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初診時を含めたオンライン診療の解禁と
クリニックの取り組み

医療法人社団新拓会 新宿ホームクリニック

(新宿区/四谷三丁目駅)

最終更新日:2020/07/31

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  • 保険診療

厚生労働省は2020年4月、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う時限的・特例的な措置として、初診時を含めたオンライン診療を全面的に解禁した。これに合わせて、夜間を含めた全ての時間帯で電話による非対面でのオンライン診療をスタートさせたクリニックがある。内科・整形外科を標榜しながらも、総合的な診療を実践する「新宿ホームクリニック」だ。同クリニックの名倉義人院長に、「24時間オンライン診療」の具体的な内容や、現時点での活用状況などについて聞いた。 (取材日2020年7月23日)

オンライン診療の現在

Q日本におけるオンライン診療の現状について教えてください。
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新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、厚生労働省は2020年4月13日から、時限的・特例的な措置として、初診時を含めたオンライン診療を全面的に解禁しました。オンライン診療そのものは2018年春に限定的に解禁されていたのですが、PCやスマートフォン、電話などで受診できるのは高血圧や脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病と一部の難病の患者に限られ、しかも、同一の医師による対面診療を6カ月間継続して受けている必要がありました。今回の全面解禁は、これらの厳しい利用制限を一気に緩和することで、病院やクリニックにおける他の患者との物理的な接触・二次感染を抑えるのが目的です。オンライン診療の全面的な解禁が、継続的な通院や服薬のためのハードルを下げることにつながるきっかけになりますが、先ほど申し上げたように、あくまでも時限的・特例的な措置ですので、今後、初診時を含めたオンライン診療が恒久化されていくのか、従来の初診対面原則に戻るのかはまだ不透明な状況です。

Q同院がオンライン診療を行おうと思ったきっかけは?
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通院というハードルを下げるための取り組みの一つとして導入しています。多忙なビジネスパーソンの方にこそ、定期的な検査や診察を受けていただきたいのですが、なかなか病院にくることができず、症状が悪化するまで放置しがちです。私にも苦い思い出がありますが、やっとの思いで休みをとって診察を受けたのにもかかわらず、「なぜ、こんなになるまで放っておいたのですか」と医者に怒られた経験をお持ちの方も少なくないでしょう。最近は夜遅くまで開院している病院やクリニックが増えてきたものの、深夜や明け方にオンライン診療を受け付けている病院はほとんどありません。ビジネスパーソンが気軽に通院できるかといえば、ハードルはまだまだ高いといわざるをえないでしょう。「24時間オンライン診療」は、仕事の合間や残業中に予約を取ってオンライン診療を受診いただくなど、多忙なビジネスパーソンの患者さまに積極的に活用いただければと思っています。この仕組みを上手に活用いただき、予防医療を充実化させることができれば、皆さんの健康長寿を力強く後押しできるはずです。

Q同院でのオンライン診療の取り組みを教えてください。
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基本的には、病院に通院するときと同じことを、オンライン上で行っていただくイメージです。病院に通院する際は、保険証を提示した後、問診票を書いてカルテをつくってもらい、順番がきたら医師の診察を受けた後、料金を支払って帰宅するという流れが一般的ですよね。これら一連のプロセスをすべてオンライン上で済ませると思っていただければわかりやすいと思います。具体的には、患者様登録と保険証の確認をメール・スマホのアプリを使って行ったうえで、診療費のお支払い方法や薬の処方方法について決め、予約の時間になったら電話で医師の診察を受けていただきます。ちなみに薬剤の処方に関しては、当クリニックからご自宅もしくはご自宅近くの調剤薬局に処方箋をファックスしてご自身で受け取りに行っていただく方法と、当クリニックより、患者さまのご自宅にレターパックで郵送する方法があります。また、診療費のお支払い方法に関しては、後日クリニックでお支払いいただく方法と、請求書をご自宅に郵送し、コンビニでお支払いいただく方法の2つからお選びいただけます。スマートフォンを操作するのを面倒くさいと感じる方もいらっしゃるようですが、クリニックに来院いただくのと比べればはるかに手軽だと思います。

Qテレビ電話などさまざまな遠隔診療ツールが登場するなかで、同院ではなぜ電話のみにされているのでしょうか。
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以前から生活習慣病の患者さまへの電話による遠隔診療に取り組んできたこともありますが、何といっても手軽だからです。テレビ電話を使うとなると専用アプリのダウンロードが必要なケースが多く、とりわけご高齢の患者さまにとっては、それがある種のハードルになってしまいます。患者さまにできるだけ気軽にご利用いただける仕組みをつくるために、電話による診察に絞っているわけですね。そもそも生活習慣病や慢性疾患の継続治療に関しては、必要な情報はすべて電話で得ることができますので、テレビ電話を使わなければならない理由はまったくありません。高熱の患者さまを遠隔で診療する場合には、顔色や呼吸の状態が見えた方がいいとは思いますが、初診時を含めたオンライン診療がいつまで容認され続けるのか、時代の状況を考慮しながら、対応を決めていく必要があると思っています。

Qオンライン診療のスタート以降、どのような症状を訴えられる方が多かったですか。
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発熱や風邪の症状を訴えてこられる患者さまが圧倒的に多かったですね。緊急事態宣言中は大きな病院に相談しても「発熱の患者さまは診られません」とか「明日の日中まで診られません。今日は無理です」といった具合に、アドバイスもなしに一方的に断られるケースが少なくありませんでした。こうした状況に不安を感じてオンライン診療をお申し込みになる患者さまがオンライン診療を申し込まれたわけですね。高熱が数日間続いている方は対面診療に誘導したり、紹介状を書いてご自宅近くの病院やクリニックで診察を受けることをお勧めしたりしたほか、新型コロナウイルスに対して必要以上に不安を抱いている患者さまには、仮に感染が判明したとしても治療方法は何一つ変わることがないこと、症状が悪化したときにきちんと病院に行けばいいので、現時点では心配する必要がないことを伝え、できる限り安心して過ごしていただくように努めました。このほか、生活習慣病に罹患している患者さまで、これまでは別のクリニックに通っていた方も少なからずいらっしゃいました。「ほかの患者との接触が怖いから、通院したくない。できることなら、うちから一歩も外に出たくない」ということで、オンライン診療を利用し、従来と同じ薬をご所望になられる患者さまが多かった印象です。

ドクターからのメッセージ

名倉 義人院長

現状を見る限り、オンライン診療の重要性は今後どんどん高まっていくでしょう。皆さんにはまずオンライン診療というシステムがあることを知っていただき、ぜひ一度、利用してみていただきたいと思います。ご自身でメリットを実感した上で、その方の生活に合わせて上手に活用してほしいと思います。今は新型コロナウイルスの影響もあり、急性疾患をお持ちの方などがすぐに受診できるというところに焦点が当たりがちです。しかし、元の生活に戻った際には、仕事などで毎日を忙しく過ごす方々の通院・治療の継続性を高めるツールにもなると考えています。当院でも、より多くの患者さんが無理なく受診できるように引き続きサポートしてまいります。

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