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気づかぬうちに進行することも
糖尿病と慢性腎不全の密接な関係

第二服部医院

(江東区/木場駅)

最終更新日:2022/01/14

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  • 保険診療

人間の体には「沈黙の臓器」と呼ばれる臓器がいくつか存在しているが、中でも何らかの症状が発現したときにはかなり病状が進行してしまっている場合が多く、注意したいのが腎臓疾患だ。腎臓内科が専門の「第二服部医院」の宮内隆政院長は、定期的な健康診断の重要性を発信しながら腎臓疾患の早期発見・早期治療にまい進している。特に罹患者の多い糖尿病は、血糖コントロールを怠ることによってさまざまな合併症を起こす上に慢性腎不全に移行しやすく、悪化すれば透析や腎移植が必要になってしまう可能性の高い厄介な病気。糖尿病と慢性腎不全はどのような関係にあるのか、また症状を進行させないために気をつけたい日常の工夫などについて、宮内院長に詳しい話を聞いた。

(取材日2022年1月5日)

発症率の高い合併症を予防するために早期から治療に取り組むことが重要

Q糖尿病を放置していたら、どのようなリスクがありますか?
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▲患者の話をじっくり聞き、診察していく

糖尿病は生活習慣、妊娠、ステロイドなどの薬剤が原因で罹患することが多い病気です。特に2型糖尿病では、体重の増加や不摂生な食事などによって血液中のブドウ糖、つまり血糖値が高くなることで、ブドウ糖を細胞へ届けるインスリンの分泌や働きが弱まり、高血糖状態が続くようになっていきます。糖尿病自体は無症状ですが、そのまま放置していると脳梗塞や心筋梗塞といった大血管障害や、網膜症や神経障害、糖尿病関連腎症といった小血管障害などの合併症が引き起こされます。特に腎機能は一気に下がってしまうことが多く、慢性腎不全から透析や腎移植手術が必要になってしまうことも少なくありません。

Q腎臓の病気の中でも、特に関連性の高い病気はありますか?
A
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▲早期の段階から血糖をコントロールし、予防していくことが重要

糖尿病には顕著な自覚症状がないため、知らない間に進行してしまうことがほとんどです。罹患歴が長いほど、大血管障害や小血管障害によってさまざまな合併症の発症リスクが高まってしまいます。中でも小血管合併症である糖尿病性腎症を発症する人は多く、進行すると透析治療が必要な状態である末期腎不全に移行してしまいます。末期腎不全になると、1回に4時間ほどかかる血液透析治療を週3回など受ける必要が出てきます。ですから糖尿病治療の場合、罹患したらなるべく早期の段階から、血糖をコントロールして合併症を予防していくというのが最も重要だと言えるでしょう。また、腎臓に関しても微量タンパク尿の有無の認知が重要になります。

Qクリニック受診のタイミングはいつ頃でしょうか?
A
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▲健康診断など検診で指摘を受けた場合はすぐに受診することが大切

糖尿病は腎臓疾患と同様に、自覚症状が出にくい病気です。例えば血糖値を測っても、空腹時と満腹時ではまったく異なる数値になりますし、体重の増加や尿の泡立ちといったことで自己診断するのも難しいでしょう。自覚症状として、喉がよく渇くようになった、多尿になったなどが出現した場合や心配になってきたなどの際には、一度相談に行きましょう。また糖尿病の兆候は、尿検査や血液検査の数値に反映されますから、健康診断や検診で指摘を受けた場合は放置せず、すぐに受診してください。放置して、あとから後悔する方も多いので、ぜひ医療機関に足を運んでください。

Q専門の先生に診てもらうメリットを教えてください。
A
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▲患者に適した治療法やタイミングを判断することができる

糖尿病は罹患歴が長くなるほど合併症のリスクが上がる病気です。しかし初期の段階で血糖値のコントロールが可能になれば将来的に起こり得る合併症の発症を遅らせたり、防いだりしていくこともできます。専門とする医師であれば、適切なアドバイスができますし、慢性腎不全となってしまった場合には、慢性腎不全の管理をしっかりと行うことができ、末期腎不全の場合には血液透析、腹膜透析、腎臓移植の三択のうち、どの治療法がその患者さんに適合しているのか、どのタイミングで行うといいのかを適切に判断することができます。腎移植に関しては、選択に上がらないことも多くしっかりと患者さんの状況をみて判断したいと思っています。

Q日頃からできる取り組みについて教えてください。
A
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▲適度な運動や体にストレスをためない、食事のコントロールが重要

糖尿病も腎疾患も、自覚症状なく静かに進行していく病気なので、明らかな不調を感じ始めたときには重症化していることも少なくありません。例えば家系的に糖尿病患者が多い場合は糖尿病罹患のリスクが上がりやすいので注意しましょう。また20代の頃に太っていた人は脂肪細胞が肥大することで発症しやすい場合もあります。完全に予防していくことは難しいですが、適度な運動、体にストレスをためない、体重を増やさないように食事のコントロールをすることは体の健康を保つ上でもとても重要です。また、アルコールの過剰摂取は、膵炎を起こし、膵臓の機能低下から糖尿病を発症することもあるので注意しましょう。

ドクターからのメッセージ

宮内 隆政院長

糖尿病は単独の病気ではありません。いろいろな合併症が怖い疾患になります。糖尿病の治療というと、インスリン注射というイメージが強いと思いますが、最近では治療法も発達してきていて、経口薬などでも十分に血糖や健康を管理できるようになってきました。現在のちょっとした不調に目をつぶって放置してしまうと、将来後悔する結果になることもあります。自分や家族の10年先、20年先の健康を考え、まずは自身に治療の必要かあるかどうかを含め、かかりつけ医や腎臓内科や糖尿病が専門の医師に一度相談をしてみましょう。早期に治療を始めれば、糖尿病はコントロールしていける可能性が大いにあります。

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