全国のドクター9,134人の想いを取材
クリニック・病院 161,254件の情報を掲載(2020年7月09日現在)

  1. TOP
  2. 東京都
  3. 小平市
  4. 新小平駅
  5. カラムンの森こどもクリニック
  6. 子どもの自信を育む感覚統合療法を取り入れた神経発達症の治療

子どもの自信を育む
感覚統合療法を取り入れた神経発達症の治療

カラムンの森こどもクリニック

(小平市/新小平駅)

最終更新日:2020/06/11

Main Main
  • 保険診療

子どもの発達には個人差があるもの。わかってはいても、なかなか歩き出さなければ心配になるし、言葉が遅ければ不安を感じるのは当然だ。「カラムンの森こどもクリニック」は、そんな子どもの発達の相談に乗ってくれるクリニック。通常の乳幼児健診とは別に、未就学児の発達相談に特化した発達健診、心身の不調を感じている子や神経発達症(発達障害)の診断又は疑いのある子の相談に広く対応する相談の外来があり、心理療法・作業療法による治療も行っている。「困っている患者さんに何ができるかを追求する中で、自然と体と心の両方を診るようになりました」と話すのは、温かく優しい雰囲気をまとった院長の内田創先生。内田先生に同院における神経発達症の診療と治療について話を聞いた。 (取材日2020年5月22日)

発達健診や相談を通じて医療的介入の必要性を判断。二次障害を防ぐことも意識しアプローチしていく

Q神経発達症とは、そもそもどのようなものですか?
A
1

▲心身の発達を促す作業療法室

細かいところではさまざまな意見がありますが、「脳の器質的な問題である」ことは、多くの医療者が同意しているポイントです。それに合わせ、最近は「神経発達症」という書き方がなされています。障害ではなくて、「~症」で表される疾患の一つだよ、ということですね。神経発達症の中に、注意欠如・多動症(ADHD)や自閉スペクトラム症(ASD)、知的能力障害群(ID)などがあります。

Qどのように発見されることが多いのでしょう?
A
2

▲神経発達症について語る内田院長

親御さんが「何かおかしいんです」と相談に来られたことで見つかることもありますし、市区町村の発達健診や乳幼児健診で指摘される、学校に行き始めた後、「少し集団でやっていけないようです」と先生から親御さんに話が伝わり発覚するなど、さまざまなケースがあります。集団にうまく入れず少し不思議な行動をしてしまうことが、発見のきっかけになることが多いですね。中には、小学校の時はなんとかなったけれど、中学校に入って周囲に人が増えるとうまくいかなくなったという子もいます。当院の場合は、未就学児を対象とした発達健診、広く神経発達症の診断や疑いのある子どもたちの相談を受ける相談が、最初の窓口になっています。

Qこちらでは、どのような治療が受けられるのですか?
A
3

▲一人ひとりに合わせた治療法で改善をめざす

その子の状態に合わせて、感覚統合療法という作業療法の一種や心理療法を行いつつ、必要であればお薬も使っていきます。神経発達症の症状は脳の発達とともに改善する場合が多く、多少は残るものの、思春期頃になれば落ち着いてくることがほとんどです。ただそうなる前に、二次障害といって、周囲との関わりで自分ができないことを認識し続けるストレスで、「自分は何もできない」と、大人になっても影響を引きずってしまう悪循環が起こりがちです。そこで当院では、大きな吊り具やボールプール、おもちゃなどを使い、体のいろいろな感覚を刺激することで子どもたちの心身の発達を促しながら自信をつけていく感覚統合療法を行っています。

Q実際の治療は、どんなふうに進むのでしょう? 
A
4

▲さまざまな工夫が凝らされた温かみのある院内

感覚統合療法は、専用のお部屋で作業療法士と1対1で行います。視覚や触覚、平衡感覚などの感覚は人によって感じ方に差がありますが、神経発達症の子の場合、この差が大きすぎて、周りに合わせて集団生活をすることが難しくなる場合があります。感覚統合療法では、好きな刺激の強化や苦手な刺激への挑戦を通して、脳が感覚を受け止め、感情や行動として出すこと、その感覚や感情が他の人と共有される経験を繰り返していきます。特に大事にしているのは、感覚や感情を他人と共有することです。共有されることで、その時に得た感覚や感情は脳に定着し、自信や新しいものに挑戦しようという思いにつながっていくと考えられています。

Q家族はどのように関わればよいのでしょうか?
A
5

▲家庭での関わり方についてもアドバイスしてくれる

「まず“神経発達症とは?”から知らなければ」と考えがちですが、それにこだわる必要はありません。どちらかと言えば、その時その時の対応をしていこうと考えるほうが楽になります。子どもと接していてもつらくないこと、日々笑顔で接してもらえることが一番ですね。感覚統合療法には専用の部屋やスキルを持った作業療法士が必要ですが、自宅でできる「感覚統合遊び」もあります。当院では、子どもと家族のためにどうやっていくのがいいのか、一緒に考えていくことを大事にしています。感覚統合遊びの提案を含め、「こういう方法はどう?」とか「こういうふうに考えてみて」とアドバイスしながらやっているので、活用してもらえるといいですね。

ドクターからのメッセージ

内田 創院長

神経発達症のお子さんを持つ親御さんにお伝えしたいのは、まず、必ずお子さんは成長・発達していくので、今は焦らないでほしいということです。そして、子どもが成長・発達するには人とのつながりがとても大切ですから、内に閉じこもらず、ぜひ親御さんには外の人たちとのつなぎ役になってほしい、外の人と連携してほしいと思います。そうすることで、必ず助けの手は来ます。また神経発達症の子どもとの関わる機会が少なく、接し方がわからないという方もいらっしゃると思いますが、ケアしてあげようとか、合わせてあげようとかはせず、普通に接してあげてください。その上で、その子のいい部分に注目してあげてほしいなと思います。

Access