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浜中 健二 院長、島田 康人 先生の独自取材記事

鈴鹿メンタルヘルスクリニック

(鈴鹿市/鈴鹿駅)

最終更新日:2023/10/11

浜中健二院長、島田康人先生 鈴鹿メンタルヘルスクリニック main

鈴鹿駅近くの住宅街にある「鈴鹿メンタルヘルスクリニック」。日本精神神経学会認定精神科専門医である浜中健二院長が2001年に開業。アットホームな雰囲気の待合室で診察の始まりには医師が自ら迎えてくれる。診療では、職場に関連したメンタルヘルスの不調、うつ病や統合失調症、認知症などの診療を中心に行い、薬物療法はもちろんのこと、薬だけに頼らず、患者の話を傾聴し共感することを重視。金・土曜日は大学で薬理学を研究する島田康人先生が診療に加わって二診制となり、2人の医師が広い視野で患者と丁寧に向き合っていく。「誰でも気軽に通える親しみやすいクリニックをつくりたい」と語る浜中院長と、開業以来、浜中院長とともに診療に励んできた島田先生に、診療モットーや今後の展望などを聞いた。

(取材日2019年10月4日)

2人の医師が広い視野で診療。気軽に活用してほしい

開業された当時はどんな思いがおありでしたか?

浜中健二院長、島田康人先生 鈴鹿メンタルヘルスクリニック1

【浜中院長】2001年に今より10kmほど離れた場所に開院し、2015年に現在の場所に移転しました。開業前は、三重県立総合医療センター精神科で医長を務めていましたが、自分のやりたい診療をやりたいスタイルで提供したいと思うようになりました。当時はまだ今よりも精神科のハードルが高く、皆さんにもっと気軽に来てほしいという気持ちがあったんです。イメージとしては町の喫茶店みたいな感じでしょうか。移転したのは、ダウンサイズしてより自分のペースで打ち込みたいと思ったから。もう1人のドクター、島田先生は三重県立総合医療センターで一緒に働いてまして、開業する際に声をかけました。現在は週2回入ってもらっています。

島田先生がこちらで勤務されるきっかけは何だったのでしょうか?

【島田先生】僕は当時、三重大学医学部の精神科に所属し、三重県立総合医療センターに派遣されていたんですが、もともと大学院で研究したいというのがあったのと、もっと落ち着いて患者さんのことを診たい、自分の満足できる対応ができたらと思っていたんです。そんな時、指導を担当してくださっていた浜中先生が開業することになり、「うちで働かないか」と、ありがたい言葉をいただいたのがきっかけです。それから18年以上があっという間に過ぎましたが、その間にはオランダへ留学もし、今は大学で薬理学の研究をしながら学術顧問として臨床を行っています。

2人の医師がいるメリットは何だと思われますか?

浜中健二院長、島田康人先生 鈴鹿メンタルヘルスクリニック2

【浜中院長】私も以前は研究をしていましたが、離れて10年以上たちます。科学的なものが補われている薬理の分野はどんどん新しくなっていますから、先端の薬理メカニズムを学び続けている島田先生はいい影響を与えてくれています。技術的な面でも精神的な面でも支柱になっていると感じます。幅広い視野が必要なので、一つの視点だけですと視野が狭くなってしまいます。広い視野を持って診療するには、2人の医師がいるのは非常に利点が多いですね。
【島田先生】浜中先生との会話は楽しいですし、自分のペースで仕事ができます。自分が満足できる以上の診療をめざさないと気が済まなかったりします。精神科の医師は結構わがままかもしれませんね(笑)。差し出がましいと思いながら、お互いの診療内容を指摘し合いながら自分にも修正をかけています。

患者の話を傾聴、共感しながら、自立性もサポート

どんな患者さんが多く来院されますか?

浜中健二院長、島田康人先生 鈴鹿メンタルヘルスクリニック3

【浜中院長】年齢は18歳以上の方で、小児の診療は行っていません。以前はうつ病や統合失調症、パニック障害の患者さんが多かったですが、最近は、機能障害といってうつ状態の方、つまりうつ病の前の段階の方が増えています。あとは発達障害の方ですね。社会の変化でしょうか。若い世代の方は、頑張り過ぎていた前の世代とは違い、頑張りすぎて限界がくる前に来院してくださる方も多いです。ですから、ストレスに対して深手を負わずに済むこともあり、いい傾向だと思います。薬に頼るだけでなく、患者さんの話に共感し、一生懸命やっている努力を褒めたりして、耳を傾けて聞く姿勢が非常に大切になってきています。患者さんに寄り添い過ぎることなく、適度な距離間を保ちながら自立性を高めていくことも重要です。

患者さんとのコミュニケーションを取る上で大事にされていることは何ですか?

