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前立腺がんのホルモン療法
メリットから副作用まで解説

たまプラーザいとう泌尿器科

(横浜市青葉区/たまプラーザ駅)

最終更新日:2021/08/25

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  • 保険診療

国立がん研究センター「全国がん登録全国がん罹患データ2017」によると、男性の罹患数第1位は「前立腺がん」。悪性度が高いものを除いて、おおむねゆっくりと進行する傾向のあるがんということで、ライフステージに合わせてホルモン療法によりがんを制御しながらがんとうまく付き合う治療スタイルも選択肢の一つである。米国留学などを通じて前立腺がんの研究を行ってきた「たまプラーザいとう泌尿器科」の伊藤祐二郎院長は、「ホルモン療法は早期発見されたがんから、ある程度進行したがんまで幅広い病期の患者さまに行われる治療です」と話す。医療連携する地域の病院から患者が紹介されてくることもあるという同院。ホルモン療法について、その特徴や治療期間などの詳細を聞いた。(取材日2021年2月17日)

ホルモン分泌を抑制する注射と内服薬により、ライフステージに合わせたオーダーメイド治療を提供

Q前立腺がんの治療法について教えてください。
A
1

▲穏やかな口調で丁寧に説明してくれる伊藤院長

ホルモン療法を主とする薬物治療・手術・放射線治療などがありますが、年齢や5段階あるがんのステージによって治療法が異なります。年齢では、手術は75歳以上の方にはお勧めしません。前立腺がんは非常にゆっくり進行するので、手術以外の治療を選択しても天寿を全うすることがめざせるだろうというのがその理由です。ステージが初期で年齢も若ければ手術、放射線治療、薬物治療から選択しますが、再発する恐れの高いがんに対しては手術や放射線治療といった根治療法に薬物治療を併用することが多くあります。現在は薬も進歩していて、正しく治療を行うことで以前よりもかなり長期にわたってコントロールしていくことが可能になっています。

Qホルモン療法とはどのようなものですか?
A
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▲オーダーメイドで一人ひとりの患者に合った提案をしてくれる

前立腺がんの発症には、精巣から分泌されるテストステロンや副腎から分泌されるアンドロゲンなど、いわゆる男性ホルモンが大きく関与しています。ホルモン治療とは、これらの分泌を薬によって抑制する治療法で、手術で病巣を取り去って根治をめざす方法とは別の、がんと共存しながら症状を抑えつつ、病巣も小さくしていこうというものです。がんの治療のことだけを考えれば手術がベストであったとしても、患者さまにはライフステージごとにさまざまな事情がありますので、できる限り希望に沿って治療法を考えていきたいと思っています。それはいわば「がんのオーダーメイド医療」という言い方もできるかと思います。

Q何を目安に治療を行っていくのですか?
A
3

▲ライフスタイルに合った治療を

ホルモン療法においてはPSAという腫瘍マーカー値が重要な指標となるため、PSAをなるべく低く、そしてその低い状態を長く継続させることを目標に行います。ただ、あくまでこの治療は根治をめざしているのではなく、がんを抑えた状態で共存するための治療ですので、たとえPSAが下がっても長期間の投薬治療を継続します。人によっては天寿を全うするまで効果が期待できるケースがある一方、悪性度の高いがんではすぐに薬が効かなくなる場合もあります。その際には次のステップの新薬の中から適切な薬剤を選択して切り替えますので、毎月休まず通院していただき、病状を観察し続けることが大切です。

Q副作用の心配などはあるのでしょうか?
A
4

▲要望にあった選択肢を提示し、納得して治療に進んでほしいという

副作用が少ないのがホルモン療法のメリットですが、時に肝機能障害や骨密度の低下が現れるケースがあります。肝機能障害は毎月の治療の際に血液検査をすればよいのですが、骨密度測定器は一般の泌尿器科には備えていないことが多いです。しかし当院のように医療連携を図る整形外科医院がすく近くにあれば、骨の状態を整形外科で確認してもらった上で、こちらで適切な処置をすることができます。あとは更年期障害のような、精神的にモヤモヤする、あるいは顔がほてったり発汗したりといった症状が出ることも。勃起や射精など男性機能も失われてしまうことが多いので、そこを重視される患者さまには、機能温存手術や放射線治療をご提案しています。

Q近隣の病院との連携体制について教えてください。
A
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▲近隣の医療機関との連携体制も整っている

手術を希望される場合は連携している総合病院などを紹介しますが、術後には当院で定期的に病状をモニタリングしながら必要があれば薬物治療を受けていただきます。現在、前立腺がん手術はロボット支援によるものが主な方法となっていて、治療の成績も安定してきました。また、がんの状態などから腹腔鏡下手術や開腹手術などを得意とされる先生を紹介することもあります。「どの病院がいいか」と聞かれた際には、各病院の特徴など情報をお伝えした上で、参考までに「自分の父が、もしがんにかかったとしたら」という例え話をすることもありますね。基本としてはご本人納得のいく決断をサポートしていく姿勢です。

ドクターからのメッセージ

伊藤 祐二郎院長

前立腺がんは手術や放射線治療などが主となるのは早期の段階で、ある程度進行してくるとホルモン療法が主体となります。またホルモン療法は初期からでも治療が可能です。前立腺がんの手術治療を行うと、その後も尿漏れや勃起障害などの障害が出ることがあります。ホルモン療法においても生涯、監視・治療しながら過ごしていただくこととなります。病気との付き合いが長くなるので、日常生活の中でうまく付き合っていくことが大切です。通院も考えれば近くのクリニックに通うことは利便性の面でも重要だといえるでしょう。当院では入院や手術以外、総合病院と同じレベルの治療と検査に努めていますから、皆さんのお役に立てればと思います。

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