女性医師が行う大腸内視鏡検査
スタッフのフォローで負担も軽減
福岡天神駅前2分 のりこ 大腸・胃内視鏡 消化器内科クリニック
(福岡市中央区/西鉄福岡(天神)駅)
最終更新日:2021/10/12
- 保険診療
大腸がんやクローン病の診断に活躍する大腸内視鏡検査。しかし検査の必要性を感じている一方で「痛いらしいし、どんな先生かもわからないから不安だ」と、検査への一歩を踏み出せない人はとても多い。そんな人たちの助けになりたいと「福岡天神駅前2分 のりこ 大腸・胃内視鏡 消化器内科クリニック」では、川野紀子院長自ら診察、検査、結果説明までを担当。特に女性患者が多く受診しているという。「検査を不安に思うのは自然なことです。当院では鎮静剤を使った検査のほか、リラックスできる空間で患者さんが過ごせるよう、スタッフ全員で工夫を凝らしています」と笑顔で語る。常に患者の心に寄り添い、あらゆる場面でフォローを欠かさない同院で行われる大腸内視鏡検査とその流れについて、詳しく聞いた。
(取材日2021年6月25日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Qどのような人が、大腸内視鏡検査を受けたほうが良いのですか?
-
A
最も受けてほしいのは便秘や下痢などの症状のある方です。特にお尻からの出血は注意が必要です。便秘の場合は大腸ポリープができている可能性もあるため、やはり何らかの症状がある場合は一度受けてほしいですね。また20代と若くても大腸がんになる方もおられますから、年齢も関係ありません。開業してまだ数ヵ月なこともあってまだ当院では大きな病気が見つかったことはありませんが、良性のポリープのような小さな芽を発見し、早めに摘み取ることが地域のクリニックの役目でもあります。一回でも受けてみると「検査とはこういうものか」ともわかりますので、勇気を出して、まずは一度検査を受けてみてほしいと思っています。
- Q大腸内視鏡検査を受けると、どんな病気が発見できますか?
-
A
大腸がん、大腸ポリープ、そして痔などです。実は女性のほとんどが自覚せずとも痔をお持ちで、ほかのクリニックでは相談できず、「女性の医師ならば」と当院に来られる方も多くおられます。クリニックで検査を受けるメリットは、がんの早期発見が可能になる点。何もなければ2〜3年は受けなくて良いですし、良性のポリープがあれば1年ごとに検査をしてもらいます。検査結果は説明だけではなく、写真や、現在の症状や次の検査時期などといった所見を添えたプリントを一枚一枚私自身が作っています。がんの場合、進行スピードは思いのほか早く、1年で症状が大きく変わることも。ですから検査後は必ず、次の道筋を示すことを徹底しています。
- Q検査の痛みや不安などには、どう対処されていますか?
-
A
正直にお話ししますと、検査時に痛みは生じます。しかし鎮静剤を使用した場合、目が覚めた後には、痛みがあったこと、看護師からの声かけなどもすっかり忘れている方がほとんどです。痛みの記憶というよりも「返事をしたことしか覚えてない」という方もおられるようです。当院では検査の数日前から下剤をお渡ししますが、便秘が強い方には量を多く処方するなど、患者さんに合わせたオーダーメイドのやり方を採用しています。検査中も、鎮静剤で聞こえていらっしゃらないかもしれませんが、「大丈夫ですか?」「順調ですよ」などお声がけをし、患者さんの不安を取り除くように努めています。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1事前に診察し、当日の流れを説明
-
予約は電話でもホームページからでも可能。遅くとも3日前までには来院し、診察を受ける。その後は看護師が検査室やリカバリールーム、そして当日に下剤を飲む前処置室へと案内する。もし当日検査を受ける患者がいる場合は、双方に確認を取った上で案内をするという。実際の処置室などを見て思うこと、診察で聞き忘れたことなども気兼ねなく質問できるようにと、配慮が行き届いたやり取りを心がけているそう。
- 2前処置室でリラックスしながら検査の準備を行う
-
カーテンで仕切られた半個室は、やわらかい光が取り入れられた落ち着く空間。使用する下剤は実際にスタッフ全員で飲んで味を確かめたものを採用しているという。また食事を抜いたことによる低血糖予防のためのラムネ菓子も用意されている。定期的に看護師が様子を見に来て、下剤の減り具合や調子を確認するほか、患者にはナースコールを渡されているため、不安なことや突発的なことがあってもすぐに対応してもらえる。
- 3大腸内視鏡検査の実施
-
腸がきれいになり次第すぐに検査室へ移動。肛門に麻酔を塗り、患者の体調管理をしっかり行いながら、鎮静剤を点滴で投与。その後患者がうつらうつらする、もしくは眠った状態で検査は行われる。「大丈夫ですか?」とスタッフが声かけは行うものの、患者が覚醒しないよう最大限に配慮しながら検査は進んでいく。スタッフも緊張感を保ちつつ、落ち着いた心持ちで検査を行えるように、検査室にもやわらかいBGMを流しているそうだ。
- 4リカバリールームで休憩
-
実際の検査は20分ほど。検査後は、患者はリカバリールームで1時間ほど体を休める。その間も20分ごとに看護師が様子をチェック。鎮静剤の効き具合は人によるため、目が覚めるまで休憩しよう。診察室で検査結果を聞いた後は前処置室にて提供されたお茶とお菓子を食べ、腸を少しずつ動かしていく。待ち時間が生じる場合は順番を逆にし、患者に負担がかからないように配慮している。
- 5検査後の説明
-
モニターに映し出された実際の腸内の映像を見ながら、丁寧に結果を説明。患者には必ず、画像と症状、医師の所見などを記載したプリントを渡している。年齢や検査結果に応じ、「次は1年後に」「2〜3年後に検査を受けてください」など具体的な時期を記載し、患者が「次に何をするべきか」という道筋を示すことで、今後の診察や検査につなげている。