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てんかん発作や前兆の正しい知識を
患者の心と体を守っていく

木花診療所

(明石市/朝霧駅)

最終更新日:2022/04/27

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  • 保険診療

全身のけいれんや意識消失を伴う発作が起きる場合がある「てんかん」は、日本に約100万人の患者がいるともいわれている。しかし、実際には非けいれん性のてんかん発作も多く、特に高齢者の場合には一見してわからない程度の発作を起こしていることもあるそうだ。日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医の資格を有し、幅広い脳神経疾患の治療に携わってきた「木花診療所」の丸山信之先生は「患者数が増加しているアルツハイマー型認知症を起因とするてんかんは、知識がないと気がつかないかもしれません」と話す。脳の神経細胞が異常興奮を起こす場所によって、多様な症状が現れるというてんかん。その症状や原因、治療法について詳しく聞かせてもらった。

(取材日2021年12月28日)

てんかんに関する正しい知識を身につけてほしい。高齢化の進む日本の社会に安心を

Qてんかんとはどのような症状が出るのですか?
A
1

▲てんかんの症状は人によって異なる

てんかんは、てんかん発作を繰り返す脳の疾患です。発作の症状は人によって多様で、ひきつけやけいれん、ぴくつきが全身や部分的に起こるだけでなく、ぼーっとしたり視覚や感覚に障害が起きるだけで見た目にはわからないこともあります。意識を失って倒れたり、全身が激しくけいれんする発作をイメージする方が多いのですが、高齢者のてんかん発作は「非けいれん性」のものが多く見られます。”ぼんやりしながら口をもごもごさせる”など、「なんとなく様子が変だな」と感じる程度なので気がつかないことも多く、てんかんとしての判断も難しくなります。そこで本人以外のご家族が、普段から様子をよく観察し、おかしいと感じたら受診しましょう。

Qてんかんは何が原因で発症するものなのですか?
A
2

▲てんかんはアルツハイマー型認知症が原因になることも少なくない

てんかんの原因は、生まれつきのもの、脳血管の障害や腫瘍など他の病気によって引き起こされるもの、交通事故やケガなど外傷によって起きるものなど多様です。いずれにしても、脳がダメージを受けたことで脳の押さえが効かず神経細胞が過剰に活動することによって起こります。また、記憶をつかさどる海馬の神経変性によって引き起こされる「アルツハイマー型認知症」が原因になることも少なくありません。人間の脳は非常に繊細で、多様な情報を処理し、感情や行動のバランスを取る役割を果たしています。しかし、ダメージを受けた神経細胞が、突然過剰な働きをすることで異常な興奮が生まれます。この興奮が発作となって現れるのがてんかんです。

Qてんかんはどれくらいの年齢の方が発症しやすいですか?
A
3

▲てんかんは珍しい病気ではない

小児てんかんが知られているので、「てんかんは子どもの病気」と思っている人は多いかもしれませんね。しかし、てんかんは脳が傷つき発症するため、年齢、性別に関係なく、「いつでも、誰にでも起きる可能性がある病気」です。日本には約100万人の患者がいて、およそ100人に1人がてんかんともいわれています。つまり珍しい病気ではないのです。そしてその発生率のピークは小児ではなく高齢者にあると知られています。例えば、アルツハイマー型認知症では、10~20%にてんかんを合併するとされています。高齢化が進む日本では、患者数がもっと増えていく可能性が高いです。多くの人が、てんかんを知り、正しく対処することが大切です。

Qどのように病気と治療に向き合っていけばよいのでしょうか?
A
4

▲細かいことも記録しておくことで治療に役立つこともある

まずは、あまり恐れすぎないことです。突然起こる発作に最初はびっくりするでしょうが、発作そのものは一時的なもので、命に関わることはほとんどありません。患者本人はもちろんですが、周囲の人もてんかんに対する正しい知識を持ち、冷静に対処していきましょう。子どもの場合は小児科、大人の場合は脳神経内科、脳神経外科を受診し、主治医と良好な関係をつくっていきましょう。また、人によっては発作の前に感情や感覚の変化などの前兆を感じることもあります。細かなことも記録しておけば治療に役立ちますので、メモに残して相談するのも良い対策です。

Q貴院ではてんかんに対してどのような診療を心がけていますか?
A
5

▲患者に合わせて診断・治療をしてくれる

私は、日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医の資格を有し、幅広い脳神経疾患の治療に携わってきました。てんかんに関しても多くの患者さんの診療を担当してきましたので、皆さまの心配するお気持ちにも添えるのではないかと思います。また、神経・睡眠異常・心理的要因・循環器系・内分泌系など多方面から総合的な知見を生かし、患者さんにとってより良い治療が提供できるように診療に取り組んでいます。私たちが守りたいのは、患者さんの生命であり、心、魂です。患者さんが心静かに病気と向き合える環境を整え、サポートしてまいりますので、困ったことがあれば一度相談にいらしてください。

ドクターからのメッセージ

丸山 信之院長

てんかんは、多くの人が悩まされている病気の一つです。発作が起こるため運転免許が取れず困っていたり、世間の誤った認識によって生きづらさを感じていたりする人も多いかもしれません。しかし、てんかんは誰にでも起こり得る病気で、自分自身や大切な人に起きるかもしれないのです。特に高齢化が進む現代では、脳卒中やアルツハイマー型認知症を起因としたてんかん患者が増えています。そのため、1人でも多くの人がてんかんに関する正しい知識と対処方法を身につけることが、社会の安心につながっていくことと思います。どうか悩みすぎることなく、治療に前向きに取り組んでいただきたいと思います。

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