個別相談をお受けします。矯正についてや子どもの癖など、いろいろなお悩みがありますが、多いのが、矯正の開始時期について。歯科医院によって言われる開始時期が違うので戸惑う方は多いですね。これは各先生の考え方や矯正の進め方にもよるので、一つの答えはありません。当院は、歯並びが悪くなる前に予防し、原因があるなら根本的な部分の修正を図るという考え方なので、妊婦さんから診ています。口呼吸だけでなく、歯ぎしりや姿勢についての相談も多いですが、これは顎が狭いことが原因かもしれません。さまざまな角度から原因を見つけ、対処法をご提案しますので、まずはご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とは口腔筋機能訓練 0歳~1歳8回コース/1万3200円~、3歳~5歳10回コース/1万6500円、6歳~9歳24回コース/55万円、10歳からのteenコース/88万円