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口腔内の環境を菌まで細かく調べ
個別の予防歯科プログラムを提供

いずい歯科クリニック

(大阪市生野区/北巽駅)

最終更新日:2021/10/12

いずい歯科クリニック 口腔内の環境を菌まで細かく調べ 個別の予防歯科プログラムを提供 いずい歯科クリニック 口腔内の環境を菌まで細かく調べ 個別の予防歯科プログラムを提供
  • 保険診療

虫歯や歯周病から患者の口腔を守るため、予防歯科に力を入れる「医療法人 あかり会 いずい歯科クリニック」。泉井秀介理事長は大阪大学卒業後、同大学の附属病院で予防歯科に専門的に携わり研究を行ってきた。大学病院で培った経験を生かし、現在の診療ではリスク評価に応じた個別予防歯科プログラムに取り組む。予防歯科は早い段階からリスクケアしていくことが重要となるが、自覚症状が乏しい歯周病は病気の進行に気づきにくいことが多いため口腔細菌検出装置を活用するなどしてリスク評価に役立てているのだそう。同院が導入している検出装置は泉井理事長自身も開発に加わったのだとか。「豊かに暮らすためにも、口腔の健康維持は欠かせません」と話す泉井理事長に、同院が取り組む予防歯科について話を聞いた。

(取材日2020年3月12日)

検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!

Q貴院が実施している予防歯科の特徴を教えてください。
A

これまでの予防歯科は、スケーリングといわれる歯石を取るお掃除をするなど、皆さんに一律の処置を行うのが一般的でした。しかし、歯周病や虫歯になるリスクは、口腔内細菌の状態、唾液の量や質などさまざまな要因によって患者さんごとに異なります。そこで当院では、個々のリスクに応じたオーダーメイドの予防プログラムを組み立て、一人ひとりに合わせて予防歯科を進めていきます。中でも力を入れているのが歯周病の予防で、歯周ポケット測定検査に加え、口腔細菌検出装置を用いて歯周病菌を把握し、歯周病のリスク判定に役立てています。この検出装置により、口腔内細菌の数値化がスピーディーにできるようになりました。

Q口腔細菌検出装置で歯周病菌を調べるのですか?
A

歯周病の発病に関係する細菌はさまざまな種類があり、中でもP.g.菌は毒性の強い歯周病菌の1つといわれています。そのため、口腔細菌検出装置を用いてP.g.菌の感染状況を数値化していきます。これまでの口腔内細菌検査は結果がわかるまで2週間ほどかかりましたが、この新しい装置なら40分ほどで測定が可能ですので、その日のうちに予防計画を立てることもできるようになりました。この装置は母校の大阪大学の予防歯科チームと八尾市の企業が共同研究により開発したもので、当院では希望される方を対象に測定を行っています。今後は診療の場に広く取り入れ、歯周病リスクの低下につなげていけるようになるといいですね。

Q予防プログラムに沿ったデンタルケアとはどのようなものですか?
A

歯周病は口腔内の問題だけでなく、普段の食事や生活習慣、持病なども深く関係しています。予防プログラムを提案する際は、最初に歯周病がどんな病気であるかをお伝えし、ご自身の歯周病リスクを把握してもらうことからスタートします。歯周病は毎日のホームケアが重要ですので、クリニックでは歯垢や磨き残しの多い場所を確認するための「染め出し」を行って、丁寧に歯磨きの指導を行います。ホームケアでは行き届かない部分は、クリニックでのプロフェッショナルケアでカバーし、歯周病・虫歯のリスクを減らしていきます。予防を歯科衛生士に任せきりにせず、僕も予防に携わり、チームで口腔ケアに取り組んでいるのは当院の特徴ですね。

検診・治療START!ステップで紹介します

1カウンセリングの実施
いずい歯科クリニック カウンセリングの実施

天然素材ならではの木のぬくもりが感じられ、リラックスできる雰囲気の院内で、最初のカウンセリングが行われる。カウンセリングでは、食生活や体調、服用中の薬、喫煙の有無など、生活習慣全般を確認。その人のバックグラウンドを把握するため、歯科治療歴や歯科に対する不安や恐怖心はないか、毎日のセルフケアのやり方・回数などもヒアリングしていく。

2細菌・唾液などから口腔内環境を把握していく
いずい歯科クリニック 細菌・唾液などから口腔内環境を把握していく

歯周病検査では歯周ポケットの深さを測定し、歯肉出血している部位がないかもチェック。口腔細菌の検出には、歯間ブラシを1、2回通してサンプルを採取し、細菌の状態を即日に確認していく。また、ガムを噛んで唾液を採取し、唾液のペーハー値や性状などを調べる。歯の染め出しを行って、歯磨きが十分にできているかも確認。これらを調べることで口腔内のリスクを把握し、一人ひとりに合わせた予防プログラムが作成される。

3予防プログラムの説明
いずい歯科クリニック 予防プログラムの説明

結果に基づき口腔内の現状を説明。実際に炎症が起きている箇所やリスクが高い部位など、口腔内写真で示しながら、現状をわかりやすく解説してくれる。口腔細菌の状態は3段階で表示されるため、患者にとっても歯周病の評価が理解しやすいのだとか。虫歯リスクの評価も含め、さまざまな結果を分析した上で、その人に合った予防プログラムが紹介される。

4クリーニングを受ける
いずい歯科クリニック クリーニングを受ける

クリニックでのプロフェッショナル・ケアと呼ばれるクリーニングでは、まず、歯茎より上の歯石は、超音波スケーラーを使ってきれいに掃除する。歯茎の奥まで歯石がついている場合は、キュレットと呼ばれる器具などを用いて、歯肉を傷めないよう丁寧に歯石を取り除く。その後、ブラシやパウダーを歯面に吹きつける方法等で、歯の表面を傷つけないようバイオフィルムや着色を除去していく。

5自宅でのデンタルケア
いずい歯科クリニック 自宅でのデンタルケア

予防歯科は患者の協力が不可欠。同院ではホームケアのやり方だけでなく、食事や生活習慣の改善に向けた指導にも力を入れている。自宅でのデンタルケアのハードルを下げるように、歯ブラシの選び方や歯間ブラシの使い方なども細かくアドバイス。泉井理事長は大学で長年、ウコンに含まれるクルクミンと歯周病の関係について研究してきたため、その成分を配合した歯磨き粉をアドバイスしてくれることもあるのだそう。

ドクターからのメッセージ

泉井 秀介理事長

食事をおいしく食べる。楽しく会話をする。すてきな表情をつくる。お口の機能は暮らしを多彩に支えているため、口腔を健康に保つことが大切だと考えています。ですが、歯周病の場合、虫歯のように痛みなどの自覚症状を感じることがないまま進行し、歯を失ってしまうこともあります。「もう少し早く気づいていれば、歯を残せたのに」と後悔しないために、症状がなくても歯科医院に来てもらい、歯周病リスクを把握していくことが重要です。そして、自分のリスク評価に応じた予防プログラムに取り組み、歯の健康を守っていってほしいと思います。「痛くなる前のかかりつけ歯科」として、今後も予防歯科に注力していきます。

泉井 秀介理事長 いずい歯科クリニック
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