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丸山 信之 院長の独自取材記事

木花診療所

(明石市/朝霧駅)

最終更新日:2022/04/27

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美しい海岸が続くJR神戸線の朝霧駅より徒歩1分。雄大な海に抱かれた「木花診療所」は、2021年8月に開院した診療所だ。バリアフリーの院内は杉の木がふんだんに使われ、ほのかに木の香りが漂う癒やしの空間が広がる。院長を務める丸山信之先生は、幅広い脳神経疾患の治療に携わってきた日本脳神経外科学会脳神経外科専門医。てんかん治療にも尽力し、数多くのてんかん手術も経験してきた丸山院長だが、「より人の心、生命、魂を大切にした診療をしたい」と開院を決意。生まれ育った明石市に戻ってきた。「病気だけ治しても人の命は救えない。心と体を整えることこそが命に火を灯すこと」と話す丸山院長に、診療所の特徴や医療にかける思いについて、詳しく話を聞かせてもらった。

(取材日2021年12月28日)

心の深い部分を癒やすための場所をつくりたい

木がふんだんに使われた、癒やしの空間ですね。

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クリニックの開設にあたって、足を運んでくれた人や地域の皆さんが癒やされる空間を作りたいと考えました。そこで大事だと思ったのが、自然からパワーをいただくということです。そこで待合室の真ん中には、自然の風でじっくり乾燥させた杉の木を使用しました。自然の素材である木材は呼吸していますので、気持ちの良い空間づくりを担ってくれるんですよ。また、床や扉にもふんだんに木材を使用していますので、人工の素材にはない温かさを感じていただけるのではないかなと思います。また、別に治療じゃなくても来て安らいでもらえたらと思って、マッサージチェアを置きました。今のところ、休憩だけに来てくれる人はおられませんが、今後はそんな人が増えたら楽しいなと思っています。

かかっている音楽にもこだわりがあると聞きました。

人を心から癒やすためには、良い音も欠かせないなと思いましたので、アンプやスピーカーの配置にもこだわっています。音は波ですからね。音の波が、来てくださった患者さんの心を包んで、少しでもリラックスしていただければ、診療にも良い影響があるのではと思っています。私が診ているのは病気ではなく「人間」ですから、できるだけブロックやバリアーが少ない状態で顔を合わせたい。そのためにも、診療所に入ったら、私も患者さんも心地良い状態になれるようにしたいと思っています。木の良い香り、良い音楽、気持ちの良い肌触りなど、気持ちの良いことはリラックスにつながりますからね。

開院を決断した理由はなんですか?

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島根大学医学部を卒業し、大学病院や総合病院の脳神経外科で多くの臨床を経験させてもらいました。先進の知見にもふれましたし、てんかんの外科治療で発作の原因になる脳の一部を切除する手術にも多く携わってきました。しかし、どこかで「病を治すとはどういうことだろう?」という疑問が常にありました。問題がある部分も、切除すれば発作の緩和が期待できます。しかし、それが病気を治すことなのだろうか? もちろん、手術のおかげで日常が過ごしやすくなる患者さんはたくさんおられるのではないかと思います。しかし、その先は? と考えた時、自分ができることは、もっと患者さんに近い場所で患者さんと喜び、苦悩、悲しみ、楽しさなどを一緒に感じながら、心の深い部分を癒やすための場所を作ることだと考えるようになりました。

患者の命、魂と向き合うことを大切にした診療を

診療で大切にしていることはなんですか?

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病気は、形がはっきりしているものばかりとは限りません。いくら検査をしても、現代の医学では解明しきれないものも無数にあります。しかし、病名がつかなくたって、患者さん自身は非常に困っておられるわけです。そういう患者さんの場所をなくさないためにも、病気にこだわらないようにしています。もちろん、西洋医学としてのエビデンスは必要ですので、検査をしたり、薬物療法をしたり、外科的な処置を施すことは大切です。しかし、それだけにこだわっていたら、本当の意味で苦痛を取り除けないことが多々あります。医師としての目線はもちろん大切です。ただ、それを超えて一人の人間として、患者さんの命、魂と向き合うことが最も大切じゃないかなと考えています。

患者さんと向き合うために、心がけていることはありますか?

