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松下 創思 理事長の独自取材記事

きらりデンタルクリニック吉野

(鹿児島市/鹿児島駅)

最終更新日:2023/03/30

松下創思理事長 きらりデンタルクリニック吉野 main

近年再開発が進む吉野エリアに2021年4月に開業した「きらりデンタルクリニック吉野」は、2017年前に谷山エリアに開業した「きらりデンタルクリニック」の分院だ。「患者さまに寄り添い、信頼関係を前提とした治療を通して、患者さまの健康寿命や人生の質へ貢献したいです」とまっすぐな目で話す松下創思理事長に、分院を開業するまでの歩みや、クリニックのコンセプトなどを大いに語ってもらった。

(取材日2021年3月10日)

よりたくさんの人に自分たちの医療を届けたい

こちらは分院になるそうですが、本院も含めた開業の経緯をお聞かせください。

松下創思理事長 きらりデンタルクリニック吉野1

鹿児島大学の歯学部を卒業後、同大学病院での研修を経て、鹿児島県内の2ヵ所のクリニックに勤務しました。勤務医である以上、勤務先の方針に従う必要がありますが、次第に自分が正しいと信じる治療をしたいという思いが強くなり、当時の同僚で大学に入る前からの友人である土岩先生と一緒に、2017年4月に谷山に開業しました。クリニック名は息子の名前に関係しています。医療法人名の皓星会は息子の名前そのままで、「世の中を照らす白く清らかな星」という意味があり、「自分が不誠実なことをしたら息子の名前を汚すことになる」と自分への戒めとしてつけました。そこから、星にちなんだクリニック名になったわけです。本院の開業当初は休みなく働いていたのですが、徐々に落ち着いてきましたので、より多くの方にわれわれがめざす医療を届けたいと吉野に分院を開きました。

地域の特徴を教えてください。

本院のある谷山と似ていて、近年再開発が進んでいるエリアです。昔から住んでいる方もいれば、新たに家を建てて引っ越してきたファミリー層も増えていますので、患者層はお子さんからご高齢の方まで、幅広いものになるのではと考えています。患者さまとは、歯が痛い時だけ治療して、あとは関係が途切れてしまうのではなくて、長くお付き合いしていきたいと思っています。それというのも、お口は臓器の一部であり、全身の健康とも深く関わっています。患者さまの生涯に寄り添い、その方の健康を一生守っていくクリニックでありたいですね。

注力する診療はありますか?

松下創思理事長 きらりデンタルクリニック吉野2

何かに特化しているというわけではないのですが、予防歯科と歯周病の治療には力を入れます。治療が終わると安心されますが、削られた歯は削られていない歯よりも再発リスクが高いため、治療後は予防の意識を持って定期的に通うことがとても大事。このことをご理解いただくためにもコミュニケーションをとり、信頼関係を築く必要があります。患者さまとの信頼関係なくして本当の意味での“良い治療”はできないと思っています。患者さまは一人ひとり、年齢、性別、生活環境などが異なり、それぞれにストーリーがあります。信頼関係を築き、個々のストーリーにアプローチして問題の本質から改善し、患者さまの健康寿命を守っていきたいと思っています。

患者の健康寿命と人生の質に貢献したい

クリニックのコンセプトを教えてください。

松下創思理事長 きらりデンタルクリニック吉野3

「患者さまを家族と思う」をコンセプトに「世界で一番あなたを思う歯科医院として、人々の健康寿命と人生の質の向上に寄与すること」をミッションに掲げています。QOL(クオリティ・オブ・ライフ:生活の質)という言葉をご存じの方は多いと思いますが、われわれがめざすのはそこからさらに踏み込んだ人生の質への貢献。治療を通して患者さまのQOLを高めることはもちろん、信頼関係を築く中で、その方にポジティブな影響を与え、人生の質の向上にも貢献したい。さらにその方が社会に良い影響を与えていく……というサイクルをつくっていけたら最高ですね。このことはスタッフにも伝えているのですが、しっかりと思いを共有してくれています。高齢化が進む中で、ただ長生きをするではなくて、健康に長生きし、人生の質がより良いものになるよう貢献できれば、本当に素晴らしいこと。実際にそういった患者さまとふれあえることを、とてもうれしく思います。

