健康寿命を延ばす要は心臓と血管
症状があれば循環器内科の受診を
中野新橋内科クリニック
(中野区/中野新橋駅)
最終更新日:2021/10/12


- 保険診療
胸の痛みに関連する病気はさまざまだが、中には狭心症や心筋梗塞など緊急性を伴う危険な病気もある。「中野新橋内科クリニック」の野村新(のむら・あらた)院長は「胸痛だけでなく、動悸や息切れ、締めつけられるような圧迫感があれば、自己判断で放置せずに受診を」と呼びかける。糖尿病などの基礎疾患や、喫煙・高血圧・肥満がリスクファクターとなるほか、近親者に心臓病を患った人がいれば若くても注意が必要とのこと。大学病院などの循環器内科で数多くの心疾患治療にあたってきた野村院長に、どのような症状があれば受診すべきか、放置することのリスクなど、循環器疾患の診療ポイントについて話を聞いた。
(取材日2021年6月16日)
目次
いつもと違う動悸や胸痛があれば軽視せず、早めに受診・検査することが大切
- Qどのような症状の時に循環器内科を受診すればいいのでしょうか?
-
A
▲胸の痛みや動悸が気になったら、循環器内科で検査を受けよう
心臓と全身の血管を専門的に診るのが循環器内科です。動脈硬化や生活習慣病の予防、改善を図る診療科でもあります。心臓の病気は症状がない時に検査をしても異常が見つからないこともあり、大したことがないと思って放置していると、ある日突然機能を喪失してしまうことがあります。ですから胸の痛みや動悸などが気になる方は、ぜひ循環器内科で検査を受けてほしいですね。検査では心臓エコーや心電図、血液検査などもありますが、それらのデータに現れない病変も多いので、医師は問診による情報を重視しています。もし痛みや異変を感じたら、いつ、何をしている時にどこがどのように痛み、どの位続いたかを覚えておいて、医師に伝えてください。
- Q町のクリニックでも大きな病院のような検査が受けられますか?
-
A
▲気軽に何でも話せる医師でありたいと優しく話す野村院長
当院もそうですが、循環器内科に専門性を持つクリニックであれば、医療機器も性能や精度にこだわってそろえています。一部の入院が必要な検査以外は大きな病院とほぼ同じレベルの検査が受けられるでしょう。また、心電図の読み取りは医師の経験や知見が大きくものをいう分野なので、循環器内科専門のベテランの先生であれば、診立ての精度も信頼できるのではないかと思います。循環器の疾患で早期に発見できたものに対しては、まず薬物療法を行います。薬物療法だけで改善が見込めない場合は、大きな病院に入院して血管カテーテル治療や手術などを受けることになりますが、退院後は再びクリニックで経過観察を行います。
- Qこちらのクリニックを受診するメリットを教えてください。
-
A
▲専門的な検査機器をそろえ、患者の負担軽減に努めている同院
気軽に相談でき、かつ専門的な検査が受けられることですね。また細かいことですが、大きな病院は院内も広く、検査を行う場所も診察室から離れており、足腰が悪い方は移動するのもひと苦労。待ち時間も長く、ご本人も付き添いのご家族も半日はつぶす覚悟で受診されていると思います。その点、当院は駅から近くて通いやすく、クリニック内は空間的にコンパクトで移動も少なくて済みます。高次医療施設と連携しており、緊急事態であれば医師同士が直接電話をして対応の手配をしたり、連携室から受診や検査も取れるので、連携はスムーズです。スタッフも皆さんに優しく接するよう心がけていますので、安心して受診していただければと思います。
- Q検査や受診を後回しにするとどうなりますか?
-
A
▲自己判断せず、まずは医師に相談を
心臓の疾患は命に関わることもありますので、「痛みも治まったからたいしたことはないだろう」と放置するのは危険です。胸の痛みや動悸、不整脈やめまいなどの症状があれば、自己判断するのではなく、できるだけ早く循環器内科のクリニックにかかってください。医師に相談するだけでも安心できると思いますし、医師は問診によりリスクがあるかどうかを判断しますので、問題があれば検査をし、その結果をもとに診断を下します。特に注意してほしいのは、喫煙者や高血圧・高脂血症・糖尿病の方、あと人工透析を受けている方や、肥満気味の方ですね。あとは親御さんや祖父母が心臓病という方もハイリスクなグループと言えます。
- Q循環器疾患を防ぐための予防法を教えてください。
-
A
▲多角的な視点からアドバイスを行う野村院長
予防という意味では、高血圧や高脂血症にならないよう食事内容を見直してみることが第一です。そして喫煙者でしたらタバコをやめる。糖尿病が進行すると心疾患を併発するリスクが上がるので、普段からバランスのとれた食生活を心がけ、糖尿病にならないよう注意してください。適度な運動も必要ですが、心臓に病気を抱えた方がいきなり走ったり、筋力トレーニングをしたりすると、心臓に負担がかかるので、医師の指導のもと徐々に運動できる体にしていくことが重要です。すでに心臓の薬物治療を受けている方も、健康に良いとされる納豆や青汁などで効果が弱くなる薬もありますから、まずは医師に相談してから改善を図るようにしてください。