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受診の緊急性が低い場合に
救急車に変わる選択肢としての夜間往診

医療法人社団新拓会 新宿ホームクリニック

(新宿区/四谷三丁目駅)

最終更新日:2020/09/10

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  • 保険診療

何らかの理由で通院が困難な場合に、医療機関へ行かずとも自宅で治療を受けられる夜間往診というシステムがある。しかし、夜に体調を崩した際に救急車を呼ぼうと考える人は多く、その存在はまだまだ社会に知られていないという。「新宿ホームクリニック」の名倉義人院長は、勤務医時代に救急現場でそうした現状を目の当たりにしてきた。開業後は通常診療に加えて夜間往診にも注力し、検査装置など機器類を十分にそろえてクリニックと同等レベルの診療の提供をめざしている。夜間往診が社会インフラとして機能し、より多くの人に利用される世の中になってほしいと考える名倉院長に、夜間往診の特徴や利用すべきケースなどについて話を聞いた。(取材日2020年7月23日)

夜間往診は、通院が難しい軽症患者に適した受診手段。迷ったら自己判断せず一度連絡を

Q夜間往診の概要や目的について教えてください。
A
1

▲夜間往診があることで、通院負担は減り、救急車も呼ばなくて済む

夜間往診は、普通の通院や救急車などの手段とは異なる新たな受診の選択肢です。電話で診療を依頼した後、30分~1時間ほどで医師が患者さんの自宅に駆けつけ、診察から検査、処方までをその場で行います。当院が夜間往診を開始した背景には、私の救急現場での経験があります。軽症患者さんの救急車の要請件数が年々増加している状況を受け、もっと適切な受診の方法はないだろうかと考えた末に、夜間往診というアイデアがひらめきました。患者さんの通院負担が減り、救急車を呼ばない分の医療費も削減できる。さらに、救急現場でも重症の患者さんにより多くの時間を割くことができ、みんなが幸せになれるのではと思ったのです。

Q利用する際は、どのタイミングで連絡すべきでしょうか?
A
2

▲不安なときは電話で相談を

目安として「夜ではなかったら受診しているな」と感じるレベルの症状があれば連絡するのが望ましいでしょう。しかし、そのあたりを患者さん自身で判断するのは難しく、受診しなかった結果症状が悪化してしまうリスクもあります。不安な気持ちもあると思いますので、一度お電話をくだされば、すべてこちら側で判断した上で「翌日まで待っても大丈夫」「すぐに往診したほうが良い」などのアドバイスをさせていただきます。また、当院ではその際に、重症度を評価するため電話でトリアージを行います。往診の必要性が低い場合や、患者さんのご希望に応えられないことが明らかな場合はお断りすることもございますので、あらかじめご了承ください。

Qクリニックでの診療と比べて実施できる内容に違いはありますか?
A
3

▲クリニックと同内容の診療を提供するため、機器を充実させている

患者さんの住環境次第では、夜間往診で実施できないことはどうしても出てきます。例えば、ご自宅の中に検査装置の組み立てや撮影を行えるだけのスペースがないと、せっかく機材を持って行っても検査は不可能です。そうした条件がない限りは、クリニックと変わらない内容の診療を提供できるように、当院では機器類を充実させることに注力しています。超音波装置など基本的なものはもちろん準備しておりますが、ポータブルのエックス線装置まで導入しているクリニックは、この近辺ではめずらしいのではないかと思います。

Q夜間往診と救急車で迷ったとき、何を基準に選べばいいですか?
A
4

▲患者の状況によっては救急車を利用するようアナウンスすることも

一言でいうと、「歩けるか、歩けないか」を判断基準にすると良いですね。夜間往診は、もともと高齢の方や足のけがなどで病院まで行くことができない方のために作ったシステムです。緊急ではないものの、通院は難しいという場合は夜間往診をご利用ください。実際に利用されている患者さんも、救急車を要請するほどの緊急事態ではない方がほとんどです。ただし、夜間往診の要請を受けた段階で心血管系の病気が強く疑われ、一分一秒でも早く病院に行って検査を受けるべき状況であれば、救急車を利用するようにアナウンスしています。

Q夜間往診の費用や支払方法について教えてください。
A
5

▲夜間往診の費用は保険診療での対応となる

費用については保険診療での対応となります。通常の診療の費用に加えて、往診料や22時以降の夜間往診加算、深夜往診加算、休日往診加算などが状況によって必要となります。お支払いはクレジットカード決済か、患者さんのご自宅に請求書を郵送してコンビニでお支払いしていただく方法の2つからお選びいただけます。夜間往診を始めたばかりの頃は現金会計にも対応していましたが、保険診療は請求が複雑で、その場で正しい金額をご提示することが難しい側面がありました。そうした理由に加え、患者さんが金銭面のことを考えるのはお元気になってからのほうが良いだろうと思い、現在の後払いシステムを採用しています。

ドクターからのメッセージ

名倉 義人院長

在宅医療を利用する機会が少ないからか、比較的若い世代に往診の存在を知らない方が多いように感じます。「自宅で治療を受けられる」というシステムを理解せずに夜間往診を依頼した患者さんが、その内容を知って驚き、断るケースも珍しくありません。他国だと往診が盛んに行われているのですが、国内ではそうした医療形態がまだまだ普及していないのが現状です。知らなければないのと同じですので、まずは夜間往診のことを多くの方に知っていただき、体が自由に動かせない場合は迷わず当院などに連絡してほしいと考えています。救急車以外の受診の手段が確立し、社会インフラの中に夜間往診が組み込まれるのが理想ですね。

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