全国のドクター8,758人の想いを取材
クリニック・病院 161,540件の情報を掲載(2019年12月13日現在)

  1. TOP
  2. 神奈川県
  3. 横浜市港南区
  4. 港南台駅
  5. 岡田眼科
  6. 岡田 栄一 院長

岡田 栄一 院長の独自取材記事

岡田眼科

(横浜市港南区/港南台駅)

最終更新日:2019/08/28

20294

オルソケラトロジーなど先進の治療を手がけるほか、国際的な論文も数多く発表するなど研究活動も盛んな「岡田眼科」。JR根岸線港南台駅から徒歩4分というアクセスの良さもあり、常に多くの患者が訪れている。約200人のスタッフを率いる岡田栄一院長は、横浜市立大学医学部卒業後に同大学医学部にて数々の要職を経て、現在は客員教授を務める大ベテラン。バイタリティにあふれる、すてきな笑顔の持ち主だ。そんな岡田院長は、眼科診療の枠を超えた社会福祉的な取り組みにも力を注ぎ、2017年7月に大規模な病児保育室を備えたクリニックモールをオープン予定だ。「世の中のお母さんたちが、仕事と子育てを両立できる環境を作りたい」と語るその表情からは、日本の未来を見据えた熱い思いが感じ取れた。
(取材日2016年12月29日)

眼科専門医院として研究分野での活動にも尽力

いつ開業されたのですか?

1

1988年です。僕が横浜市出身ということもあり港南台を開業場所に決め、その後横浜駅西口に分院の「横浜西口眼科」を開院しました。最初は1人でスタートしたものが、今は本院と分院合わせて常勤の医師が8人、非常勤が30人、スタッフも合わせると総勢約200人で眼科の専門医院として診療を行っています。白内障の日帰り手術や緑内障の検診などに取り組んでいますが、特に眼瞼下垂手術のニーズが多いですね。当院での手術は炭酸ガスレーザーメスを使っており、出血も皮膚への負担も少なく、手術跡も目立ちにくいのが特徴です。全国から多くの患者さんが来院され現在手術は半年ほどお待ちいただく状況ですが、リニューアルして手術台を2台に増やし、できるだけ多くの患者さんに対応できるよう努めています。

先生の専門はどのような分野でしょうか?

僕自身の専門は屈折異常といって、近視や乱視、遠視を総称したものです。例えば近視だと遺伝的な要素が強いので、早く見つけて治療すれば効果があるのではないかと研究してきました。見つかったときに治療して近視が止まったら、それからの人生が大きく変わるでしょう。当院では、近視屈折矯正療法として「オルソケラトロジー」を勧めています。これは、特殊なデザインのコンタクトレンズを就寝時に着け、角膜の形を変えることで視力の回復と近視の抑制を図る治療法。寝ている間に視力を矯正するので、昼間は裸眼で過ごすことができるのがメリットです。実際に当院の患者さんでも、近視が止まって、視力が回復した人もいます。また、レーシック治療よりも体への負担が少ないのも特徴です。

学会で論文を多数発表されるなど、研究分野での活動も盛んですね。

2

そうですね。当院では専門の研究チームを作っていて、いろいろな研究をしています。例えば2010年7月には、アメリカの科学誌に、「ベーチェット病」発症に関係する遺伝子の発見について、論文が掲載されました。「ベーチェット病」とは、目や皮膚などに炎症を引き起こし、失明することもある難病です。私どもの発見は治療薬の開発につながる大きな成果だと自負しています。ほかに、2010年だけでも、フロリダ、ボストン、ベルリンなどの国際学会で発表を行いました。先進の治療や医療の革新に対する研究心は、これからも持ち続けたいですね。

診療の枠を超えた新たな取り組みで子育て世代を支える

先生はなぜ医師、それも眼科の医師をめざされたのでしょうか。

3

僕は小学生の時に父親を病気で亡くしました。いろいろと苦労もしましたが、とにかく勉強だけは好きで頑張っていましたね。それで気がついたら、いつの間にか医師をめざしていたんです。眼科を選べばいろいろなことが勉強できるし、自分自身ずっと向上し続けられると思ったんですよ。眼科の手術はこまかい作業ですから、手先が器用でないと大変な部分もあるのですが、幸い僕は手も小さかったし、たまたま手先も器用だったので眼科を選んで良かったと思います。

