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クリニックの料理教室で楽しく学ぶ
食事療法は糖尿病治療の第一歩

やすの内科・糖尿病クリニック

(京都市左京区/神宮丸太町駅)

最終更新日:2022/05/16

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  • 保険診療

バランスの良い食事と、適度な運動。糖尿病治療では、生活習慣のコントロールが鍵となる。日本糖尿病学会糖尿病専門医である保野明子先生が院長を務める「やすの内科・糖尿病クリニック」では、糖尿病治療の一環として糖尿病患者に向けた食事指導に着目。糖尿病の勉強会を兼ねた料理教室を開いている。「クリニックで料理教室?」と不思議に思う人もいるかもしれないが、待合室壁面の引き戸を開くと立派なキッチン台が登場。ここで手軽にできるアイデア満載の糖尿病食の作り方をレクチャーし、食生活の見直し・改善の手助けを行っているという。糖尿病治療では生活のコントロールを上手に行っていくことが大事と話す保野院長に、糖尿病治療における食事療法の重要性や、料理教室の取り組みについて話を聞いた。

(取材日2020年7月7日)

検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!

Q糖尿病治療の一環として食事療法に注力しているそうですね。
A

糖尿病とは、体内のインスリンの分泌と働きに問題が起き、血液中の血糖値が高くなってしまう病気です。病気を進行させないためには血糖コントロールを行う必要があり、そこで行われるのが、糖尿病治療の3本柱といわれる食事療法・運動療法・薬物療法です。食事と運動の習慣を見直し、血糖値を見ながら必要に応じて薬物療法を取り入れますが、やはり基本となるのは「食事」と「運動」です。そこで当院では、患者さんやそのご家族に病気に関する正しい知識を持っていただくことを目的に、糖尿病について学ぶ勉強会を開き、その中で血糖コントロールを助ける糖尿病食のメニューや作り方を紹介する料理教室を開催しています。

Q勉強会と料理教室について教えてください。
A

毎月1回、土曜午後に開催しており、当院の患者さん向けではありますが、ホームページを見て興味を持たれた方が参加されることもありますね。勉強会では糖尿病をはじめ、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害、動脈硬化性疾患、歯周病といった合併症のこと、日常生活における病気のコントロールの大切さなどについてお話をします。その後に糖尿病食レシピを紹介して実際に調理し、皆で試食をするという、楽しみながら学べる会となっています。紹介する料理は、自分で簡単に、かつ短時間で作れるものばかりです。この教室を通じて、皆さんが病気のことや予防のための知識を得られるようサポートできればと考えています。

Q糖尿病食とは、どういった食事でしょうか。
A

印象として「すごく難しいもの」「あらゆるものを制限した食事」と思われる方も多いようですが、実はそんなことはありません。確かに血糖値を上げ過ぎないように、ご飯など炭水化物や、脂質、食塩の取り過ぎに注意しなくてはなりませんが、大切なのは偏った食生活をやめ、バランスの良い食事をすること。全体でバランスをとる方法を知っていたら、時には外食をしたっていいと思います。あと、食事は毎日のことなので手軽さも大事。実際、私が紹介している糖尿病食は、どこでも買える食材を使った気軽に作れるものばかりです。ナーバスになり過ぎず、足し算と引き算をしながらうまく継続する方法を身につけてもらえたらなと思います。

検診・治療START!ステップで紹介します

1日本糖尿病学会糖尿病専門医による講話

受付を済ませたら、席に着き、冬はホットティー、夏はアイスティーなどでホッと一息ついたところで、保野院長による講話がスタート。病気に対する正しい知識を身につけるため、病気の説明はもちろん、日常生活の中でどのようなことに気をつければよいか、より健康的な生活を送るためのヒントなど、専門用語を使わずわかりやすい言葉で丁寧に説明してくれる。質問にも気軽に答えてくれるので、わからないことは質問してみると良い。

2糖尿病食のレシピの説明

病気についての基礎知識を学んだら、保野院長からその日に作る糖尿病食のレシピの説明がある。「気軽に作って食べてほしい」という願いを込めて「誰にでも簡単にできるレシピ」にこだわっているそう。食材の選び方のポイントやアレンジのアイデアも紹介。バランス良く食べるためにも、食べ過ぎないためにも、野菜をふんだんに使った料理が多く登場するという。

3調理実演

レシピ紹介が終わったら、調理開始。普段料理をしない人や、一人暮らしの人でも作れるように、簡単かつ無駄なく食材を使用できるよう、カット済みの野菜を使用することもあるという。まな板や包丁も使用しないので、後片づけの手間が省けるのもポイントだ。糖尿病食だからと特別に考えるのではなく、日常の延長線上で気構えずに楽しみながら取り組んでほしいという保野院長の思いが、メニューやレシピに凝縮されている。

4参加者全員で試食

料理ができあがったら、参加者みんなで試食タイム。手軽さとおいしさにあちこちで感嘆の声が上がる楽しい時間だ。アレルギーがある場合や、好みに合わせたアレンジレシピも紹介するというこまやかな心配りも。手軽に作って食べることの楽しさを再確認するこの料理教室では、バランスのとれたちょうど良い量を食べるためのアイデアが参加者から発信される場合もあり、知識共有の場にもなっているという。

5ドクターと一緒に今日のポイントをおさらい

勉強会の最後は保野院長によるその日のおさらい。日常生活の中で糖尿病と無理なく上手に付き合っていくためのポイントをもう一度全員で確認。そして、クリニックが用意したアンケート用紙に各々記入し終了となる。糖尿病についてたっぷり学んだ1時間。「糖尿病は生活習慣病です。きちんと病気のことを知り、食事と運動、薬で管理すれば、糖尿病のない方と同じように健康的な人生を送ることができるはずです」と保野院長は言う。

ドクターからのメッセージ

保野 明子院長

食事にナーバスになっている糖尿病の患者さんやそのご家族に知ってもらいたいのは、「血糖コントロールに必要なのは、我慢や努力ではなく正しい知識とアイデア」だということです。糖尿病だからと食事の楽しさを我慢するのではなく、特別な調理方法をしなくてはと身構えるのではなく、誰にでもできる方法を知ってもらいたい。当院の料理教室では、気軽に楽しく、そしてちょっと不真面目に糖尿病食を楽しむアイデアをたくさん紹介しています。「これでいいの?」という時短メニューが中心なのであなたにもきっとできます。悩んでいる人は、ぜひ一度足を運んでいただき、日々の食事や生活習慣について考えるきっかけにしてもらえたらうれしいです。

Dr
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