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身近な人の「あれ?」から早期発見につなげる
認知症検査・治療

おいまつクリニック

(豊橋市/東田坂上駅)

最終更新日:2020/06/10

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  • 保険診療

記憶障害をはじめ、生活に支障を来すさまざまな症状をもたらす認知症。進行すると根治は難しいといわれるが、最近では早期治療により進行を遅らせたり、症状を緩和させたりすることも期待できるようになったそうだ。一方で、単なる物忘れか、認知症による記憶障害なのかの区別はなかなか難しいものとされている。「早い段階で予兆を見つけるためには、ご家族など身近な人の気づきがとても大切です」と語るのは、長年数多くの認知症患者を治療してきた「おいまつクリニック」の山崎孝浩院長。日々の診療では、認知症の前段階といわれるMCI(軽度認知障害)や、ごく初期の認知症を見つけることに力を尽くしている。取材では、認知症治療の専門家の立場から、検査、診断、治療の流れを詳しく解説してもらった。 (取材日2020年5月25日)

検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!

Q物忘れと認知症にはどのような違いがあるのですか?
A

人間誰しも、年齢を重ねると忘れっぽくなります。しかし認知症の症状としての物忘れは、いわば「病的な物忘れ」。進行すると、生活に支障を来す可能性があります。ただ、ごく初期の認知症の場合、年相応の物忘れとの区別がとても難しく、気づかないうちに認知症が進行してしまうことも珍しくありません。最近では、見た目には同じように見える「物忘れ」でも、問診や検査などによって病的な原因によるものか、老化によるものかを適切にふるい分けられるようになりました。物忘れなどの異変は、本人が自覚しづらいものでもあるので、ご家族など周囲の人が「おや?」と違和感を覚えるようなことがあれば、一度専門家に相談していただきたいですね。

Q治療すれば認知症は治るのですか?
A

アルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症、脳血管性認知症など、脳の神経細胞がダメージを受けることで認知機能の低下が現れる種類の認知症の場合、進行すると以前の状態に戻すことは難しいとされています。しかし医療の進歩から、MCIやごく初期の認知症の段階から治療を開始すれば、進行を抑えたり症状の改善をめざすことができるようになりました。効果的に治療するためにも、まず重要となるのが早期発見なのです。なお硬膜下血腫やてんかん、甲状腺機能低下症などの病気によって認知機能が低下するケースもあります。この場合、原因となった疾患に適切にアプローチできれば、症状改善が見込めます。

Q家族を受診させたい場合、どのように連れてくれば良いですか?
A

どれだけご家族が「認知症が心配だから」と言っても、患者さんに「認知症なわけがない」と突っぱねられてしまうのがほとんどかと思います。当院にも、受診に関する相談は多く寄せられます。私がお勧めしているのは、脳梗塞や脳出血などの脳の病気を挙げて、受診を促すこと。本当の目的は隠すことになりますが、あながち嘘ではないんですよ。というのも、実は認知機能が低下してしまった原因を見極める中で、脳の疾患が見つかることは珍しくないのです。認知症に限らず、広い意味で脳の病気を見つけるためにも、物忘れなどに対して注意を払い、早めに受診することがとても大切です。

検診・治療START!ステップで紹介します

1問診票の内容を踏まえて医師が診察を実施

受付後、問診票を受け取る。問診票には日常生活の様子や変化を確認する項目が並び、家族など付き添いが記入。問診票の内容を踏まえ、医師が問診を行う。問診では、患者に対して食事や睡眠など日常生活で気になることを聞き取り、付き添いの人は誰かなど、状況を正しく把握できているかを自然な流れで確認。さらにパーキンソン病などの兆候を調べるために触診や視診、目の動きや空間認知、動作異常の有無などのチェックが行われる。

2別室で問答形式による検査を受ける

医師の診察後、患者本人は別室に移動し、認知機能の評価に必要な検査を受ける。検査では、看護師が口にした単語を覚え、時間を置いて覚えた単語を思い出す「記憶力」を測るテスト、看護師にレクチャーされた手順のとおりに物事を進める「遂行機能」をチェックするテストなどを行う。かかる時間は10分程度。また、医師が診察時に必要と判断した場合には、血液検査も実施する。

3検査と並行して医師が家族に対してヒアリング

患者の検査が行われている間、改めて受診に至った経緯を確認。併せて、患者の人柄や日常生活の様子などを、専用のチェックシートを用いて把握していく。患者と家族に対する診察を踏まえ、医師が画像検査が必要と判断した場合には、連携する医療機関の受診予約が手配されるため、後日検査を受けに行く。以前にMRI検査を受け、検査画像が手元にある場合は、診察時に持参すると別途画像検査を受ける手間が省けるので良いとのこと。

4検査結果を報告

診察中に大まかな病状の見立てを説明し、画像検査が必要な場合には日を改めて結果が報告される。医師は患者と家族に対し、今後の生活を良くするために必要な治療や生活習慣の改善点などを解説。その後、改めて家族だけに認知症や脳神経疾患の有無、認知症であればどのタイプ・進行段階に該当するのかを解説。どのように改善と進行予防をめざしていくかを共有する。

5定期的な通院で症状の改善と進行予防をめざす

認知症の兆候が見られる場合、早めに薬の服用を開始し、生活習慣を見直しすることで、症状の改善や進行予防をめざす。治療では、いかに進行の兆候を見逃さないかが重要となるため、定期的な通院が不可欠。診察で医師は、患者に対して薬の副作用や症状の変化の兆候が見られないかチェック。患者が退室後、家族と治療経過の共有を行い、認知症があっても生活しやすくなるよう、サポートしていく。

ドクターからのメッセージ

山崎 孝浩院長

認知症はまだ根治療法が確立されていないため、早期に発見する意義を明確に示せていませんでした。しかし現在は診断精度が向上し、MCIなど認知症予備軍も見つけられるようになりました。さらに、早期に兆候を見つけ、薬の服用や生活スタイルの改善を行うことで、進行予防が期待できることもわかっています。当院では薬による治療のほかに、エッセンシャルオイルを用いたハンドマッサージなども提案しています。早期発見と適切な治療や対応で認知症とも上手に付き合っていけるはずです。たとえ症状が表れたとしても、少しでも楽しく毎日を送れるように力を尽くしています。気軽にご相談ください。

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