【島田先生】僕が留学した時に上司だった先生がとてもいい人だったんです。その先生はいつも僕に「君はスペシャルな存在だ」というメッセージを感じさせる言動をとってくれました。自然に僕も「頑張って仕事しよう」と思うようになりました。精神科の診療にも共通点があって、「あなたはスペシャルな存在です」ということを伝え、感じていただくことが重要だと考えています。月に1回でも来院されることで、患者さんがそう感じてくださればうれしく思います。本当は、その患者さんのことを真剣に心配してくれる方が周りにいらっしゃれば、診療自体が必要なくなるのかもしれませんね。

こちらのクリニックならではの診療の特徴があるそうですね。

浜中健二院長、島田康人先生 鈴鹿メンタルヘルスクリニック4

【浜中院長】常時いるスタッフは事務員か看護師のうちどちらか1人で、基本的に医師が自分でなんでもやる方式になっています。診察室へ患者さんをお呼びするのも、診療後に扉までお見送りするのも、予約をお取りするのも、会計も、最初から最後まで医師が対応するのが当院の特徴です。また、診断書などの書類はその場で書きますので、即日にお渡しできます。患者さんが医師と過ごす時間は、他院より長いかもしれません。初診は30分程度、再診の場合は10分ほど話をお聞きします。このような方法は時代から求められている感じはしますし、自分のめざすものと一致しています。
【島田先生】浜中先生が自分で何でもしているのを見て、自分もそれが当たり前になっていますね。ずっと患者さんを観察できるという良さもあります。待合室へ患者さんを呼びに行った時から、実はもう診察が始まっているんです。

自らの生き方を通し人生を楽しむことの大切さを伝える

充実感ややりがいを感じるのはどんな時ですか?

浜中健二院長、島田康人先生 鈴鹿メンタルヘルスクリニック5

【浜中院長】私はエンターテイナーでありたいと思っています。そして皆さんに楽しんでいただきたい。ですから仕事も私生活も差はなく、まず自分自身が楽しむことをモットーにしています。懐かしいポップス曲のバンド活動をしていて、ボーカルとギターを担当しています。ライブもやっていますので、見に来てくださる患者さんもいますね。自分がしたいことをし、本音で生きることの大切さを患者さんに少しでも感じていただけたらと思っています。精神科の医師は自分や患者さんの人生についていろいろ考えられる点が醍醐味ですね。

これからの展望を教えてください。

【浜中院長】健康が続く限り生涯現役で仕事をしていきたいと思います。今は精神科へのハードルが下がっており、自宅の近くで受診したくないといった世間の目を気にされる方は本当に少なくなりました。鈴鹿市、四日市市、津市など、近隣から遠方までさまざまな地域からいらっしゃいます。また「病気じゃありません」と言われることで安心され、薬も必要なく1回もしくは数回通って問題なくなる方もいらっしゃいます。多くの方が当院を利用して元気になっていってほしいですね。楽しいことをするにはお金を払わないといけない世の中ですが、自分が好きで興味のあることをして感謝されるのは有難いことだと感じています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

浜中健二院長、島田康人先生 鈴鹿メンタルヘルスクリニック6

【浜中院長】病気になる前の段階で来ていただければ、早めに手を打って診療することで薬に頼ることなく回復をめざすことも可能です。以前に比べると、精神科へのハードルが随分低くなっています。胸の内を話すことで楽になることもあるでしょうし、当院では医師が患者さんと過ごす時間を大切にしています。また、インターネットでの予約システムを設けていますので、パソコンや携帯電話からアクセスしていただくことでスムーズに診療が受けられます。院内は、友人の家に遊びに来たような感じで受診できるフランクな雰囲気ですし、医師も事務員も開業当初からずっと同じメンバーで皆気さくです。少しでも何か気になることがあれば、一人で悩まず気軽にご相談ください。

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