川添 晃 院長の独自取材記事
たんぽぽ会歯科和歌山院
(和歌山市/紀伊駅)
最終更新日:2023/05/15

もともとショッピングモールがあった場所の一角にある「たんぽぽ会歯科和歌山院」は、朝9時から夜10時まで・年中無休で診療している。車が停めやすい広大な駐車場、バリアフリー仕様のクリニックのため、小さな子どもから高齢者まで通いやすい。2014年4月の開業時から院長を務める川添晃先生は、自身が歯が悪かった経験を生かし、患者の気持ちを理解した優しい歯科診療の提供に努めている。また、説明を重視し、患者の希望との妥協点を見出して満足度の高い治療の提供をめざしている。やわらかな笑顔と気さくな人柄が魅力の川添院長に、同院が所属する法人やクリニックの特色、診療で大切にしていることなどを聞いた。
(取材日2023年4月12日)
夜10時まで年中無休で診療。通いやすい工夫を凝らす
こちらのクリニックが所属する「たんぽぽ会歯科」の特徴を教えてください。

「たんぽぽ会歯科」は大阪・兵庫・和歌山で9つのクリニックを展開する医療法人で、当院は分院の1つです。当法人の最大の特徴は、全院で午前9時から午後10時まで、年中無休で診療していること。仕事終わりでは診療時間に間に合わない、お休みの日に行きたいけれどクリニックが開いていないといった理由で通院しづらさを感じている方も多いかと思います。当法人では仕事や家事、育児、介護などでお忙しい方にもご都合に合わせてお越しいただけるよう、お正月や長期連休も休まず午後10時まで診療しています。普段は別のクリニックにかかっていても、緊急の際には「たんぽぽ会歯科があるから安心」と思っていただけたらうれしいですね。基本は保険治療の範囲内でご案内するというスタンスで、患者さんの考えを尊重した治療方針の提示と適切な診療の提供に努めています。
和歌山院ならではの特色はありますか。
当院はもともとショッピングモールだった場所の一角にあり、施設付属の広大な駐車場が利用できるため、いつでもどなたでも車を停めやすい点が他院にはない特色かと思います。広い駐車場は車の乗り降りがしやすいのはもちろん、当院はバリアフリー仕様ですから、お体が不自由な方や車いすユーザーの方、小さなお子さんをお連れの方でも通いやすいのではないでしょうか。院内ではお靴はそのまま、スリッパに履き替える必要はなく、衛生面でもご安心いただけると思います。
患者さんの年齢層を教えてください。またどのような症状で来ている方が多いですか。

日本全体で少子高齢化が進むなか、当エリアは珍しく人口が増えている地域で、若い世代も多くお住まいです。そのため小さなお子さんから学生さん、子育て・働き世代、高齢の方まで、幅広い年代の方にご来院いただいています。お越しいただく理由は「歯が痛い」「かぶせ物が取れた」「口周りをけがした」「親知らずが腫れた」といったお口のトラブルから、「他院では時間の都合がつかない」といった方までさまざま。普段は他院に通っているけれど、応急処置だけしてほしいと飛び込みで来られる方もいます。そのようなケースでは、これまでどのような治療をしてどのような説明を受けているかをお聞きし、応急処置を終えた後はかかりつけのクリニックに戻った時に伝えるべき治療内容をご説明します。継続して長く通ってくださる患者さんもおられますね。
説明を重視し満足いく治療を。負担軽減にも取り組む
診療で大切にされていることを教えてください。