お子さんの近視・遠視治療にも注力しているとお聞きしました。

近視は屈折異常の一種で、近くの物が見えて、遠くの物が見えにくいという状態。眼球内に入ってきた光線が、網膜上の正しい位置よりも手前で焦点を結んでしまうことによって起こる現象です。それに対して遠視は、網膜の正しい位置よりも後方で焦点を結ぶことで、近くの物が見えにくくなる状態のことをいいます。お子さんの場合、近視は体の成長に伴い進行する傾向にありますが、オルソケラトロジーやレーシック治療によって改善できる可能性があります。また、お子さんの遠視は早期治療が重要となるため、当院では新型設備を駆使した検査によって遠視の傾向を発見、弱視などのリスク軽減に努めています。

近くにクリニックモールを建設中だそうですね。

4

病児保育室、小児科、内科、耳鼻咽喉科、泌尿器科、血液検査室、調剤薬局が入る地上5階建てのモールを2017年7月にオープン予定です。特に力を入れているのが、小学校6年生までのお子さんを最大641人預かることができる病児保育室。夫婦共働きの世帯が増える一方で、病気の子どもを預かってくれる場所は少ないのが現状。仕事と子育てを両立できるシステムがあればと立ち上げたのがこの病児保育室です。朝の7時から夜の9時までお子さんをお預かりでき、年末年始以外は毎日開園します。またモール内には小児科が入っているので、事前にかかりつけ医の診察を受ける必要はありません。さらにお子さんが普段通う保育園などで体調を崩した場合、保護者の方が職場を早退しなくて済むように、契約するタクシー会社が保育園までお迎えに行くシステムも導入する予定です。より多くの人が安心して出産・子育てができるよう少しでも力になれればうれしいですね。

スペシャリスト集団が診療をバックアップ

本当にたくさんのスタッフがいらっしゃいますね。

5

当院はいろいろな分野のスペシャリスト集団。研究チームの6人は大学に在籍して長年研究に取り組んでいますし、コンピューターの専門家は患者さんのデータ管理などを、美術大学卒のデザイナーたちは出版物のデザインなどを担当しています。海外での学会発表の機会も多いため英語に長けたスタッフもいますよ。すべてのことが当院のスタッフだけでできるように、さまざまな専門家が集まっているんです。また、手術の際には必ず眼科の医師が2人立ち会います。何かあったときに万全の対応ができますし、そうして培った手術の経験をスタッフにフィードバックすることで、診療の質も高くなりますから。毎朝のミーティングや月に1度の勉強会も実施していて、情報交換をしたり治療についてアドバイスしあったり、お互いに刺激しあいながら日々の診療に励んでいます。

眼鏡・コンタクトレンズの専門店も併設されていますね。

通常、眼科で眼鏡の処方箋を出してもらうと眼鏡屋さんに持って行きますよね。そこで患者さんが見えにくければ眼鏡を調整するので、実際に患者さんが手にするのは、最初の処方箋とは違うものになります。でも眼科の医師は、それに気づくことができません。しかし当院の場合はすぐ近くに眼鏡屋さんがあるので、出した処方箋通りに作った眼鏡が合わないと患者さんがすぐに戻って来ることができる。それでもう一度作り直しをするんです。以前、小学生の女の子が眼鏡が合わないと当院に来たことがありました。頭痛が続き、視力も落ちてきたからと近くのメガネ屋さんで作ったらしいのですが、実は脳腫瘍で、残念ながらその子は亡くなってしまいました。開業してから、眼鏡を作りに来ただけの患者さんで脳腫瘍の方を7人も見つけています。こうした事例もありますから、眼科と併設されていることは大切だと感じますね。

今後はどのようなことに力を入れていきたいですか?

6

日々の診療を充実させるために、研究に関しては近視の進行をストップさせる研究について知識を深めていきたいです。現在は62万眼のデータを元に研究を進めています。例えば5歳の子どもが何の治療もせずに10歳になったとき、どのくらい近視が進行しているか。その調査結果をデータ化して、学会誌に掲載できるよう取り組んでいるところです。緑内障についても、発症する遺伝子の解明をしていますが、これもかなり進んでいるのでしっかり成果を出したいですね。自分がそういう遺伝子を持っていると患者さんがわかれば、若いうちから定期健診を受けるなど、気をつけるようになるのではないでしょうか。ほかにもいくつか進めている研究があるので、医学の進歩のためにもそれぞれ成果を出して、社会に貢献できればいいなと思います。

Access