すべての健康は胃腸から
内視鏡検査と栄養指導で健康作り
宮本内科
(福岡市西区/今宿駅)
最終更新日:2022/02/14


- 保険診療
胃痛、胃もたれ、下痢、便秘など胃腸の不調に悩まされている人は多いだろう。そうした際に内視鏡検査、いわゆる上部内視鏡検査(胃カメラ)、大腸内視鏡検査(大腸カメラ)を受けることが多いが、「悪いものはありません」とか「少し炎症がありますね」と言われ治療を受けるもなかなか良くならない人が多いのではないだろうか。「宮本内科」の宮本彰俊院長は、「胃の消化力」や「腸内細菌叢(フローラ)」にも目を配り、悩める胃腸疾患からその他多くの生活習慣病の治療と予防に取り組んでいる。今回のインタビューではそんな宮本院長に健康管理における内視鏡検査の必要性やその後の栄養指導の取り組みを聞いた。
(取材日2021年9月14日)
目次
内視鏡検査で胃腸の健康状態を把握。適切な栄養指導で胃腸をレベルアップ
- Q胃腸のケアをすることがすべての健康につながると伺いました。
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A
▲胃腸の消化能力が体全体の健康にもつながっている
20年以上内視鏡検査を行ってきて強く思うのは、病気の方は食生活と胃腸の状態が悪いということです。生活習慣病をはじめ、アレルギー疾患やうつ病などの精神疾患の方まで本当に胃腸が悪い。やはり食事と胃腸が悪いと栄養状態が悪くなり、さまざまな病気になっていくのだと思っています。特に若くして病気になる方にその傾向が強いと感じますね。食べたものでしか明日の自分は作られません。食べ物を消化・吸収する胃腸の状態はとても大切だと思います。
- Q胃腸のケアに内視鏡検査を受けるメリットはなんでしょうか?
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A
▲自身の状態把握だけでなく、健康指導のためにも内視鏡検査は必要
まずはがんや炎症といった異常があるかどうかが直接見てわかるということでしょう。それと同じくらい大切なのは「粘膜の健康状態」です。私はよく肌の健康に例えて説明しています。キメの細かいすべすべした肌と痛んでくすんだざらざらの肌。どちらが健康かわかりますよね。粘膜も同じように健康状態で見え方が全然違います。不健康な粘膜だと、胃であれば消化力が落ちているのでは、腸であれば栄養の吸収や腸内細菌叢が悪いのではと考えるわけです。このように内視鏡検査は得られる情報がたくさんあります。
- Q内視鏡検査と聞くと、痛い、怖いというイメージがありますが。
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A
▲勤務医時代、内視鏡の技術を徹底的に学んだ宮本先生
多くの施設がそうであるように当院も鎮静剤を使用し、苦痛に配慮した検査を行っております。鎮静剤までは必要ないという方の場合、胃カメラであれば径の細い経鼻内視鏡で検査を行っていますので、比較的楽に受けられると考えています。大腸カメラもできるだけ腸を伸ばさない挿入法で行っておりますので安心して受けていただきたいです。
- Q内視鏡検査を受けるタイミングや検査の流れを教えてください。
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A
▲検査においては、希望があれば鎮静剤も使用可能
症状がある場合はすぐに検査を受けることをお勧めします。検査の間隔は、胃カメラは1、2年ごと。大腸カメラは3年おきをお勧めしています。胃がん、大腸がんで命を落とす方はまだ多く、大腸がんは年々増加しているのが現状です。ですが、いずれも早期に発見すれば内視鏡切除で根治がめざせるがんなのです。当院では、胃カメラはウェブを使った問診で初診時に検査ができます。院内滞在は鎮静剤を使ってもだいたい2時間程度です。大腸カメラは一度受診いただかなければなりませんが、院内にトイレつきの個室を用意しておりますので、自宅での下剤飲用が不安な方にもご好評です。朝来院いただき下剤処置を行って、検査はお昼過ぎから行います。
- Q検査後はどのような指導をされるのでしょうか。
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A
▲胃腸と栄養の観点から健康をサポートするのが医院のコンセプト
病気が見つかった場合には適切な治療をします。機能性胃腸症や過敏性腸症候群(IBS)といった器質的異常がない場合には、診察や他の検査結果を総合的に評価して一人ひとりに合わせた、対応を進めていきます。主に食事指導ですね。生活習慣病の患者さんには今の治療に加えて腸内フローラ改善、いわゆる「腸活」を指導しています。腸内細菌がさまざまな疾患と関連があることがわかっていますからね。