印象に残る患者さんとのエピソードはありますか。

以前、歯科医院が怖くてずっと治療に行けず、歯がボロボロだった女の子がいたのですが、頑張って治療を終えて、九州の航空会社に入社しました。治療中、彼女といろいろな話をする中で、将来は客室業務員になりたいと聞いていたので、てっきり夢をかなえたのかと思ったら、総合職とのことでした。しかも大手航空会社の客室乗務員の試験も受かっていたそうですが、思うところがあったと言うのです。最後に渡された手紙の中には、最後まで治療をやり遂げることができ、さらにわれわれの仕事を見て、「鹿児島のために働きたい。働くことで勇気を与えたい」と考えるようになったことと、その航空会社の理念にふれて、「この会社なら地元の鹿児島を盛り上げることができるのはないか」と考えて総合職を選んだことが書かれていました。そのお手紙は本当にうれしかったです。これからは彼女が周囲に良い影響を与え、さらに広がっていくと思います。

治療の際に大切にされていることはなんですか。

松下創思理事長 きらりデンタルクリニック吉野4

当たり前のことを当たり前に、丁寧に行うことが治療のポリシーです。普段の診療で扱うのは、一本の虫歯や歯周病の基本的な治療がほとんど。再生療法のような先端の専門治療はもちろん素晴らしいですし、勉強もしますが、日常ではこうした特殊な治療は必要がない場合がほとんど。機材や技工物の材料などは進歩していますが、実は基本的な治療は昔からあまり変わっていないのです。大切なのは基本的な当たり前の治療をいかに精度を高めて行うか。それによって予後が左右されますので、基本をおろそかにして複雑な治療を行うのは本末転倒だと思っています。一方で丁寧な仕事をしようとすればするほど、その分時間がかかり、患者さまの負担にもなるためジレンマでもありますね。痛みを取るだけの治療ならいくらでもできますが、患者さまをごまかすようなことはしたくありません。プロとしての誇りを持って、誠実に、良い治療を提供したいと思っています。

人材を育て、幸せにできる人を増やしたい

機材や設備のこだわりはありますか?

松下創思理事長 きらりデンタルクリニック吉野5

歯科医師だけでなく、歯科衛生士にも拡大鏡を貸与し、拡大視野での治療やブラッシングを行います。歯科医師の拡大鏡は8倍、マイクロスコープは21倍で、歯科衛生士は3~6倍の拡大鏡を使用します。拡大鏡を使うメリットは、単純によく見えること。限られた時間の中で、精度の高い、丁寧な治療をしようと思うと、「見える」ということはとても重要なことです。また奥歯の虫歯治療や根管治療ではラバーダムというゴム製のシートを使い、治療する歯に唾液が入らないように防湿します。唾液の中にはばい菌がたくさんいますから、再感染を防ぐためにも唾液の管理はとても大事。また詰め物は湿度があると固まらないので、防湿して接着させます。治療後の再感染のリスクを減らすために、拡大視野での治療とラバーダム防湿はとても大事だと考えています。

分院を開業する際にこだわったことはありますか?

新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、思うように通院ができない方も多いかと思います。当院では患者さまが安心して通うことができるよう、感染症の対策に徹底して取り組んでいます。医療機関向け空気浄化装置やヨーロッパ基準でクラスBの滅菌システムをはじめ、自動器具洗浄機、タービン・ハンドピース専用の滅菌機を導入。歯科医院としてできる限りの感染対策に努めることはわれわれの使命と考え、患者さまが安全に配慮された環境で治療を受けられるクリニックづくりに挑戦しています。

今後の展望をお聞かせください。

松下創思理事長 きらりデンタルクリニック吉野6

僕は何か特別な技術を持っているわけではありませんが、当院の医療法人に加わる3人の新人歯科医師に教えられることは惜しみなく教え、さらにクリニックのマインドをしっかりと伝えて、一人でも多くの人に貢献できる歯科医師に育てていきたいです。僕だけではできることは限られていますから、同じ気持ちを持つ歯科医師たちとともに、幸せにする人の数を増やしていければ素晴らしいですね。多くの歯科医師の先生方は、それぞれに正しいと思う治療があって、高い志をお持ちです。僕も自分が正しいと思う治療を信じて人材を育成し、当院に来てくれた患者さまの人生の質に良い影響を与えられるようなクリニックにしていきたいと思っています。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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