最も大切にしているのは、患者さんへのご説明です。医師、歯科医師はお薬を処方して治すことをめざすというケースもありますが、基本は病気を治すために誤解を恐れずに言えば「体を傷つける」こともあるわけです。ただしこうした治療が成り立つのは、医学的に正しいことは大前提の上で「患者さんが望んでいる」ことが大切になります。医学的に正しいからといって、患者さんがしてほしくないのであれば、それはやるべきではありません。治療のご提案に対し、患者さんが望まない場合は何ができるか・できないかを考え、その妥協点を探します。無理なことはできませんとお伝えすることはありますが、患者さんのご要望を聞き出して妥協点を見つけ、満足いただけるよう努めています。
ほかに大切にされていることはありますか?
患者さんの立場に立って考え、なるべく負担を軽減できるようにすることです。費用面で通院が難しい方もいらっしゃいますし、何かしらの事情があって通えない方もいらっしゃるため、なるべく治療完了までの回数が少なくなるよう意識しています。また、患者さんから「あと何回来たら終わりますか」と聞かれる前に、見通しをお伝えできるよう準備はしています。
歯科技工室が併設されているのも特徴ですね。

当院では院内技工室を併設し、歯科技工士が常駐して、入れ歯や矯正装置、歯の詰め物などの作製や調整を行っています。歯科技工室を併設することで、技工物が出来上がるまでの時間短縮も図れます。場合によっては即日修理にも対応することができます。また、歯科医師と歯科技工士のコミュニケーションを早く、密に取ることができる上、歯科技工士が患者さんの歯の型採りや色合わせに同席することもできるので、より精度重視の物を提供することが可能になると考えています。難しい症例の場合は、歯科技工士に頻繁に診察室まで来てもらい、対応してもらいます。
「歯が悪かった」からこそ、患者の気持ちを深く理解
先生が歯科医師をめざした理由を教えてください。

私は埼玉県内のベッドタウンエリア出身で、企業や工場などが近くになく、将来就きたい仕事のイメージができる環境になかったんです。知っている職業は、学校の先生やお医者さん、警察官、パン屋さんくらいでしたね(笑)。そんな中でも社会に役立つ仕事をしたいなと漠然と考えていたのですが、進学先を決めるとき、九州大学歯学部に進学した友人が、「イメージは湧かないかもしれないけど、歯科には口腔外科もあって命を預かることもある、やりがいある仕事だよ」と教えてくれたんです。大変そうだな、自分は向いているのかなと不安にも思ったのですが、すごく興味を持ったので歯学部進学を決めました。歯学部や医学部だけの大学はなんだか怖いと感じたので、医学部や歯学部のほか、工学部や農学部、理学部、水産学部などさまざまな学部がある鹿児島大学を選びました。
たんぽぽ会歯科ではどのようにキャリアを積んでこられたのですか。
実は私、たんぽぽ会歯科に入職する前、書類選考で2回落ちているんです(笑)。それを知った、たんぽぽ会歯科の分院の1つに勤務していた大学の同期の先生が推薦してくれたことがきっかけで理事長にお会いでき、無事採用していただけました。まずは大阪にある分院に4年間勤務し、人手が足りない別院に助っ人として診療に行くこともありました。同じグループ院でもスタッフの個性やクリニックの特色が異なり、各院でさまざまな経験を積むことができました。そして理事長からお声がけいただき、新規開業する当院の院長に就任したんです。開業日である2014年4月1日は、なんと私の第一子が誕生した日。妻を病院に送り、1時間ほど待っていよいよ産まれる……という時に、開院時間が迫っていたため病院を後にしたんですよ。人生の記念日が重なったことは「すごい!」の一言ですし、2014年4月1日は私にとってより大切な日になりましたね。
地域の方々にメッセージをお願いいたします。

私が子どもの頃、「予防」という意識はあまりありませんでした。ですから私は虫歯で歯が痛くなったこと、歯医者さんで怖い経験をしたこと、治療が複雑になり費用がたくさんかかったこと……など、さまざまな経験をしています。歯学部のクラスの中で、私が一番歯が悪かったんですよね(笑)。歯の健康に対する知識がなかったことで大変な思いをしてきたため、患者さんの気持ちが本当によくわかるんです。患者さんの立場を経験しているからこそ、その思いはきちんと理解できるのが私の強みの一つ。怖がらず、気軽に足を運んでいただけたらうれしいですね。