心を蔑ろにしないことですね。健康とは単に病気がない状態を指すわけではなく、心と体の両方がバランス良く保たれていることだと思っています。だから、まずは落ち着いてお話をして、心を通わせることが大切です。そのためにも私が「この人に話したら大丈夫だな」「この人に相談してみよう」と思ってもらえるようにならなくてはいけません。ですから、自分自身もできるだけ整った状態でいたいですね。私は明石の出身で、海の波や風の音を聞いて育ちました。この場所は、そんな自分にとってホームと呼べる場所です。自分を保つためには、とても良い場所に開院できたことに、心から感謝しています。

現在はどんな患者さんがいらしているのですか?

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脳神経外科、脳神経内科を標榜していますので、頭痛・めまいのほか、認知症の相談、てんかんやパーキンソン病、脳卒中の後遺症や頭部外傷でいらっしゃる方もいらっしゃいますね。また、私が開院前は内科の医師として勤務していましたので、血圧異常や高脂血症・メタボリック症候群など生活習慣病の患者さんもいらっしゃいます。病気の相談にいらっしゃったことをきっかけに、全身管理のために来てくださったり、ワクチン接種を希望されることもあります。医学の発達によって診療科は細分化していますが、当院のような診療所は「まずはなんでも診る」のが良いところです。薬の相談でも、健康相談でも、なんでも来ていただいて大丈夫ですよ。

海や自然の息吹にパワーをもらい医療と癒やしの提供へ

標榜に脳神経外科とあるので、もっとハードルが高いように感じていました。

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日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医として、専門性の高い治療を行えると自負していますが、この場所で医師を必要とする人はそれだけじゃないですよね。ですから、私自身は自分の専門性にそれほどこだわっていません。せっかく駅も近く、交通にも便利な場所にありますので、気になることがあれば、ふらっと立ち寄ってもらえるような場所になればと思っているんです。皆さんに「もっとこんなことしてほしい」「こんなことができればいいのに」という希望があれば、それも積極的に取り入れていきたいと考えています。診療所ではありませんが、診療所の2階にもスペースがありますし、今後はもっといろいろなことをしていきたいなと計画しているんですよ。

今後の展開も楽しみですね。

今は新型コロナウイルス感染症の流行もあり、多くの人がストレスの多い暮らしをしています。これまでに感じたことのない心の痛みや、息苦しさを感じることも多いでしょう。それを癒やす場所はどこなのか? それは人によってさまざまなのではないかと思います。自然に癒やされる人、寺社仏閣の神聖さに癒やされる人、また人との交流で癒やされる人、いろいろといらっしゃいます。癒やしは人の心に火を灯し、命を助けてくれるものです。この診療所が誰かを癒やし、命を整えるためのパワースポットのような場所になっていけば、救われる人も増えるはずです。医療を提供する場所としてはもちろん、心と心が交流するような場所としても皆さんに開放していけたら、この街はもっと住みやすく、素晴らしい街になるんじゃないかなと思います。

それでは最後に、地域の皆さんにメッセージをお願いします。

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脳神経外科・脳神経内科と聞くと、「重い病気の人しか見てもらえないのではないか」と誤解する人は多くいらっしゃいます。しかし、実際にはどんな小さな病気でも、また病気になっていなくてもいいのです。「なんとなく元気が出ない」「いまひとつ本調子になれない」など、小さな違和感があれば、どうぞ遠慮なく「まるちゃん、最近さ」と訪ねてきてください。来院してこの空間を気に入っていただけたら、疲れを癒やすために立ち寄っていただくのも大歓迎です。当院の屋上からは、大きく雄大な海を見渡すことができます。この海や自然の息吹にパワーをもらいながら、皆さんに医療と癒やしを提供したい。1人でも多くの皆さんと、心から交流することができる場所を作ることこそが私の使命だと思っています。どうぞ末長くよろしくお願いします。

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